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ロマンスカーに乗るならVSE(50000形)がオススメ。その理由とは

私は子供の頃から新幹線や特急列車に乗って少し遠くへ出掛けるのが大好きです。特急券料金を支払った者だけが得ることのできる贅沢な時間と空間がたまらないからです。ところが、そこで大きな問題となってくるのが値段。特急券料金というのは行き先にもよりますが基本的に高いイメージで、庶民的な金銭感覚を持った私のような人間にとっては正直痛手です。

それでもせっかくの休日、毎日満員電車でうんざりしながら通勤している自分に御褒美をあげたい、そんな気持ちから思いついたのが「特急ロマンスカーの旅」です。このロマンスカーですが、私はふらっと箱根に行きたいとき、伊豆にある実家へ帰省するときなどに愛用しています。

ということで、今回は値段だけではないロマンスカーの魅力と車内での楽しみ方、耳寄りな情報を皆さんにお伝えします。

ロマンスカーカフェでロマンスカーの到着を待つ

ロマンスカーカフェ
ロマンスカーカフェ
ロマンスカーカフェ
ロマンスカーの始発、終着駅の新宿にはロマンスカーカフェがあります。カフェはロマンスカーのホーム上一番端の後方車両側、自動改札機のすぐそばに位置しています。壁は一面オレンジ色なのでとても見つけやすいです。ドリンクやパンなどメニューが豊富で、ロマンスカーが入線するまで時間を潰したり、待ち合わせなどにも便利です。

私も何度か利用したことがありますが、この日はロマンスカーの中で何か注文しようと心に決めていたので、カフェに入るのは断念しました。

ロマンスカーに乗るならVSE(50000形)がオススメ

ロマンスカー
ロマンスカーには全4車種あるのですが、今回は私の独断と偏見で、外見も中身も断トツのクオリティを誇っていると思われるVSE(50000形)について語らせていただきます。
私がこちらの車両に惚れ込んだ理由は、まず見た目のクールさです! ちなみに車両の総合デザインを担当したのは、パリのポンピドゥーセンターや関西国際空港旅客ターミナルビルの設計を指揮した有名な建築家、岡部憲明氏です。
ロマンスカー
それでは早速乗り込んでいきましょう。ここで注目していただきたいのは、シルキーホワイトを基調とした車体に走るバーミリオン・オレンジをベースとした鮮やかな帯。この色は特急ロマンスカーの継承してきた大切なカラーなんだとか。
切符
新宿~小田原までの特急券料金は、なんと大人ひとり890円。終点の箱根湯本駅まで行っても同じ値段です(乗車券の値段は多少異なります)。
東京方面から小田原、または箱根へ向かうという行程で、少しでも早く、更に贅沢な気持ちを味わいながら移動したいという場合、新幹線や湘南新宿ラインのグリーン車などの方法もありますが、乗り換えの手間や料金を考えたら圧倒的にロマンスカーがお得です。

大人気!VSEの展望席に乗ってみよう

後方展望席
こちらは走行中の後方展望席の様子です。窓枠なしのフロントビューで、開放感のあるゆったりとした空間が楽しめる展望席ですが、平日でも大人気のため早めの予約が必要です。この日は前方展望席を狙っていたのですが、数週間前に買おうとした頃には既に売り切れ。いつもの後方展望席をゲットしました。

どれぐらい前に予約すれば前方展望席を入手できるのか小田急の切符売り場の係員さんに確認したところ、なんと発売後1秒で完売してしまうのだとか……。特急券の予約、購入は乗車日の1か月前の午前10時から開始しているので、沿線の風景を誰よりも優雅に楽しみたい方は争奪戦に参加してみてください。
展望席窓
後方展望席から正面を見るとこんな感じです。
車窓
展望席の横窓からの景色もかなりくっきりと見えます。晴天の日のVSEの展望席は、まさに天国なのです。

知る人ぞ知る、サルーン席という存在

サルーン席
サルーン席
VSEには見ての通りパーテーションガラスで仕切られた個室、その名もサルーン席が4人定員×3区画分(対面式座席)設置されています。1区画販売になっているのでプライベート性が高く、気心の知れた仲間たち、または家族で誰にも気を遣わずにのびのびと快適な列車の旅を楽しむことができます。
※サルーン席はひとりでも利用可能ですが、サルーン特急料金は1区画分となります。また、4人で乗れば運賃+サルーン特急料金で一般席と同じ料金になります。

知られざる、こだわり抜いたVSEの座席設計

一般席
ロマンスカー座席
最近はもっぱら展望席を狙って乗車している筆者ですが、写真のような一般席に座っても期待を上回る満足感を得ることができる、それがVSEの強みです。

では実際にどのような工夫が座席に施されているのかというと……鉄道車両としては初の試みである「アンクルチルトリクライニング」という最新オフィスチェア技術を取り入れたシートを採用しているそうです。こちらのシートですが、私が今まで乗車した新幹線や他の特急列車のシートとは一線を画する座り心地の良さです。

また、座席の角度を窓のほうに5度傾けて自然と外に目がいくようにしているということで、ロマンスカーの旅の醍醐味である車窓風景を心ゆくまで楽しむことができます。

お洒落なトイレ

トイレ
トイレ
個人的に電車の中のトイレというのは狭くて汚いというイメージが強く、できる限り使用するのを避けたいというというのが私の本音ですが、VSEのトイレだけは別です。見た目もお洒落な上に中もゆったりスペースでとにかく安心、綺麗。
さすがは各種デザイン賞を受賞している車両。電車に関しては全くもって素人の知識しかない私から見ても機能性、デザイン性共に完璧です。

旅のおともに車内販売はいかがですか?

車内販売
私にとってちょっと贅沢な列車の旅に欠かせないもの……それは車内販売です! いつもロマンスカーに乗り込むとまず車内販売のメニューをチェックします。
また、豊富なラインナップの中からなるべく毎回違うものをチョイスしています。車内販売で購入したフードやドリンクを楽しみながら車窓を眺めている時間は私にとって至福のひとときです。
冬のメニュー
いつ切り替わるか、もしくは無くなるか分かりませんが、2017年2月の現在は別紙で冬のおすすめメニューがあります。
セットメニュー
こちらは別日に撮影したものですが、私のお気に入りのカットラスクとコーヒーのセットメニューです。ちなみにティーブレイクセットの括りではこのセットの他に箱根八里越え饅頭と日本茶のセットがあり、その他には乾杯セット(アルコール1点とおつまみ1点)があります。いずれもワンコイン500円です。
サンドイッチセット
この日、私はまだ朝食をとっていなかったこともあり、サンドイッチとコーンスープのセットを注文しました。ドリンクは好きなものを選べて630円。ミニサンドイッチだったので少し物足りなさはあったものの、珍しいかぼちゃサンドイッチが入っていて、それがとても美味しかったので良しとします。

メニューをよく見るとお弁当の種類もいくつかあり、なんと3日前の午前中までに要予約のご予約専用弁当もあるらしいです。

VSEから拝む富士山

富士山
車内での撮影を終え、ホッとひと息ついていると突然車内アナウンスが流れました。右手側に富士山が良く見えるということで急いでシャッターを切ると……我ながら、なかなかいい写真が撮れました。どうやら富士山のビューポイントはかなり小田原寄りなようです。

快適な座席に身を委ねて美味しい車内販売にもありつけて、極めつけに富士山まで観賞できるなんて、こんな贅沢ありません。
ロマンスカー
夢見心地の私を乗せたVSEは、もう少し長くこの列車での時間を楽しみたいという私の気持ちをよそに、間もなく目的地である小田原駅に到着したのでした。

ロマンスカーあれこれ

今回紹介したVSEの他3車種についてもここで少しだけ紹介させていただきます。まずはVSE同様、岡部憲明氏がデザインを担当した青いロマンスカー、MSE(60000形)。こちらのロマンスカーは平日は大手町方面~本厚木・唐木田間を結ぶビジネス特急、休日は北千住~箱根湯本間などを結ぶ観光特急として活躍しています。

次にロマンスカーの中で最も座席定員が多いことから通学・通勤客が多く利用するEXE(30000形)。最後にロマンスカーとして初めて展望席を設け、デビュー当時は大人気だったというクラシックな車両LSE(7000形)。

私は全ての車種に乗車したことがありますが、それぞれ個性があってみんないいです。ただ私のように少し贅沢な列車の旅を求めている方には、強くVSEへのご乗車をオススメいたします。

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親しみやすさ抜群の特急列車、ロマンスカー

沢山の人々の思い出を乗せて走るロマンスカーですが、特急列車でありながら敷居が高くないというのが多くの人々に愛される理由のひとつであることは間違いありません。私はもう何年も前からロマンスカーを愛用していますが、いつのときでも私に充実した時間をもたらしてくれるロマンスカーに感謝しています。
 
ときには旅の仲間と語り合いながら、ときにはひとりでゆっくりと、そのときの気分に合った楽しみ方ができるロマンスカー。あなたも自分ならではの特別なひとときをロマンスカーで過ごしてみませんか?

この記事を書いた人

Makiko Suga

Makiko Sugaライター/ツアーガイド/バックパッカー/海洋生物の素人スペシャリスト

幼少期に有名なイルカの研究家と運命的な出会いを果たす。以来海洋哺乳類に魅せられ、海洋生物学者への道を志すが挫折。その後は海洋生物とは無縁の生活を送っていたが、2015年に海洋生物の宝庫であるカナダに留学。あるイルカとの出会いが自分の人生を変える。子供の頃の夢を追い続けながら世界に目を向けている永遠の旅人。得意分野は自然、動物関連だけにとどまらず、多岐にわたる。