こんにちは、ユルワです。
今回ご紹介するのは、東南アジア最後の秘境ラオスの古都ルアンパバーンです。今や世界中から観光客が詰め寄せる、大人気の街でもあります。
突然ですが皆さんは「ルアンパバーン」と聞くとどんなイメージを持たれますか?
ユルワは魔法の呪文のようなその地名から、どこか神秘的なイメージを抱いていましたが、ベトナムのハノイ経由でラオス北部の街に足を踏み入れると、果たしてルアンパバーンはどこか魔法がかかった雰囲気をたたえた街だったのです。
「え? 魔法って? いったいどんな街なの?」
「行ってみたい! でもラオスって日本から直行がないから時間的制約が大きいし……」
そんな旅行者の皆さんに、短い滞在期間でも存分にルアンパバーンの魔法にかかっていただくべく、色々ご紹介させていただきたいと思います!
ルアンパバーンってどんなところ?
ラオスはメコン川流域にある国の中で唯一海に面していない内陸国で、90年代まで鎖国状態にありました。そのため、都市部でものどかな環境が残っており、訪れる人の心を癒してくれます。特にラオス渡航経験のある日本人からは「昭和の日本を見るようで、どこか懐かしい気分になった」という声が多数上がっています。
しかし、先述の通り日本からは直行便がないため、バンコクかハノイでの乗り継ぎが必要。休暇の短い日本の旅行者にとって時間的なハードルが高いのも事実なのです。また、国内インフラもさほど整っておらず、飛行機の国内線は数が少ない上に高額なので、移動手段はもっぱら長距離バスとなります。つまり町から町への移動にかなり時間がかかってしまうのです。
つまりラオスを効率よく旅行するには事前の計画が不可欠なのです。そのためにはラオス国内で訪れる場所を絞っておくのも一つの手段。そんなわけで、今回は2~4日の旅程を想定して、ユルワ的にラオスの中で一番訪れてほしいルアンパバーンに限定してご紹介いたします。
そもそも、ルアンパバーンは、14世紀半ばに現在のラオスの前身となる「ラーンサーン王国」が誕生した、ラオス北部に位置する王宮の街。ラオス王朝の雰囲気と、フランス植民地時代の面影が残っているため、実は首都ビエンチャンよりも人気があったりするのです。ビエンチャンをスキップして、最初からルアンパバーン入りしてしまうのもおススメです。
ルアンパバーンでしたいことリスト!
それでは、数日間の滞在の中でルアンパバーンで一体どんなことができるのでしょうか。
今回は「徒歩圏内の街中でできること」と「郊外の観光スポット」というカテゴリーに分けてリストを作ってみました。
①徒歩圏内の街中でできること
ルアンパバーンを訪れる旅行者は大抵、日中はツアーで郊外の観光スポットへ足を延ばしているのですが、街中にも楽しめる場所はたくさんあります。
ルアンパバーンはこぢんまりとしているので、殆どの場所へは徒歩又はレンタルサイクルで移動ができ、半日~1日で見どころを押さえることができます。ショッピングや食事も同じエリアに無数にあるので、時短観光が可能です。
パワースポット巡り
日本と同じく仏教国のラオスでは、街中の至る所にきらびやかなお寺があります。タイのお寺の様式に近いものがありますが、よく見てみるとより繊細な装飾が施されていたり、赤い屋根が幾重にも重なる「ルアンパバーン様式」という独特な形になっています。
お寺の装飾を見ているだけで、なんだか魔術を感じてしまったユルワでしたが、そんなお寺巡りが楽しめるルアンパバーンのおススメのお寺がこちらです。
ワット・マイ(Wat Mai)
ルアンパバーンを訪れる人が必ず通るメイン通り沿いで、ひときわ目立つお寺。
1788年から70年かけて建立されたということから分かるように、非常に手の込んだ装飾が施されており、ルアンパバーンでも最も美しい寺院の一つに数えられているそうです。
ワットシェントーン(Wat Xiengthong)
メコン川に突き出る半島の先端部分に位置するワットシェントーンは、16世紀半ばに当時の王様によって建立された、ラオス一とも称されるお寺です。
壁面は黒地に黄金の塗料で伝説の動物が所狭しと描かれており、その絢爛っぷりにクラクラきてしまいます。他の見どころは、本堂外側の裏に施された「黄金の木(マイ・トーン)」と呼ばれるモザイク画。1960年代に地元の職人によって一つひとつはめ込まれた傑作です。
ユルワが訪れた際には、何かの祭礼の日だったようで地元っ子たちがたくさんお参りに来ていました。
プーシ―(Phou Si)の丘
ルアンパバーンの絶景をカメラに収めたい方はぜひ、メインストリート沿いにある「仙人の丘」と呼ばれるプーシ―の丘に登ってみてください。なぜ「仙人」なのかと言うと、かつて2人の仙人が神に導かれて子の丘にたどり着き、ルアンパバーンの街を作ったという伝説があるからです。
高さ150mの丘の頂上までは、国立博物館前から328段の階段を上る必要があるため、暑い時間帯にはちょっとした運動になります。個人的には、プーシーの丘のふもと、階段が始まるところにある古いお寺も、日本の「侘びさび」的な美しさがありました。
早朝の托鉢見学、朝市見学
ルアンパバーンを訪れる観光客にとって欠かせないのが、早朝5時半~6時頃の修行僧の托鉢です。宿泊先のフロントで問い合わせれば、詳しい時間帯や場所について教えてくれるので要チェックです。
ユルワはメインストリートのワット・マイ付近でカメラ片手にその時を待っていました。街中の注意書きにもある通り、ほどよい距離感を保ちマナーを守って、静かに見学&撮影を行いましょう。
托鉢見学の後はそのまま宿に戻らず、早朝の涼しくて静かな街を散歩するといいかもしれません。特にワット・マイ周辺では朝市が立つので、地元っ子たちの食材を知るいい機会です。
ミュージアム巡り
まずはかつて王宮として建てられたルアンパバーン国立博物館へ行ってみましょう。王族が使った家具や調度品、そして各国施設からの贈答品が陳列されており、ラオスの王朝時代の歴史を学ぶことができます。
また、メインストリートから南下したところにある、小高い丘の上に立つ伝統芸術民族センター(TAEC)は、少数民族の手仕事に興味がある方におススメです。少数民族の文化と併せて手工芸品の展示販売もされており、店員さんが商品について非常に丁寧に説明してくれます。
ベトナム中部のラオス国境地帯に住む少数民族カトゥー族はラオス南部にも住んでいて、ラオスでも彼らの布製品を見ることができます。
実はユルワはここで素敵な出会いがありました。こちらのショップでカトゥー族の手工芸品や書籍を見つけて、1人テンションが上がっていた私に、ある女性店員さんが声をかけてくれました。流暢な英語で、彼女自身もカトゥー族の出身だというのです。彼女はラオス南部の村出身で、ご姉妹が今でも伝統織物を織っているのだとか。
TAECのショップはメインストリートにも支店があるので、そちらでも少数民族のプロダクトが手に入ります。ぜひ訪れてみてください。
ボヘミアンなカフェUtopiaでまったり過ごす
短い滞在期間に効率よく観光を進めるのも大事ですが、ルアンパバーンが持つのんびりした空気になじんで、ペースダウンさせる過ごし方もアリだと思います。特に乾季は日中の強い日差しのせいで、気温が36度以上にまで上がることもあるので、午後の時間はカフェで待ったりして急速の時間を取ったほうがいいでしょう。
まったりタイムにおススメなのが、路地裏にあるUtopia Restaurant & Barです。狭い間口の奥にはナム・カーン川を臨む広いテラス席が広がっており、中には横になれるスペースも。
客層は欧米人が多いことから、どこかボヘミアンな雰囲気が漂います。足を投げ出して思い切りリラックスしながらいただくビア・ラオ(ラオスのローカルビール)の味は格別です。お昼寝もできちゃいますよ。但し、貴重品の管理はしっかりと!
7:00-0:00
ナイトマーケットでショッピング
旅にお土産はつきもの。ショッピングは欠かせない楽しみですよね。ルアンパバーンは観光だけではなく、お買い物も思い切り楽しめてしまいます。毎日夕方ごろから夜の9時過ぎまで(雨季は雨が降ったら中止)、ワット・マイの前を通るメインストリートでナイトマーケットが開催されます。
少数民族の手工芸品や、それらをアレンジした可愛い雑貨、ラオスTシャツに旅行者御用達のボヘミアンウエアなどがずらりと並んでいるので、ついつい物欲に火がついてしまいます。バラマキ系のお土産もここで調達可能です。
また、食事の屋台も出るので、ルアンパバーン名物カオ・ソーイ(担々麺)をぜひ、味わっていただきたいです。
サウナ・スパ体験
ルアンパバーンは滞在するだけで、その魔力のおかげか、かなりの癒し効果がありますが、更なる癒しを求める方には伝統薬草サウナやマッサージ体験をおススメします。
サウナは薬草の香りが漂うスチームサウナになっていて、地元民に交じって真っ暗な中ひたすら汗をかくことができます。また、マッサージはタイ古式の流れをくんでいて、全身しっかりもみほぐしてくれるのがいいところです。
ユルワは滞在中ほぼ毎日マッサージに通っていて、そのうちのHibiscus Spa & Massageというお店に夕方入ったのですが、目の前のお寺からお坊さんたちの夜のお勤めの読経の声が聞こえてきて、ヒーリング効果が倍増したのを感じました(笑)。こ、これもルアンパバーンマジック!?
45 Sakhaline Road, Luang Prabang 0600, Laos
②郊外の観光スポット
タート・クアンシ―(Tat Kunag Si)の滝で水浴び
ルアンパバーン市内から32kmの山間に位置するタート・クアンシーの滝は、その美しく鮮やかな水色の滝として有名で、多くの旅行者が訪れる人気スポット。
しかし、入場して最初に目に入るのはなぜかツキノワグマと、意表を突かれてしまいました。実はこちらにはツキノワグマの保護センターが併設されているのです。まさかラオスで熊とご対面するだなんて想像だにしていませんでした。
森の中へ進んでいくとせせらぎの音が聞こえてきます。噂にたがわず絵具を入れたような水色の滝にびっくり。こちらでは水浴びが楽しめるので、水着&濡れてもいいTシャツ(日焼けと露出が嫌な方)を持参すると暑気払いが楽しめます。ただし、水はかなり冷たいので、入るときに相当な覚悟が必要です。
ちなみにユルワは冷たすぎて、あきらめました……。
パク・ウー(Pak Ou)洞窟
ルアンパバーンの船着場からボートでメコン川をクルーズすること2時間ほどで、ルアンパバーン最大のパワースポット、パク・ウー洞窟に到着します。こちらの洞窟には、4,000体以上の仏像が奉納されていて、その景色は壮観そのもの。さらに奥を進むと真っ暗な洞窟内に、ろうそくのほのかな明かりに照らされた仏様のお姿は何とも神秘的です。
せっかくのパワースポットなので、入り口でお供えのお花を買って、お参りしてみてもいいかもしれませんね。暗さのため足元が不安な方は、懐中電灯かスマホの灯りを使って歩いてください。
街中で申し込むツアーではこちらの洞窟と併せて、焼酎ラオ・ラーオの産地のサンハイ村に立ち寄ることもあるので、ここでしか手に入らないお酒もゲットできますよ。
アウトドア系ツアー
ユルワ的にルアンパバーンでぜひ体験していただきたことNo.1は、こちらのアウトドア系のツアーです。トレッキングやサイクリングでルアンパバーン近郊の自然を肌で感じ、少数民族が暮らす村を訪れたりできるので、より一層ルアンパバーンの魅力を味わうことができるのです。
ユルワはトレッキングとカヤックで川下りをするツアーに参加し、モン族のガイドさんと、同じツアー客のオーストリア人の女の人と会話を楽しみながら、ラオスの自然に抱かれた1日を過ごしました。特に川下りでは、途中で水浴びや洗濯をする村の人たちと出会って挨拶したり、水牛の群れが川辺でまったりしているところに出くわしたり、と日本では絶対に見られない景色を目にすることができたのです。
アウトドア系のツアーはほぼ終日かかるものがほとんどなので、時間に余裕があればぜひお試しいただきたいと思います。時間がないけど市内観光だけだと物足りないということであれば、各旅行会社で効率よく廻れるツアーもあるようなので、ご自分に合うものを探してみてください。
ツアーの探し方
ルアンパバーン発のツアーは、市内観光から郊外の観光スポット、少数民族の村を訪れるなどなど様々な内容で効率よく旅を楽しむのに非常に便利です。そこでツアーの探し方をまとめてみました。
①宿で手配してもらう
多少割高になりますが、一番手っ取り早い方法ですね。
②街中の旅行会社で内容と価格を比較検討
ただし旅行会社でのツアーは、ほとんどが英語かフランス語のガイドツアーになります。
私はパク・ウー洞窟ツアーとトレッキング&カヤッキングツアーをそれぞれ別々の会社で申し込みました。
③日系旅行会社の日本語ツアーを申し込む
ルアンパバーンにはHISの支店があるので、ツアーの申し込みから空港送迎、チケット手配など日本語でできて便利ですね。
HISルアンパバーン支店
そのほか、現地発のオプショナルツアーを集めたVeltraであらかじめツアーを申し込む方法もあります。
Veltra