これを読んだら「ニュージーランド・ホリック」になります。どうしてもNZに移住したくなる理由とは?
ニュージーランド

クライストチャーチの風景

『ニュージーランド・ホリック』という言葉をご存知ですか?

 

これは、ワーキングホリデーや短期旅行でニュージーランドを訪れた人たちが、あまりに最高の経験をしてしまったがために、寝ても覚めてもニュージーランドのことを考えてしまうという恐ろしい(?)“中毒症状”のことです。南半球の果ての空気に触れてしまうと、どうやら多くの人がこの症状に陥り、帰りの飛行機を前にして、必ずやこう叫ぶと言われています。

 

「……この国に移住したい!」

 

……というのはまぁ多少誇張を含んでいますが、かくいう僕も、ワーホリを経て実際に移住をしてしまったひとり。そこで、これから何回かに分けて、「うっかり移住したくなってしまうニュージーランド」の実態に迫ってみようかと思います。まずは、移住したいと思ってしまう理由について紹介してみましょう。

NZに移住したい!理由1「自然が雄大!」

CIMG5532 ニュージーランドの牧歌的風景
▲北島の牧歌的風景

 

やはりまずはこれです。延々と広がる放牧地、のんびりと草を食む羊たち、遠くに見える雪を冠した山々、雑音のないありのままの大自然……。

 

テレビや雑誌で見てイメージするような“雄大なニュージーランドの大自然”はホントにあって、人口密度の高い日本からそんな広大な自然に放り出される経験は感涙モノです。「こんなところにのんびり住めたらなぁ」と思わずにはいられないんですよね。

NZに移住したい!理由2「気候が穏やか!」

南島・ピクトンの風景
▲ピクトンの風景
 

誰だって極寒の地に住みたいとは思わないし、常夏でもいいけど夏一辺倒も嫌なものです。その点、ニュージーランドは恵まれています。

 

日本と同じように明確な四季がある点は同じですが、たとえば最大都市・オークランドでしたら夏の最高気温は高くても26度前後、冬は氷が張ればニュースになってしまう程度の寒さにしかなりません。暑すぎず、寒すぎない温暖な気候なんですね。

 

天災についても、地震こそありますが日本と比べれば格段に少なく、台風や火山などの災害もほとんど聞きません。あらゆる点でニュージーランドの気候は過ごしやすいと言ってよく、そんなことも「住みたい!」の気持ちを後押ししてくれる要因のひとつなんでしょう。

NZに移住したい!理由3「人が優しい!」

オークランドの風景
▲オークランドの風景
 

ニュージーランド人たちは、日本人にとってなじみやすい国民性を持っていると思います。

 

英語圏なので言いたいことこそズバズバというところはありますが、思慮深く、思いやりがあって、困った人を見れば手を差し出さずには入られないような助け合いの心を持った人たちです。

 

試しに、街のメインストリートで地図を広げて困った顔をしてみてください。100%の確率で、3分と待たずに誰かが声をかけてくれますよ。スーパーのレジで並んでいると隣同士でいつのまにかしゃべりだしてしまうような気さくさは、日本の都会暮らしに慣れた者にとってはハッとさせられます。

 

道で知らない人にすれ違ったら、目と目を見てにこっと笑って「Hi!」と言い合える。たったこれだけなのに、なんて清々しい。僕なんかはもうこれだけで移住するに値します(笑)、皆さんはいかがですか?

NZに移住したい!理由4「福祉が充実している」

クライストチャーチの風景
▲クライストチャーチの風景
 

ニュージーランドは福祉が充実しています。

 

まず、医療費が無料!
国公立の医療機関で受診した場合という制約こそ付きますが、それでもたとえば救急車で運ばれて入院なんてなった場合も条件さえ満たせば無料になるわけですから、とても魅力的ですね。

 

また、学費も無料です。日本でいう小~高校までの学費は国の負担となっています。学校側から寄付金を求められるのでまったくの無料ではないんですが……「学費は国持ち」という国の姿勢は評価できますよね。

 

さらにさらに、あらゆる国内で起こるあらゆる怪我の治療費が無料です。
旅行やワーホリでニュージーランドにやってきて、交通事故をしてしまったり、アクティビティ参加中に怪我をしてしまったりした場合でも怪我なら治療費は無料です。観光立国ですから、当然のように観光客も福祉の恩恵を受けます。もう大盤振る舞いと言っていい、高すぎる福祉制度の数々です。

NZに移住したい!理由5「年齢や性別にとらわれすぎない!」

南島・ダニーデン
▲ダニーデンの風景
 

個人的にニュージーランドについて一番気に入っているのはこれです。

 

きっとアメリカやイギリスなんかもそうなんでしょうが、皆びっくりするほど年齢や性別、人種に縛られず物事を考えます。そういえば世界で初めて女性参政権を認めたのもニュージーランドでした。

 

日本では何かを始めるにあたって(事業でも、遊びでもなんでも)、「いい歳して……」みたいな、世間の目というのを気にしますが、ニュージーランドでは「やりたいことがあるんなら、何歳だろうがやってみたらいいよ」という雰囲気です。そのせいか、育児がひと段落してから専門学校に通いなおし、キャリアチェンジやアップを図るという話もよく聞きます。

 

皆が心のままに動くからか、十人十色というか、自前のスモールビジネスを持ったり、農業をやったりと、面白い生き方をしている人が多いように感じます。

 

以上の理由はニュージーランドの良さのほんの一部です。
もちろんいい面もあれば悪い面もあるわけですが、ニュージーランドを訪れた日本人の本当に多くの人が「ニュージーランドに移住したい!」と“中毒”になってしまうのは、悪い面に目を瞑っても余りあるほどの良さがあるからでしょう。この記事ではざっくりとよい点を思いつくまま挙げてみました。次回は移住制度や原発などの発電事情を掘り下げてみます。

この記事を書いた人

外山みのる

外山みのるアウトドアライター

1984年愛知県生まれ。ニュージーランド(オークランド)在住。20代はバックパッカーや一万キロ海外自転車旅など世界を放する。2015年に念願だったアウトドア天国NZへ移住し、国際結婚・留学・仕事と毎日奮闘中。NZウェブマガジン『ネイチャーニュージーランド』運営。多方面に観光、エコツアー情報を発信しています。

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