90歳のおじいちゃんが村いっぱいに描く「彩虹眷村」のアートがエネルギッシュ!
台湾

彩虹眷村

こんにちは、はるぼぼです。安・近・短。ご飯もおいしく、人も温かい台湾は、何度訪れても新しい魅力に出会える場所。そんな台湾中部に位置する第3の都市・台中に、今大注目のアート村があります。それが「彩虹眷村」です。
彩虹眷村
村いっぱいに描かれた作品は、なんと現在90歳を超える黄じいさんがすべてひとりで描いたもの。訪れるだけで元気をもらえる「彩虹眷村」の魅力をご紹介しましょう。

退屈だからと村を虹色に!

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「黄じいさん(黄伯伯)」こと、黄永阜さんが村を虹色に彩りはじめたのは、2008年のこと。当時87歳だった黄じいさんは、突如として家の前のコンクリート壁にカラフルな絵を描き始めました。
そのわけは「退屈だったから」。香港出身の黄じいさんは元軍人。絵の教育を受けたことはなく、ただ思いついた絵柄を描き続けていったそうです。
彩虹眷村
一度見たら忘れられないインパクトを残す黄じいさんの作品の噂を聞きつけ、次第に写真好きの人々がやってくるようになります。彼らがブログやSNSに投稿した彩虹眷村の写真が話題を呼び、人気に火がつきました。
 
いまや、黄じいさんのアートの世界をひと目見ようと、国内外から連日多くの人々が押し寄せています。

再開発のために取り壊しの危機に

彩虹眷村
現在、彩虹眷村に暮らすのは、黄じいさんを含め3家族のみ。そんなこともあって、彩虹眷村は再開発のため取り壊される予定となっていました。
 
しかし、黄じいさんのアートに魅せられた人々が「虹の村を救おう」と働きかけ、台中市長に大量の請願メールが届いたことで、彩虹眷村は再開発計画から外れ、保存されることとなったのです。

黄じいさんの豊かなイマジネーションに脱帽

彩虹眷村
黄じいさんが描くモチーフは、人物、鳥、猫、ウサギ、牛など、身近なものが中心。ところが、それらを見たままに描くのではなく、大胆に単純化したり、現実にはありえない姿にしたりしながら描いています。
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どこかエスニックな雰囲気も感じさせる黄じいさんのポップなアート。曲線や円を基調とした柔らかなタッチと鮮やかな色使いは、見る者にエネルギーを与えてくれます。
彩虹眷村
こんなに自由でユーモラスな作品を生み出せるのは、黄じいさんが絵の教育を受けたことがないからこそなのかもしれません。黄じいさんのアートの世界を見ていると、「年齢と想像力は関係ない。イマジネーションに限界はないのだ。」と勇気づけられます。

人々の幸せを願うメッセージ

彩虹眷村
絵とあわせて注目したいのが、あちこちに散りばめられた、「平安」、「幸福」、「感恩」、「大家有福気(みんなが幸せでありますように)」といった美しい言葉の数々。
 
これらの言葉には、「見に来てくれる人々に幸せになってほしい」という黄じいさんの想いが詰まっています。自分の作品を見て多くの人が喜んでくれることが、黄じいさんの原動力になっているのですね。

黄じいさん本人に会えることも!

彩虹眷村
90歳を超えた今も新たな作品を描き続けているという黄じいさん。現在も彩虹眷村に住んでいるので、時々彩虹眷村グッズ売り場に出てきます。筆者が訪れたときも、ちょうどいらっしゃいました!
 
ところが、あまりにもさりげなく座っているせいか、観光客は彼が黄じいさんとは気づかず……筆者が写真を撮ったことをきっかけに、他の観光客も黄じいさんの存在に気付き、とたんに写真撮影待ちの列ができました。黄じいさんを見つけたら、いち早く写真撮影をお願いしちゃいましょう。
 
年齢を感じさせない肌のツヤと目の輝き! 生きることを楽しんでおられる様子が伝わってきました。

彩虹眷村へのアクセス

彩虹眷村
台中中心部から彩虹眷村までは、市バスで行くことが可能。ただし、市内を巡回しながら走るので、バスで行くと1時間ほどかかります。時間を有効に使いたいなら、タクシーを利用するのがおすすめ。タクシーなら台鉄台中駅から約20分です。

彩虹眷村は幸せのアート村

彩虹眷村
近年日本でも知名度が高まりつつある彩虹眷村。極彩色の世界が楽しめるフォトスポットとして語られることが多いですが、彩虹眷村の魅力は単にポップなアートを楽しめるというだけに止まりません。90歳を超える黄じいさんの豊かなイマジネーションに触れ、「みんなに喜んでほしい」という想いを感じることで、勇気と幸せをもらえる場所なのです。

何かを始めるのに遅すぎることはない

今回台中にはひとり旅で訪れました。台中中心部で彩虹眷村行きのバスを待つも、正しいバス停とは反対側のバス停で待っていたことが判明……バスを1本逃し、やっとつかまえたバスは、台中市内をぐるぐる。結局、バスを待ち始めてから1時間半かかって彩虹眷村に到着しました。
 
「もうバスは嫌だ!」と、思っていたところ、彩虹眷村からの帰りは、運良く日本人観光客とタクシーをシェアさせてもらえることに。そんな珍道中もあって、彩虹眷村への旅はとても思い出深いものになりました。
 
「黄じいさん」こと、黄永阜さんご本人にもお会いできて感激。90歳を過ぎた今も創作活動を続ける黄じいさんに、「人生で何かを始めるのに遅すぎることはない」と教えられた気がします。

この記事を書いた人

はるぼぼ

はるぼぼドイツ在住ライター・ブロガー

和歌山出身。東京での会社員時代、旅先の長野で8歳年下のドイツ人パートナーと出会い、恋に落ちる。 2015年11月、ドイツ移住を機に、トラベルライター&ブロガーに転向。ドイツを拠点に、各国を飛び回りながら執筆中。特に目がないのが、旧市街など、歴史を感じる街を歩くこと。 これまでの訪問歴は40ヵ国140都市。旅の「ワクワク」をお伝えします。

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