展望台からの眺めや、サイクリング、ドライブにも人気の「瀬戸内しまなみ海道」。今回ご紹介するのは、このしまなみ海道を海上から楽しむ方法。「しまなみ来島海峡遊覧船(来島海峡急流観潮船)」に乗って、急流や渦に身を任せるスリリングなクルーズを楽しみましょう!
本州と四国を7つの橋で結ぶ瀬戸内しまなみ海道
瀬戸内しまなみ海道は本州と四国間の瀬戸内海に浮かぶ芸予諸島の島々を7つの橋で結んでいます。サイクリストの聖地として、国内だけではなく海外からも多くの旅人が訪れ、多島美と温暖な気候も人気の秘訣。
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≪画像提供:愛媛県≫
しまなみ海道はサイクリングだけでなく、展望台から眺めるのも楽しみ方のひとつ。多くのガイドブックや旅の情報サイトで取り上げられる亀老山展望公園は、瀬戸内海に浮かぶ島々と、そこにかかる白い橋が織りなす美しい景色が眺められる絶景スポットとして知られています。実際、地元・今治の友人に観光案内をしてもらった時にも“おすすめスポット”としてここに案内されました。
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今回は、サイクリングでも展望台でもない、もうひとつのしまなみ海道の楽しみ方をご紹介します。
日本三大急潮のひとつ来島海峡
来島(くるしま)海峡は、しまなみ海道で最も四国に近い大島と四国との間にある海峡で、潮の流れが速く、日本三大急潮のひとつに数えられています。歴史好きの間では、“村上水軍”として知られる来島村上氏の海城であった場所としても知られていますよね。
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古くから交通の要所で、現代ではコンテナ船や貨物船、クルーズ船などさまざまな種類の船が行き来しています。狭いし潮の流れは速いし、よく船同士ぶつからないな…と思うのですが、来島海峡では世界でここだけの海上交通ルールがあるらしいですよ。
しまなみ来島海峡遊覧船
この来島海峡を海の上から楽しむ遊覧船が出ているのが下田水港。すぐそばの「道の駅よしうみいきいき館」で乗船手続きを行います。
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約45分かけて下田水港=武志島=中渡島=馬島=小島=来島=波止浜湾=下田水港(順不同)をガイドの案内付きで船上から見学します。
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海面すれすれから瀬戸内海の絶景を楽しみながら、来島海峡大橋を真下から見学(橋くぐり)する体験も。
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迫力ある造船所群の見学や、村上水軍の居城跡のある「来島」、海底から湧き上がるような「湧き潮」、大潮の時には直径10m以上にもなる「八幡渦」も見逃せません。
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中渡島(なかとしま)近くの渦で、船長がエンジンを止めると、船が渦の力でクルクルと回るというサプライズも!
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潮の流れの速さを身をもって感じましたが、まさにこの日の夜、海外の貨物船がここで座礁したというニュースが…。海の難所を肌で感じる体験でした!
新鮮な魚介類で海鮮BBQ
ランチは乗船手続きをした道の駅で、七輪BBQを楽しめます。軽めのセットからアワビ付きのスペシャルコースまで幅広く用意されているので、この後のスケジュールと相談して決めるといいでしょう(事前予約制)。
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しっかりと火を通したい貝から先に焼いたほうが良さそう。
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この日はこの後に人気の観光列車「伊予灘ものがたり」に乗って、美味しいものをいただく予定を立てていたので、軽めの「つしまコース(2,200円)」をチョイス。エビ、イカ、サザエ、ハマグリなどの海鮮と、鯛めしのセットでこの価格は超良心的!
愛媛の観光、この後どうする?
来島海峡を観光した後は松山まで足を延ばして道後温泉に泊まるのも良し、人気観光列車「伊予灘ものがたり」で来島海峡とは全く異なる穏やかな瀬戸内海を眺めるのも良し。
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「伊予灘ものがたり」は事前に予約が必要です。お天気に恵まれれば、列車に乗りながら穏やかな瀬戸内海の絶景を楽しめますよ。
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「宇和島鯛めし」や「松山鯛めし」といった地域によって異なる鯛めしや、種類豊富な柑橘類など、愛媛の味覚も楽しんで帰りましょう。
関連サイト
●しまなみ来島海峡遊覧船
https://imabari-shimanami.jp/kyuuryuu/
●道の駅よしうみいきいき館
https://imabari-shimanami.jp/ikiiki/
●道後温泉
●観光列車「伊予灘ものがたり」