爽やかな日が続き芸術の秋がやってきました!
今回ご紹介するのはアメリカの首都ワシントンDCにあるワシントンナショナルギャラリー。
レオナルド・ダ・ヴィンチ、フェルメール、レンブラント、モネ、ゴッホ、ゴーギャンにピカソ……。
美術に興味がなくても一度は聞いたことがある世界の巨匠の名画の宝庫。なのに無料!! 世界中をいろいろ旅してきましたがここまで太っ腹な美術館は初めて!
名画の世界にどっぷり浸りましょう!
北米で1枚しかないレオナルド・ダ・ヴィンチの作品
この美術館の見どころの一つが若きダヴィンチが描いた「ジネブラ・デ・ベンチの肖像」。
パリのルーブルにあるモナリザが有名ですが、その前に描かれた作品と言われ女性の眼差しがなんとなく似ていますよね。そして裏にも注目!
なんと裏に回ると植物の絵が繊細なタッチで描かれています。
こんな珠玉の作品を独り占めして鑑賞できるなんてすごい! ダヴィンチの絵は北米ではこの一枚しかないと言われとても貴重な作品です。
フェルメールの作品は現在2点
若くして亡くなったフェルメールの作品は約30ほどしかないと言われていますが、私が訪れた時は2点見ることができました(本来は4点!)。
柔らかい光の表現がとても上手でフェルメールの作品は思ったよりも小さいというのがいつもの印象。
左が「フルートを持つ女」右が「天秤を持つ女」。奥まった小さな部屋に2点並んで展示がしてありほぼ貸し切り状態で鑑賞。日本では考えられません!
印象派の宝庫
モネ、ルノワール、セザンヌ、ゴッホ、ゴーギャンなどの印象派の作品は比較的まとまって展示されています。
印象派好きの私はテンションが上がります!
モネの作品数は全米1位!!
印象派といえばモネ! フランスのオランジュリー美術館、オルセー美術館などにたくさん所蔵品が展示してありますが、全米ではここが所蔵数1位だそうです。
自然の風景の中に様々な色彩を感じ取るモネの繊細な目により描かれた作品の数々をまとめて見ることができます。上の写真は有名な太鼓橋。
こちらはルーアンの大聖堂。
モネは一か所にずっと滞在し、光がもたらす効果、印象をそのまま描きました。
時間の経過とともに変化する光の表情を同じ対象物で描くのでこのように並べて展示してあるとよくわかりますね。
日傘をさす女性。モネの一番最初の夫人がモデルともいわれ、初夏の爽やかな風に吹かれて幸せな雰囲気を醸し出しています。
顔をはっきり描かないのもモネの特徴ですね。
ヴェトイユの画家の庭園。
この柔らかい花々の色彩がモネらしく大好きな作品です。
モネの作品は遠くから眺めるのがおすすめですが、近くで見ると細かく色をキャンバスにのせて描かれているのがわかります。
対象物を物として捉えるというより色で感じるモネならではの描き方なのですね。
こちらはモネの師匠にあたるブーダンの絵。
ブーダンがモネに外に出て絵を描くことをすすめ、画家の道に導いたということでモネの作品と同じ部屋に飾られていました。
こちらはモネが描いたもの。師匠のブーダンと比べるとなるほど雰囲気が似ています。
ゴッホとゴーギャン
さて続いてはゴッホ。
モネとは違い力強い色彩で描いたものが多く筆の流れも力強い。ゴッホの自画像はとても有名ですね。
こちらはゴーギャン。
いかにも芸術家!という雰囲気。
ゴッホとゴーギャンは一時期は同じ志を持ち切磋琢磨しながら芸術活動をしていましたが、最後は仲たがい……ゴッホは精神を病み自殺してしまうのですね。
そんな二人の作品はなんと同じ部屋に対になるように展示してあります。この配置が素晴らしい!
その他にも珠玉の作品の数々
こちらはルノワール。柔らかい表情の子供や女性を描くことが多いですね。幸せな一時を感じることができます。
誰しもがこの前で写真を撮りたくなるかわいらしいルノワールの作品「ジョウロを持つ少女」
実はこれもルノワール! 正直驚きました。こんなエキゾチックな絵も描いていたんですね。新しい発見です。
印象派ではありませんがレンブラントの自画像。
東館にはピカソの作品
ワシントンギャラリーは西館、東館の2棟にわかれていて、東館はピカソ、マチスなどのモダン絵画の展示が中心となります。
建物もモダン。I.M.ペイという建築家が手掛けた明るい空間の建物でなるべく角をつくらない設計になっているとか……。
中二階の奥にピカソの作品が展示してあります。
なんかピカソらしくない!って思った方もいると思いますがこちらもピカソ。
「青の時代」と呼ばれる暗い時代の作品。
ピカソのサルタンバンクの家族。
旅芸人の家族を描いたものもでバラ色の時代の作品。ちょっと色使いが明るくなってきましたね。
これはピカソの初期の作品で題名はグルメ。こんな絵もピカソは描くんですね。
縦長の作品はヌードの女性。
いろんな角度の断面図をパズルのようにして描くピカソらしいキュビズムの絵
明るい色彩が素敵なマチスの絵も東館にあります。
最後はやはりお土産探し
様々な作品を見た後はぜひミュージアムショップを訪れましょう。西館、東館にあります。
ダ・ヴィンチにちなんだお土産コーナー。
イタリアらしい明るい色彩のグッズが多いです。
こちらはフェルメール、レンブラントにちなんだオランダコーナー。
デルフトの青色が中心のグッズ。
クリスマスシーズンに向けてのお土産もありました。
もちろん印象派のグッズも多数。
思わず買いたくなるお洒落な文具グッズ。
見どころを絞って効率よく見ましょう!
ワシントンギャラリーは西館、東館とわかれており、とても大きな美術館です。
あまり時間のない方は興味のある絵をしぼってみることをお薦めします。
時間のある方は1日とは言わず無料なので毎日通ってもいいですよね。
西館の1階にレストランが1つ、カフェが1つ、そして東館の最上階にもカフェがあるのでゆっくりと芸術の秋を楽しんでほしいです。