美しい古城の宝庫となっているライン川流域。夏のライン川クルーズは、ドイツ観光のハイライトでもあります。そんなライン川で「ラインの宝石」と称えられているラインシュタイン城の近くには、ライヒェンシュタイン城という似たような名前の古城があります。
ロマンティックな雰囲気が漂うラインシュタイン城。それに比べ、どっしりと構え辿ってきた歴史の重みを感じさせるような外観なのがライヒェンシュタイン城です。
今回は、そんなライヒェンシュタイン城についてご案内します。
ライヒェンシュタイン城とは?
ライヒェンシュタイン城は11世紀に建設された後、13世紀には盗賊達の住み家となります。それが原因で攻撃を受け、その後も破壊と再建を繰り返してきました。
ライン川流域の古城は内部が博物館やホテルになっている所がほとんどですが、このライヒェンシュタイン城もその1つであり、ホテル、レストラン、博物館として使われています。
中でも博物館の規模は、周辺に点在する古城の中では最大でしょう。1人ではちょっと怖い様な雰囲気が漂う城博物館の中では、ここが住居として使用されていた19世紀頃の生活の様子を伺う事が出来ます。
まずは塔へ
チケットを購入して敷地内に入ったら、博物館へ向かう前にまずは手前の塔に登ってみましょう。古城とはいえ地面もしっかり舗装されていて歩きやすいです。
塔の中の階段を上る際、中が結構暗いので踏み外さない様に注意してください。
階段をどんどん登っていくと、上からはライン川と城の眺めが楽しめます。
いざ、角だらけの博物館へ
塔の上からの景色を楽しんだら、次は城博物館へ向かいましょう。入ってみてまず筆者を驚かせたのが、壁に飾られている沢山の角です。よく「昔の貴族は森での狩りを楽しんでいた」なんて聞きますが、これもその名残なのでしょうか。
甲冑が展示してある一角には、西洋の物に交じって日本のもありました。他にもアジアから集められたらしき骨董品が展示してあり、かつての城主に東洋嗜好があったのだなという事が分かります。
雰囲気のある広いダイニングルームの壁には、かつてこの城に住んでいたプリセリ一家の肖像画が飾られています。長テーブルには食器類もセットされ、一家がいつも揃って食事をしていたのだなという事が想像できますね。
こちらもまた重厚な空気の漂う書斎です。壁の棚には本がびっしり! どんな本があるのか気になった筆者でしたが、中には入ることが出来ないので確かめられませんでした。落ち着いた雰囲気で、ここなら仕事もはかどりそうですね。
独特な雰囲気に怖気づく
城内は所々薄暗い所もあり、怖い物が苦手な筆者にしてみればちょっとしたお化け屋敷の様でした。夏ならもっと訪問者もいると思いますが、訪問したのが11月とあってか城内にいたのは筆者たちのみ。今回は同行者がいましたが、1人だったら絶対入れなかったと思います。
古城ならではの独特な雰囲気も手伝い、特にこのように角ばかりがあるエリアでは、何か出てくるのではないかと本当に怖かったです。
景色に癒される
それぞれの階ごとに展示があり、最上階では外に出ることも出来ます。そこからの眺めもまた素晴らしいです。
おわりに
博物館は結構広いので、見学して疲れたら併設のカフェで休憩するのも良いでしょう。ケーキは若干高めですが、雰囲気も良いしもちろん味も良いので、妥当な値段ではないでしょうか。
今回ご紹介したライヒェンシュタイン城を含め、城めぐりをする際は車があった方が断然便利です。クルーズ船から見るのとはまた違い、間近で見たり入ったりする古城もなかなか興味深いですよ。