東京・六本木の国立新美術館で2017年2月22日から5月22日まで開催の「草間彌生 わが永遠の魂」展。
この度、プレス向け内覧会に馳せ参じました!!
撮影許可証を誇らしげに首に下げて。
いざ会場内へ……!
広くてでかすぎます。一点撮りなんて言われなくても無理。
ぎっちりと壁を覆う「わが永遠の魂」シリーズの作品。間隔はありません。なんて贅沢な展示なんだ。
なんて人なんだ、草間さん!
人の背丈以上のこのサイズ、このエネルギーの作品をたった2、3日で一枚仕上げて、2009年から今現在までで520点も完成させているという。今回はそのうちの4分の1、約130点が大展示室に整列し鑑賞者を見つめ返す……。
とてつもないエネルギーが会場に渦巻いていました。
21世紀の草間彌生
私が草間作品を生で見るのは、これで2度目です。
前回は黄色のかぼちゃの絵、一点のインパクトにやられましたが、今回は数でも圧倒されてしまいました。
作品同士の境界がはっきりしていたり、曖昧だったり、どういう選び方をしてどういう並び方をしているのだろう……。聞いてみたかったです。
カラフルで強烈なのに、心地よいという印象です。強くて、優しい。もう最高です!
それにしても、2メートル四方の正方形を隙間なく埋め尽くすのに2、3日。
そのスピードで毎日毎日。もう87歳ですよ。ありえない……!
音声ガイドで草間さんご本人の声が聞けました。
夜遅くまで、ご飯を食べるのも忘れて絵を描き続けるので、やはり身体がくたくたになって、倒れてしまうこともあるのだそうです。
「作品一つひとつに、愛着がある。想像の意欲、精神状態の起伏を作品にしている。
まだ努力が足りない。人間への畏敬の念……芸術家としての歩みを見つめていただきたい。」
まだ努力が足りない……!? なんて謙虚な人なんだ……!!
1枚描いたら次々と新しいアイデアが湧いてきて、手が止まらない。才能があるから、努力するんですよね。
アーティストとして、人間として、尊敬します。
一方、取材が多くて困っている、ともおっしゃいます。
今日の内覧会でもたくさんの報道関係者に囲まれてフラッシュを浴びている草間さんを遠くから見て、正直、大変そうだな……と感じました。
回顧展的パート
展覧会の構成は今現在21世紀の作品パートと、90年代までの回顧展的パートに分かれます。
今でこそ熱狂的な日本のファンも多いですが、もともと草間さんはアメリカで活動しアメリカで評価されたアーティストです。
革新的な表現が日本人には理解されず、「ヌードを撮る人」みたいな漠然としたマイナスな印象を持たれていたようです。
今回は幼少期、水玉の幻覚に悩まされながら描いた母の肖像画や、今のポップな作風からは想像もつかないような禍々しい印象の作品も観られます。
これらは本当に、見るのもなんだか苦しい。
またアメリカ、ニューヨークで一世を風靡した「無限の網」シリーズも間近で見られました。
個人的に好きなシリーズの一つです。
大画面が網目模様で覆われ、見ていると自分の視界の中でゆらめき、視覚のみならず体全身の感覚もぼやっとしてきてしまうような体験をしました。
他にもたくさん見所がありすぎる上に、やっぱり自分の目と体で感じるのが一番なんですよね。
これを言ってはライター失格ですが、言葉で説明するのも野暮な気がします。
ここからはほんのすこしですが、写真で雰囲気をおすそ分けします!
「黄樹リビングルーム2017」©YAYOI KUSAMA
「最後の晩餐」
「南瓜」屋外展示は一般鑑賞者も撮影可能です。
映画と、パフォーマンス作品の記録映像も見られます。
「死の海を行く」©YAYOI KUSAMA(東京都現代美術館蔵)
「生命の輝きに満ちて」©YAYOI KUSAMA
ご本人の登場!!
内覧会というものに初めて行かせていただいてドッキドキでしたが、報道陣が必死に草間彌生先生の姿をカメラに収めようとしているのがなんだかおかしくて、作品も笑っているようで一歩引いて見ていました。
それでもバッチリ、草間さんのショットいただきましたよ!
行ってよかったです!!
〒106-8558 東京都港区六本木7丁目22−2
会期:2017年2月22日(水)- 5月22日(月)
開館時間:10:00 – 18:00 金曜日は20:00まで(入場は閉館の30分前まで)
※4月29日(土)~5月7日(日)は毎日20:00まで開館
公式HPはこちら