こんにちは、ライターの新田浩之です。私は7月上旬にロシア・ウラジオストクを訪れました。そこでどうしてもやりたかったのは、朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)国営のレストラン「ピョンヤン」の現地視察。アクセスも含めて、英雄的革命精神の気概を持ってレポートします。
レストラン「ピョンヤン」への道のり
偉大なレストラン「ピョンヤン」へはロシア人が愛用するバスに乗る必要があります。
ウラジオストク駅前から60系統のバスに乗車。「カザンスキーフラム」で降りてください。バスは熱烈歓迎の精神できちんとした車内放送があるので、何も心配はいりません。
バス停を降り、少しウラジオストク駅側に戻ると、見えてきます。偉大なレストラン「ピョンヤン」の文字が。
えっ、まさかの隔離部屋?
やはり、偉大なレストランに入る前は何だか緊張しました。しかし「それではダメだ」と思い、革命的英雄精神を持ってドアを突破。
そうすると昔から朝鮮半島で言われている「南男北女」に相応しい美人な店員が流暢な英語で「こちらへどうぞ」と案内してくれたので、案内されるがままそちらに行くことに。
驚いたのは、ひとりで来店したにも関わらず、案内されたのがカーテン付きの準隔離部屋(個室)。
「もしや、私が日帝の工作員だと思って、このような部屋を案内したのでは」という疑念を持たざるを得ない状況に追い込まれたものの、ここで「瀬戸際外交」を展開させるわけにはいかないと判断し、やり過ごすことにしました。
しばらくして頂いたメニューを見て、再びビックリ。
さすが「自主・平和・親善」を掲げている国だけあって、日本語を含む複数語で書かれていました。そこで、朝鮮が誇る偉大な料理「平壌冷麺」をいただくことに決めました。
偉大な料理に相応しい味
最初に、前菜が出されました。この前菜がとてもおいしい!
平壌冷麺にかなりの期待ができそうだ、と思っていると、ついに平壌冷麺がお目見えに。涼しそうな外見とねずみ色の麺が目を引きます。
美味しそうな見た目におびき寄せられるかのように、すぐさま箸を取ります。
味は期待通り、いや期待以上に、あまりに美味で休む暇がありません。
麺はしっかりコシがあり、肉でとったスープとキムチとの組み合わせがたまりません。少しスープを飲むと、最初は何ともないのですが、後になって心地よい辛さが広がります。
そして、ついに完食。偉大な平壌冷麺にただただ感服していました。
最後は友好的な雰囲気に
ここで私はある工作活動を行うことを決心しました。
それはトイレへ行くついでに、日本人に偉大なレストラン「ピョンヤン」を知らせるために店内写真を撮影すること。そして、トイレから出た後に、店内を撮影するという任務を見事に成功させました(店員承諾済み)。
その途中で、店員から英語で「どこから来たのか」と聞かれたので、「日本です。平壌冷麺がとてもおいしかったです」と答えました。そうすると、彼は「ありがとう」と言い、私は朝鮮語で「ありがとう」と言いました。極めて友好的な雰囲気が作られたのです。
そして、女性店員からも笑顔で「ありがとう」と言われ、レストランを後に。
こうして、偉大なレストラン「ピョンヤン」の現地視察は終了しました。