日本の景勝地として有名な松島。東日本大震災の影響で島の形が変わったものもありますが、大小230の島々が浮かぶ松島湾は、以前とほぼ変わらない風景を留めていました。
震災から6年経とうとしていた2016年秋、紅葉の季節に訪れた、宮城県宮城郡・松島町の魅力をご紹介します。
松島のどこに行けばいい?
日本三景として有名だけど、松島には何があるの?
どこに行こう?
そんなあなたに、私が欠かさず行くべき!とオススメしたいのは、こちらの5か所です。
2.瑞巌寺
3.五大堂
4.松島観光物産館
5.福浦島
松島で降りる駅は、「松島海岸駅」
JRには松島駅もあるのですが、松島海岸駅で下車し、さっそく円通院を目指して徒歩移動です。
伊達政宗公の嫡孫、光宗を祀る円通院へ
小道を進んでいくと、伊達政宗公の長女・五郎八(いろは)姫御霊屋参道がありました。銀杏並木の香りが鼻腔を擽ります。
円通院は伊達政宗公の嫡孫「光宗公」の菩提寺で、三陸三十三観音霊場の第1番札所になっています。
御朱印は、チケット売り場での受付となっていました。支払い時に受け付けていただき、ゆっくりと見回った後受け取れるようになっています。
参拝入り口は、たくさんの観光客で賑わっていました。
縁結び観音
入ってすぐ左手に、縁結び観音様が。竜に乗った観音菩薩です。
こちらでは、1体500円の「縁結びこけし」にペンで願いや名前、訪問日を書き込み祈願奉納できます。
何千もの縁結びこけしが並んでいますが、こちらに微笑んでいるように感じました。
季節を感じる美しい石庭
松島湾内に実在する七福神の島を、仏の庭として表したという庭園。
訪れたのはライトアップの時間ではありませんでしたが、秋は紅葉が美しく、夜の表情もまた綺麗だろうなあと思わせてくれる庭園です。秋の紅葉はもちろん、夏にはバラ園が満開となり、四季折々の景色を楽しむことができます。
さらに進むと、伊達藩江戸屋敷にあった小堀遠州作の庭を移築したという、遠州の庭があります。心字の池には蓮の花、補陀落山(ふだらくせん)には紅葉とツツジの花が彩りを添え、季節の変遷を感じさせてくれます。
そして、円通院の境内には懐石料理のお食事処があり、庭園を眺めながらいただけるようになっています。非日常を感じることができるひと時です。
人気の数珠作り体験も!
また、予約なしで数珠作り体験を行うことができます! プラスチック・ガラスの数珠玉を好みに合わせて選択でき、大人だけでなく子どもでも作ることができるため、人気があります! この体験をする場合は、拝観料が無料となります。
拝観の記念に、思い出にもなる数珠作りをしてみても良いかもしれませんね。
必見!! 伊達政宗公の甲冑姿のある、国宝・瑞巌寺
円通院から瑞巌寺へ抜ける道には、洞窟群があります。神聖な場所ではありますが、人気がないと少し不気味……。
瑞巌寺は、仙台藩伊達家の菩提寺です。
本殿(御成門・中門)は平成21年~28年まで平成の大改修をしていました。そのため、平成28年4月5日に本堂が再拝開始となったばかりです。
東日本大震災時は、津波が間近まで迫り、境内へ続く杉並木が部分的に枯れてしまいました。幸い一部だったため、厳かな雰囲気は変わらず残っています。
杉並木を通り抜け、本堂へ。改修工事の際にもパンフレットに使用されていました。
堂内は、左回りでぐるりと1周できるようになっています。
撮影禁止となっているため写真はご紹介できませんが、部屋によって作りも嗜好も全く異なっており目が離せません!
宝物館では、正妻愛(めご)姫が作らせたという、伊達政宗公27歳当時の姿を現した甲冑姿の木造を見ることができます! 2016年に東京で特別公開されていたものです。遺言により両目が備わっている状態で残っています。
国宝の庫裡(くり)も、見逃さずにじっくりと見てほしいところ! 庫裡は、禅宗寺院の台所。実用性があれば十分であるにも関わらず、唐草など装飾が施されています。
見えないところまで拘る。美意識が高くなければできないことですね。
毎週木曜日には写経会が開催されています。
海の見える五大堂
海岸近くの小島に建てられた仏堂へ向かうすかし橋は、隙間から海が見えるようになっています。
気を引き締めるために作られたそうですが、今は撮影ポイントとなっていました。
夕方には閉門するので、早めに向かうことをおすすめします。
お土産は松島観光物産館で! 40代の伊達正宗公にもぜひ会おう!
東北のお土産が揃っています! 伊達政宗公をはじめとする歴史関連グッズも充実していました。
お隣のみちのく伊達政宗歴史館では、蝋人形で東北の偉人、伊達政宗の生涯が再現されています。アナウンスが流れるので、歴史に詳しくない方も目で見ながら学ぶことができます。
40代後半頃の政宗公ですが、年齢が上がるにつれふっくらしているように思いました。
重臣・片倉小十郎景綱公が病で肥満体となり、以前の重い甲冑を着られないだろうからと、代わりに自身の軽い甲冑を贈ったという逸話がありますが、肥満体となった家臣に自分の甲冑を送るということは……政宗公は当時ふくよかだったのかもしれませんね。
蝋人形でも再現されていたのでしょうか……?
ちなみに、エレベーターではありませんが、階段横に車椅子用乗降設備があるので安心です!
甲冑装着体験もできますよ!
自然を楽しみながら島1周! 福浦島
朱色の橋が美しく、何枚も写真を撮りたくなるスポットです。
人は少なく、橋の上での撮影も容易だと思います。ただし、潮風には要注意! 長い髪はまとめておいた方が良いです。
6年前の東日本大震災時には、橋桁が歪み、物がぶつかった跡が残っていましたが、現在はその跡は見られません。
島内に遊歩道が整備されていて歩きやすいです。ゆっくり歩いて40分くらいで島を1周できます。
あづま屋から眺める景観は、素晴らしいです。波際まで行くことができ、波音が聞こえて来る自然の島。
遊覧船で松島を眺めることができますが、島側から海への眺望も、足を運ぶ価値ありです!