給食ってありがたい。マレーシアに住んで実感した、偏食と給食の関係
マレーシア

マレーシアに来て、現地の人と接しているうちに、栄養バランスを考えて食事をとる習慣があまりないことに気づきました。

次第に、栄養バランスのとれた食事と学校給食には大きな関係があると感じるようになりました。そして、日本の給食のありがたさを実感するようになりました。思ったことをつづります。

外食文化のマレーシア


外食文化とも言われるマレーシア。1回の外食にかかる値段が日本と比べて格段に安いです。最近は物価が上がったと言われますが、それでも1人1食10リンギット(≒267円、2017年10月現在)もあればお腹いっぱいに食べられます。

そんな感じなので、みんな簡単に外食します。家で料理をする人ももちろん大勢いるものの、外食の割合は日本の家庭に比べて圧倒的に高いように感じます。

マレーシアの料理はどれも美味しいのですが、基本的に油っぽく、野菜が少ないと思うのも事実です。

マレーシアが抱える健康問題

個人的に感じることですが、マレーシア人は偏食が多いです。せっかくお母さんが野菜を使って料理しても、子供達が「野菜は嫌い!」と食べないことがよくあります。お母さんも何も言いません。

子供ならまだ可愛らしいですが、大人も「野菜が嫌いだから食べない!」と言っている場面にもよく遭遇します。大人がそんなことを平然と言っている姿には驚きを隠せません。

実は、マレーシアでは糖尿病・高血圧・肥満などの問題を抱えている人が多くいます。本来、そのような病気は先進国に多いのですが、発展途上国のマレーシアでも既に深刻な問題になっています。

もっと驚くことに、病気を抱えていても多くの人は食生活を変えようとしません。こちらとしては、ちょっと野菜を多く取り入れたり、栄養バランスを考えるだけで違うのにと思うのですが……。とにかく偏食が多いのです。

なぜこうなってしまったのでしょうか?

日本の給食で学べること


私は、自分なりに色々考えた結果、給食がないことが原因でないかという結論に至りました。

マレーシアの学校は午前と午後の2部制です。午前の部の生徒は午前7時頃に登校し、午前いっぱい授業を受けると午後には下校します。それと入れ替えに午後の部の生徒がやって来て、午後7時くらいに下校します。

そんな感じなので生徒は3食、家でご飯を食べることになります。学校には給食がありません。

食生活は家庭が与える影響が一番大きいと思うのですが、給食が与える影響も小さくないのではないかと思います。給食の恩恵を考えてみました。

1.偏食が減る

私の時代はよっぽどの理由(アレルギーなど)がない限り給食を残すことは許されませんでした。先生たちも厳しく、嫌いな食べ物が出ても、全部食べさせました。

学校を卒業する頃には、多くの人が好き嫌いを克服して一通り食べられるようになります。その訓練は大人になっても役に立っていると思います。

が、給食が存在しないマレーシアでは子供の頃嫌いだったものは大人になっても嫌いなままです。親がよっぽど訓練しない限り、野菜嫌いの人は大人になっても野菜嫌いです。

2.バランスの良い食事を自然に覚える

私の学校には献立表というものが存在し、その料理に使われた食材や、それぞれの食材の栄養素も分かるようになっていました。

小学生の時は、当番の人が黒板に給食の献立と食材を書き写していました。食材は「体のエネルギーになるもの」「血や肉を作るもの」「体の調子を整えるもの」の3グループに分かれ、それぞれ色分けされていました。

家庭科の授業でも、3グループの食材をバランスよく食べることがどうして大切なのか、給食を例にして教えられました。

6年間そのような小学校生活を送ったので、頭のどこかにそのことがインプットされています。それで、ご飯を作る時も比較的バランスのとれた食事を作ることができるのです。

これはほんの一例にすぎませんが、私たちは給食を通して知らず知らず多くのことを学んでいたのだと思います。

マレーシアの取り組み

マレーシアの病院や政府関係の建物に入ると、時々健康を考えた食事を取ろうというポスターが掲げられているのを見かけます。

ただ、それをよく見ると栄養バランスを考えたというより、カロリーに重きを置いたもの(カロリーの過剰摂取を防止するためのもの)が多いように感じます。

野菜を多く摂ろうというポスターもたまには見かけますが、一生懸命に眺めている人を見たことはありません。大人になって1から勉強し直すのは大変です。やっぱり子供の頃に身につけた習慣というのは大切なんだと感じます。

今実感する給食のありがたさ

今日本では、アレルギー問題、モンスターペアレンツ問題などで給食が昔のようでなくなってきていると聞きました。先生が給食を食べない生徒にプレッシャーを与えることができないのだとか。

もちろんアレルギー問題に対する配慮や対策は必要ですが、給食から学べることは多いので、いいところは残っていってほしいなと思います。私は海外に出て、日本の給食のありがたさを実感しているからです。

給食……

私は給食の影響で小さい頃大好きだったアサリが嫌いになりました。給食で出るアサリにいつも砂が大量に入っていたからです。それでも残すことが許されなかった給食。

飲み込むようにして食べたのを覚えています。今でも、アサリはあまり好きではありません。でも出されれば、ちゃんと食べています。そんな思い出もあります。

この記事を書いた人

yazu

yazu

九州出身です。 今はマレーシアに住んで数年になります。旅行も大好きでマレーシアを拠点に、東南アジア周辺の旅行にもよく出かけます。 マレーシアで、夫と共に、発展途上国ならではの思いがけないハプニング満載の生活を送っています。そんなことをしていたら、段々たくましくなってきました。東南アジア旅行では、いろいろな文化の違い、食事、地元の人との出会いを楽しんでいます。 そんな中で、自分たちが経験したこと、感じたことを記事にしたいと思います。だれかに楽しんでもらえたら嬉しいです。

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