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猫が暖房の代わり!? アルバニアで泊まった奇妙な3つの宿

ジロカストロ1

最近では宿泊予約サイトが充実し、事前に口コミを読むことにより、宿選びの失敗を回避できるようになりましたね。安心して旅行できるという反面、少々物足りない気分でいるのが本音ではないでしょうか。
しかしそんな分かりきった旅ではものたりない、と嘆いている方! そんなあなたにおすすめのなのが、”ヨーロッパ最後の秘境”、アルバニア共和国。
今回はアルバニアで出会ったオリジナリティーあふれるユニークな宿をご紹介します。
まだまだ世界には、冒険すべき世界が広がっているのです!

奇妙すぎるアルバニアでの宿泊

ベラト
なぜアルバニア? その理由は「鎖国、無神国家を経たアルバニアは独特すぎる”ヨーロッパ最後の秘境”だった!」を参照していただくとして……今回は下記3つの奇妙な宿をご紹介します。

アルバニアの温泉を近くで体験出来る@ペシュコピ-ペシュコピ・バックパッカーズ・ホテル

アルバニアの北部にペシュコピという町があります。かわいい名前です。
こちらにはアルバニアの元独裁者であったエンヴェル・ホッジャの別荘を改装した宿があります。

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ペシュコピの町を高台からみた景色

その宿のオーナーは、気が向くと手料理を振る舞ってくれます。献立は、焦げて香ばしいジャガイモと日が経って石のように硬いパン。
さらに気が向くと夜、近くの天然温泉へ車で連れて行ってくれます。
温泉は穴を掘って周りを石で軽く補強しただけの素朴な作りで、シャワーや脱衣所がなく、照明さえもありません。
なるほど、ここから見える星空は絶景でしたが、お湯は硫黄のにおいがとても強く、皆で宿に戻るとその残り香が宿中に充満します。水圧が心もとないためか、宿でシャワーを2回浴びても、体についた硫黄のにおいは取れませんでした。
とにかく、有無を言わさぬ天然度があります。

Peshkopia Backpacker Hostel
住所:Shtepia e pritjes 8300 Peshkopia, Dibër, Albania
基本的に年中無休。冬場は閉まっている可能性もあるので事前に連絡しておくとベター。
公式HPはこちら
(Tirana Backpacker Hostelの系列店)

世界遺産を間近で見られる! @ジロカストロラ-ホテル・ソポッティ

世界遺産に登録されているアルバニア南部の町ジロカストラ。
ジロカストロ1
ジロカストラ旧市街
家や道路が石でできているので別名・石の町と呼ばれています。建物の2階部分が張り出したつくりが特徴。
訪れたのは12月で、宿には暖房設備がありませんでした。
そこで、このホテルの運営を担っているホテル真横のカフェのおじさんが、何往復もして他の部屋からありったけの毛布を持ってきてくれました。
寝てる写真
薄いのに重たい毛布を何枚もかけて寝る
テレビ
この宿自慢のテレビ。このアンテナの向きがすごく重要
この宿の自慢は部屋にあるテレビ(液晶ではないブラウン管)。テレビが映るまで長い時間をかけてアンテナを調整し、映り出してからは使い方を丁寧に説明してくれます。しかしチャンネルはひとつしか映りません。
ソポティ
ホテル真横のカフェのおじさん

ホテル真横のカフェは、ジロカストラ在住の常連がぽつりぽつりと訪れる風情のある店です。おじさんが暖かく迎えてくれるので、部屋が寒い時はそちらで温まることをおすすめします。

Hotel Sopoti
Rruga Gjin Zenebisi, 6001 Gjirokastër, Albania
基本的に年中無休。予約なしで行く場合ホテルに人が常駐していないので、ホテル真横のカフェのおじさんが面倒をみてくれる。

オーナーに渡された猫の使用方法とは? @ベラト-ホテル・ロレンク

また別の町ベラト。ティラナから近いので、観光客に人気のある世界遺産の町。
見どころは旧市街の街並みと要塞のほか、日が沈むと町のメインストリートを大量の地元民が歩いている姿。地味に思えますが圧巻の一言で、一見の価値があります。
ベラト
千の窓を持つ町と呼ばれるベラト
宿のオーナーの特技はオペラ。
ウェルカムコーヒーを飲んでいると、流暢なイタリア語で「オー・ソレ・ミオ」を熱唱してくれました。

ベラトの宿のオーナーの美しい歌声。※音量注意
ところで、アルバニアの人は「アルバニアは冬でも暖かい」と盲信していて、暖房をあまり使いません。
でも実際は普通に寒いです。冬ですから(5℃くらい)。
あるとしたらこんな暖房。
暖房
手前にある薪を入れる。家から排出される煙で、冬の間中、町は煙っぽい
共産主義時代は貧しくて十分に暖房を使うことができなかったため、人々は家の中が寒いことにすっかり慣れている、という噂も。
ここを訪れた11月、客室が寒かったのでその旨を伝えると、ヒーターはないけれど……と、暖房の代わりにオーナーが飼っている猫を渡されました。
ねこ
一緒に寝るとたしかに温かかった。

Hotel Lorenc
Rruga Stiliano Bandilli ,entrance 18, 4444 Berat, Albania
年中無休。みんな大好き「Berat Backpackers」が冬の間休業するので、代わりに冬はここに泊まる。

余談

これで宿を心配することはなくなった(?)かと思いますので、最後に、アルバニアへ行く前にしておくと役に立つかもしれない、心の準備をご紹介します。

隠れていない盗撮

アルバニアでは東洋人の姿はほとんど見かけません。なので、町を歩くとよく写真を撮られます。
一番典型的なスタイルは、すれ違いざまに正面もしくは横からくる突然のショットですが、たまに「撮っていいか」とちゃんと聞かれることもあります。
撮った写真を何に使うのかは全くわかりません。きっと「東洋人を見た」と家族や友人間のネタになるのではないかと踏んでいるので、アルバニア人社会に明るい話題を提供できたと思ってやり過ごすのがいいと思います。
工事
工事の様子をじっと見つめる人々
きっと見慣れない東洋人にだけではなく、全てのことに興味深々な人たちなのでしょう

蓋のない穴

穴
アルバニアの道にはたくさん穴があいています
アルバニアの人々は注意深いのでそれらの穴を見逃すことはないようですが、旅行者が観光に夢中になって上を向いて道を歩くのは危険です。
なぜならそれらの穴にはたいてい蓋がされていないからです。そして蓋をされていないにもかかわらず、それらの穴は深いのです。
 
わたしの友人は、夜中に道を歩いていてすれ違いざまに人を避けたら、そこにあった穴に落ちました。すれ違った人に救出されて、幸いなことに事なきを得ましたが、アルバニアでは避けるべきものは人ではなく穴なのです。
albania
いかがでしたか。
今すぐには行くことができなくても、近い将来訪れてみたい国のひとつとしていただければ、そんなに嬉しいことはありません。

この記事を書いた人

y s

y s

バルカン半島好きが高じて2015年夏よりコソボを拠点に生活中。でも実際はラブ&ヘイト。過去6年間で中央アジア、ロシア、キューバ、イスラエル、バルト三国などにも訪問。ステイタスは I'm busy with being lazy。