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旧正月ってどんなかんじ?韓国のデパ地下・スーパーはチマチョゴリだらけになっていた!

旧正月メインの韓国。2017年の旧正月の連休は、1月27~30日の4日間でした。もともと旧正月連休は、旧暦の12月31日と1月1日、そして1月2日の3日間なのですが、今年は土日を挟んだので振替休日が1日ついての4日間となりました。

日本の12月後半がせわしなくなるように、韓国でもこの連休前は何やら街の雰囲気が少しせわしないムードになります。そんな、旧正月前のスーパーやデパ地下をのぞいてきました。

ソル(正月)のお迎え


この時期、とにかく目につくのが「설마중」という3文字。설(ソル)というのは韓国語で「お正月」という意味。日本で「迎春」って書いてあるのと似ているかもしれませんね。日本の場合、1月1日を過ぎてから、「迎春」という文字が目立つようになりますが、こちらは、正月のお迎えのための準備の時によく見かけます。

お正月の挨拶と言えば、こんな横断幕も見つけました。

道路ばたに掲げられた横断幕。日本では、市役所、区役所というのがありますが、韓国の場合(政令指定都市に該当する特別市や広域市の場合)、市役所(市庁)や区役所(区庁)よりもう一段階地域密着型の役所があって、それを住民センターと言います。その住民センターから地域住民に宛てたものらしいです。
 
「새해 복(福)많이 받으세요」。直訳すると「新しい年に福(幸福・幸せ)をたくさん受けてください」という意味の新年の挨拶です。日本だと、年が変わって初めて「あけましておめでとうございます」という挨拶を使いますが、韓国の場合は、年末からこのように使うんですね。

日本人におなじみのあのデパ地下も

日本人観光客にとって最も身近な買い物スポットと言えば、明洞のロッテデパートの地下ではないでしょうか。キムチやノリなどのお土産を買うために訪れた方も少なくないはず。普段は、観光客でにぎわう明洞ロッテのデパ地下ですが、ここでも、お正月商戦は繰り広げられていました。

日本で和牛が高級牛肉であるように、韓国では韓牛(ハヌ)が高級品です。その韓牛の詰め合わせがでーんと。お正月に帰省する人たちが地方に住む親戚の人と一緒に食べるためのお祝い品ですね。
 
そうそう、カウンターの上にある金色のふろしき包み。これも韓国の名節(旧正月と日本のお盆のような位置づけになっている中秋節を合わせてこう呼びます)のプレゼントで、こんな感じの高級感あふれるふろしきにきれいに包んで持っていきます。このふろしき包みのデザインが日本との違いを感じさせます。
 

売り子さんたちはみんなチマチョゴリ姿で。やはり、普段と違う特別な時の特別な贈り物。だから、売り場も華やかなチマチョゴリが似合います。

もちろんお肉だけではありません。お魚のコーナーでもその他のコーナーでも、色とりどりのチマチョゴリ姿を楽しめます。

ロッテデパート

庶民の台所、大型マートも……

もちろん、デパートばかりではありません。庶民の台所、スーパーマーケットも負けてはいません。

スーパーでもチマチョゴリ姿があります。ただ、デパートに比べると幾分少ない気がします。というのは、特設コーナーのほかにやはり日常の食料品や日配品のコーナーがあって、そちらで働く人たちはチマチョゴリを着ていないことが多いですからね。プレゼントもこちらは若干実用的な物という感じがします。

フルーツの詰め合わせなどもの人気のようですよ。季節の果物であるリンゴの他に、新年のチェサ(一族が集まって御先祖様に礼をするための儀式)に欠かせない梨、キウイフルーツやスウィーティーなどの輸入フルーツなどなど。見ているだけで楽しくなります。どれも大きくて形のいい厳選された贈答用のフルーツですね。

そして活気あふれる市場でも……!

飾り気のない青空マーケット(市場)も無縁ではいられません。ただし、こちらではさすがにチマチョゴリ姿を見かけませんでした。どこまでも実用本位のようです。

こちら、クルビと言います。イシモチという魚を干したものです。先ほども少し触れましたが、正月などに行うチェサという行事に欠かせない高級食材のひとつです。

韓国の主婦たちはこの儀式のための使う食材を買い集めて、それを調理して、儀式のときに準備します。市場はそういうアジュンマ(おばちゃん)たちの買い出しに対応しているような気がしました。

名節病にご注意を

慌ただしい旧正月前。そして、チェサの準備や親戚のお迎え・対応に追われる旧正月連休。それが終わると、韓国の主婦たちは次々と体調を崩す……という話があります。過労と神経疲れのために病気になってしまうんですね。

それを韓国語で「명절병(名節病)」と言います。韓国の主婦の皆さん……お疲れ様です。そう言いたい旧正月明けでした。

オマオマハン ヘニョル(ものものしい大渋滞)

どこもかしこも贈答品であふれた旧正月前。都市部に住む人たちは、贈答品を買い込んで地方の親戚のところに帰省します。帰省するため、電車も高速道路も人であふれるんですね。ただ、核家族化が進んでいること、ソウルにおじいちゃんおばあちゃんが住んでいて地方に行かなくてもいい人が増えていることなどから、近年は昔ほどには帰省ラッシュにはならないと言われています。高度成長期には、ソウルからこうした普段はなかなか食べられない高級食材を金色のふろしきに包んで、それこそ故郷に錦を飾る気分で帰省したのでしょうか。
 
語学学校で読んだ教科書の中に、この名節時期の大渋滞のことを「オマオマハン ヘニョル」と描写していたんですよね。オマオマハダ(ものものしい、はげしい、半端ない)という表現が、なんかリズミカルで、大変なのだけどどこかユーモラスな感じがしたのを思い出す正月連休でした。
オマオマハン ヘニョル(ものものしい大渋滞)

この記事を書いた人

エナ

エナライター / エナツアー主催

横浜出身のソウルっ子。2000年から2002年、ワーホリ滞在。その後横浜での10年間を経て2011年、再度渡韓。本業は日本語教師。ソウルの町歩きが大好きなネイリスト。ソウルの博物館、市場が主な生息地。普通の町を普通じゃなく感じさせるエナツアーなるものを企画していました。最近は日本家屋の残る町にはまり気味。