台北にしかない特別なスタバ”特別門市”をめぐりました。
台湾

海外へ行ってコーヒーでも飲もうと思ったら、どんな店へ入りますか?

 

ホテルのカフェ、グーグルマップで調べた人気店、創業○年のおしゃれなカフェテリア、たまたま目についた近所の喫茶店……など、選択肢は色々ありますが、数多ある喫茶店の中で、敢えて見慣れたロゴの店に入りたいと思う方も少なからずいるのではないかと思います。

世界規模で展開している、有名チェーンの喫茶店です。

 

世界規模のチェーン店なら、サービス内容は大体想像がつくし、品質管理もある程度しっかりしているだろうし、なにより日本で入ったことがあるから大丈夫という安心感を持つことができます。

また日本とは異なるメニューや販売商品を見、その国らしい雰囲気を味わうなんていう楽しみ方をすることもできます。

 

最近私がハマっているのは、台湾のスターバックスの「特色門市」という、テーマに沿って工夫を凝らした店を訪ねること。

 

日本にも何店舗かあるのですが、ここ台湾にもテーマに沿って作られた、他の店舗とはちょっと異なるスターバックスが存在します。

しかも台北という比較的小さなエリアに結構店舗があるんです。

 

台湾まで行ってスタバ!?とは思うなかれ。

台湾の台北にある特色ある店舗、私と一緒に、ちょっとのぞきに行ってみましょう!

ソクたびソクたび

淡水から足を伸ばして「スターバックス淡水雲門門市」

淡水といったらMRTのレッドライン(淡水信義線)の一番端の駅で、紅毛城や淡水老街などの観光地があることで有名な所。

 

淡水河沿いの遊歩道は休日ともなると、高く渦を巻いたソフトクリームや巨大なサイズのドリンクカップを片手した観光客や家族連れであふれかえります。

河口へと沈む夕日が川面を金色に染めるのがとても美しく、ゆるゆると落ちていく太陽を眺めながらカップルでデートするのにも最適な場所でしょう。

 

オランダ時代に建てられた赤い煉瓦の可愛らしい建物は、そうしたカップルが結婚する時、記念写真を撮影する場所としてもよく利用されています。

 

そんな淡水の紅毛城を過ぎて少し先、一滴水紀念館や新北市忠烈祠の近くに、雲門劇場という演劇用の劇場があります。
その傍らにあるスターバックスが「淡水雲門門市」といって、他とはちょっと異なる様相を呈しています。

 

こちらのスターバックスのテーマは、雲門劇場に隣接しているだけあって「劇場芸術」です。

 

正面から店の中に入ろうとすると、店の前に作られた蓮池の中、ドレスの裾を華やかに広げた女性の像が置かれているのが目に入ります。

 

こちらの像には「旋的冥想」というタイトルが付けられていて、かつて雲門舞集という舞台集団で活躍をされていた羅曼菲さんという女性舞踏家の姿を模っています。

 

店の中に入ると、明るい光の下で人々が楽しげにおしゃべりをしたり仕事をしたりしているのが視界に飛び込んできます。

 

屋根の部分がまるごと半分ガラス張りになっていて、そこから太陽の光がさんさんと差し込んできているためです。決して天井がとても高いわけではないのに、圧迫感が全くありません。

 

席は大人数で一斉に掛けるタイプの大きなソファが2つと、そのソファと同じくらいの高さの丸い椅子、そして丸テーブルがいくつか置かれています。

 

その他には、壁に面したカウンターテーブル用の少し背の高い椅子がいくつか。

店の外にもいくつかテーブルと席が置かれているので、晴れていればそこに腰掛けてのんびりコーヒーをすするのも良さそうです。

 

雲門劇場とスターバックス自体が緑豊かな小高い丘の上にあるので、ちょっとしたリゾート地に来ている気分になれますよ!

 

席自体はあまり多くないですが、お客さんは結構ひっきりなしに入るので、時間帯によっては少し待たないといけないかも知れません。

できれば平日の日中に訪れるのが良いかなと思います。

 

ちなみに台湾のスターバックスですが、店舗によって名前を尋ねられることがあります。

どうして名前を訊かれるかというと、お店の人がカップに注文した人の名前を書いておき、出来上がったらその人の名前を読んで飲み物が出来上がったことを知らせるためです。

 

最近はカップに注文番号を印刷したシールを貼るシステムに切り替えてしまった店舗も多いですが、淡水雲門門市はいまだ名前をカップに書き入れてもらうシステムが取られています。

 

この名前システム、私は結構好きなので、最近台北市内であまり見かけなくなってしまったのがちょっと残念でした。

なので淡水雲門門市に未だ名前を書いてもらうシステムが残っていて、とても嬉しかったです。

 

「您貴姓(ニングイシン)?」「您的姓是(ニンダシンシー)……?」などと聞かれたら、英語か中国語で名前を伝えてあげてくだいね。

そうするとカップに名前とかわいいイラストや一言コメントを書いてもらえますよ!

可愛いくてカップが捨てられなくなってしまいます。

淡水雲門門市
No. 32-1號, Lane 6, Section 1, Zhongzheng Road, Tamsui District, New Taipei City, 台湾 251
交通:淡水駅から、757、837、857、R26などのバスに乗り、滬尾砲台(忠烈祠球場)で下車。そこから徒歩10分ほど。

台湾のスターバックスはここから始まった「スターバックス天玉門市」


皆さんは台北の天母という地名をご存知でしょうか?  天母は台北市の北側、士林区の中の1エリアです。

 

天母は台北の中でも、高級住宅街として知られているエリア。

日本人をはじめとする外国人居留者がたくさん住んでいる所でもあり、道を歩いていると、背後から明らかに観光客ではない格好の人が英語や日本語で会話をしているのが聞こえてきます。

 

戦中は日本人によって開発され、戦後は米軍関係者がここに住んだことから、台北でありながらどことなく台北らしくない雰囲気を持つエリアです。

 

1950年代に国民政府が米軍のためにこの地に建てた宿舎「天母白屋」など、このエリアの持つ独特の雰囲気をよくよく代表していると思います。

 

街全体がそうした、”なんだか台湾らしくない”雰囲気を帯びているという、不思議な印象を抱かせる所なのです。

そんな不思議な雰囲気のある天母にもひとつ、スターバックスの特色門市があります。店舗名は「スターバックス天玉門市」。

 

台湾にスターバックスの1号店ができたのは1998年のことですが、その記念すべき第1号店がここ、スターバックス天玉門市なのだそうです。

こちらのスターバックスのテーマは、天母というエリアの持つ雰囲気に合わせて「異国情緒」。

 

アメリカシアトルに本社を置くスターバックスが台湾に初めて進出するにあたり店舗として利用したのは、台北ではなかなか見かけることのない、庭付き一戸建ての建物です。

 

店に入るためにはまず、道路に面したアーチ状の門をくぐる必要があります。門をくぐったその先にあるのは、庭に生えた1本の大きな木と、三角屋根の2階建ての建物。

 

その建物を目指して庭に敷かれた石畳の上を歩いていくときの気分と言ったら、まるで海外で知り合った友達の家にお邪魔するようで、海外のスターバックスを訪れるのとはまた別の、妙なわくわく感と緊張感を味わいます。

店内で飲み物を注文したら、そのまま店内で頂くもよし、庭に出てもよし。


建物の2階の一角は2面に渡ってガラス張りになっており、そこから緑豊かな庭を眺めながらコーヒーを飲むこともできますし、庭の木の下に置かれたベンチに腰掛け木漏れ日の下でコーヒーを飲むこともできます。

飲み物の受け取り方式は注文した時にレシートと一緒に貰った番号の紙の番号を読み上げられる形です。

 

外国人が多く住むエリアですから英語もしくは日本語が通じることもありますが、せっかく台湾という海外の旅行先へ行くのですから、番号を呼ばれたときのために中国語の0から9までの番号を覚えていってもいいかもしれませんね。

 

ちなみにこちらの店舗、”Starbucks Evenings”のサービスもやっていて、夕方以降からお酒を提供している時間帯があるお店です。

コーヒー味のクラフトビールを飲むことができますよ。

スターバックス天玉門市
No. 1, Alley 18, Lane 38, Tianyu Street, Shilin District, Taipei City, 台湾 111
交通:石牌駅から重慶幹線、R19等のバスに乗り、天母廣場で下車。そこから徒歩3分ほど。

スターバックス内湖民權門市

内湖といえば台北市の東側の方に位置する行政区画の1つ。

観光客がよく訪れる、いわゆる台北とは基隆川を挟んだ向こう側にあるエリアで、ブラウンライン(文湖線)が通っているエリアです。

 

多くの会社やテレビ局などがあるエリアで、どことなく東京の台場を想起させるエリアです。オフィス街であるため休日は却って閑散としており、静かな雰囲気を味わうことができるエリアでもあります。

その内湖で私が訪ねたスターバックスの名前は「スターバックス内湖民權門市」。

 

MRTの文湖線に乗って葫州で降り、そこからバスに乗って少し行ったところにあるスターバックスの店舗です。

こちらのスターバックスのテーマは「LEED緑建築門市」。
「LEED」とはなんぞや……という話ですが、こちらは非営利団体USGBC*が開発した、エネルギーと環境デザインの環境性能評価のシステムだそうです。

 

近年耳にするようになった言葉に「グリーンビルディング」というのがあります。

建物を建設するときや運営する時に水やエネルギーの使用を削減したり、緑化を行って環境面において性能が高まるよう配慮されて作られた建築物のことを指していう言葉なのですが、簡単に言ってしまうと、その「グリーンビルディング」を評価、基準を満たしているとして認証するのが「LEED」という認証プログラム。

 

この「スターバックスLEED緑建築門市」は、その認証を受けた店舗というわけです。

訪れた日にちょうど会員カードを持った人たちに対して「買一送一」サービスが提供されていたことがあり(このサービスは結構頻繁に行われている模様)、店内が大混雑していてあまり写真を取ることができなかったのですが、こちらの店舗はお店のあちこちに環境に配慮する形で設計されています。

 

たとえばダンボールを使った電気の傘だとか、輸入でない台湾の楠や孟宗竹を使用した家具だとか。

空き地に建物を建て始めるときから始まって、整地、建材、構造の設計、空気の循環……など、様々な部分を「LEED」の基準に従って設計した店舗であるのだそうな。

 

店舗のど真ん中に壁一面に緑がたっぷり植えられたテラスのような所もありました。

 

台湾は現在国を挙げて環境保護に取り組んでおり、2018年にはコンビニやドリンクスタンドなどでレジ袋の提供が禁止されました。

 

また2019年からは、使い捨てのプラスチックストローも店舗での提供が規制される可能性も出てきています。

喫茶店などの一部店舗では、それを見越して銀製の再利用が可能なストローが使われるようになったのを最近よく見かけます。

 

「スターバックスLEED緑建築門市」はそんな台湾の時代の流れを顕著に表した店舗と言えるでしょう。

スターバックス内湖民權門市
No. 182, Section 6, Minquan East Road, Neihu District, Taipei City, 台湾 114
交通:葫州駅から645、BL36、民權幹線等のバスに乗り、福華商場で下車。そこから徒歩で1分ほど。

台湾だけのグッズも? 台湾のスターバックスで購入できるグッズたち

ところでスターバックスといえばコーヒーに関するグッズの販売もしています。

 

海外のスターバックスへ行き、そこでしか販売されていない商品を購入したことがある方もいらっしゃることでしょう。

 

私も実家にスターバックスのご当地タンブラーが幾つか置いてあります。

 

上の写真は毎年恒例のスターバックスアニバーサリーのラインナップですが(日本でも販売しています)、こんな綺麗で可愛い商品が置いてあったら、ついつい手に取ってしまいますよね。

ここ台湾にももちろんそうしたご当地グッズが存在します。

面白いのは、ご当地グッズの他に、台湾の風習に合わせたグッズも販売しているというところ。

 

ちょうどラインナップが切り替わるところで商品が少なかったのですが、こちらは台湾の年間行事の1つである中秋節の時期に販売されたグッズ。

うさぎのイラストが可愛らしいです。

 

恥ずかしながら後からスターバックスのウェブサイトを見ていて気がついたのですが、今回ご紹介した特色門市では、それぞれの店舗をモチーフにしたマグカップも販売しています。

 

そんなご当地モノを手に入れて、お店を訪れた記念にしてもいいかもしれませんね。

まだまだ行きつくしていないスターバックスの特色も門市

台北のスターバックスの特色門市、いかがでしたでしょうか?
日本のスターバックスに負けず劣らず、それぞれに特徴的な店舗だったかと思います。

今回は台北市に限ってご紹介いたしましたが、台湾にはこの他にも、南部、離島などにそれぞれ特色門市と呼ばれる店舗が存在します。

特色門市の中には、古い建物を使用して営業を行っている、「舊建築門市」という分類も存在します。

台北、新北合わせて全部で7店舗ありますので、よろしければそちらもチェックしてみてくださいね。

台湾を訪れるみなさまが、台湾ならではのスタバの魅力をたっぷり満喫できますように!

この記事を書いた人

ほず

ほずライター/日本語教師

神奈川生まれの神奈川県育ち。大学の頃から中国語が好きで、2017年とうとう台湾に移住しました。新北市にある大学の言語センターで1年間中国語を勉強したのち、台湾で日本語の教師として就職を果たしました。
趣味は旅行と登山と古い建物巡り。交通手段がないなら歩けばいいじゃない、をモットーに、苦行のように歩き続けるタイプの観光をよくしています。主な燃料はコーヒーとミントです。

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