タイ王国の特集

雑な男女分け。謎ルールだらけのハンガリー温泉を攻略する
ハンガリー

温泉大好きな日本人にはありがたい事に、ハンガリーはヨーロッパでは貴重な温泉大国です。国内には温泉地が点在しており、いわゆるスーパー銭湯のように観光の合間に気軽に訪れる事が出来ます。

しかし、ここはハンガリー。ひとたび足を踏み入れれば、温泉とは言え日本人には何だか良く分からないルールが沢山あるのでした。

観光客にも大人気に「ゲッレールト温泉」を参考に、初めての方でも安心なハンガリー温泉の謎ルールを解説します。

~まずはチケット選びから~


それでは早速ゲッレールト温泉に向かいましょう!

温泉は、ホテルゲッレールトの中に併設されています。地下鉄や路面電車でその名も「聖ゲッレールト広場」で降り、目の前がこの写真の眺めですから、迷う事もありませんね。

チケットはホテルやホステルの受付で事前に買う事も出来ますし、当日その場で購入する事も出来ます。事前に購入した場合は入場券への交換が必要となり、交換受付がオープンしている朝9時~18時の間に到着しなければなりません。

温泉は朝6時~夜20時まで開いているので、空いている時間を狙いたい方はむしろ直接訪れた方が便利かも知れませんね。

謎ルール1.雑な男女分け

購入できるチケットは何種類かありますが、「ロッカーチケット」と「キャビンチケット」の2種類でまず迷います。ロッカーはおなじみのロッカー1台を借りる事ができるのですが……

迷路のような造りの温泉内、何故だかロッカールームは分かりにくい「男子ロッカーを抜けてから女子ロッカーに進む」と言う構造になっている為、青少年オッサンの全裸を目撃してしまうかも知れません。

また、着替えている最中には、迷い込んだ哀れな男性と鉢合わせするかも知れません。この大らかさもハンガリーならではですね。

それは勘弁願いたい、と言う時には少し(5ユーロ程度)値上がりする、キャビンチケットの購入がオススメです。

キャビンとは、個室の事。一見カーテンで仕切られているだけのように見えますが、係員が常在している上、内部には鍵の掛かる金庫があります。

キャビンチケットを購入すると、こうした個室がレンタルできます。友達同士や家族同士でシェアする事も出来ますので、ガッツリ着替えたいという場合はキャビンも安心です。

謎ルール2.迷子必至の館内


チケットを手に、列車の改札のような入場口をくぐれば、目の前はもう温泉……と言う訳でもありません。

何故か館内はハンガリー語の表示しかない為、右往左往している外国人がいっぱい。「どこが温泉の入り口なの?」と英語やドイツ語やフランス語で聞かれます。

余りにも引っ掛けすぎるのですが、「Pool」の行き方を示す矢印を手がかりに、まずはこの室内プールに向かいましょう。全ての温泉は、この室内プールから続いています。

謎ルール3.かつては男女別浴だった事もあったので


ヨーロッパ人でも迷ってしまう複雑怪奇な館内。どうしてこんな構造になったかと言えば、以前は男女別浴だった事に遡ります。

以前、ハンガリーはオスマントルコ帝国の支配下にありました。イスラム教は今でも厳格に男女の仲を分け隔てますね。ゲッレールト温泉は20世紀に建てられた新しい建造物ですが、館内の見事なオリエンタルな装飾から察される通り、当初はイスラム方式でした。

入り口は共同でも右と左で男女を分ける、と言う日本とも同様の形式だった浴場を混浴にした結果、何だかごちゃごちゃした造りになってしまったと言う訳です。室内プールの左右はどちらも同じ造りになっており、入った後も「今どこだ?」と混乱させてくれます。

ちなみに、かつて男性向け浴場だったエリアの方が、全体的に装飾が豪華。見比べられる現在の方が、観光客にとってはお得な造りかも知れません。

謎ルール4.どんな気候でもプールには入りたい


複雑な館内でどうにか階段を見付け、室内プールの2階から外に出ると、外にはプールとフィンランド式のサウナが! でも飛び込む前にご確認を。決して温水プールではありません。

こちらの記事でもご紹介した通り、晴れてさえいれば氷点下でも外に居たいのがヨーロッパ人。真冬でも野外プールは健在です。真夏は波のプールとなり、一層賑やかですが、微妙な季節に来てしまった場合には、くれぐれも温度にお気をつけ下さい。

気分は古のハーレム~いいお湯~


それにしても、館内は寛ぎのオーラで満ちています。専用の蛇口から飲む事も出来る温泉は少し硫黄の味が混じる塩味。館内で味わえる最高温度は40度で、高温に慣れた日本人にも快適なお湯です。

なんと言っても迷う程に広い館内ですから、温泉の中でも足伸ばし放題。泳ぎ放題。そして写真に垣間見える通り、自撮りし放題。自由です。

マッサージやミストサウナ、フィンランド式サウナもある上、一度入場すれば時間制限は無し。ゆ~ったり楽しむ事が出来ますよ。

気になる宮殿温泉プライスは……!?


ブタペストで最も豪華な温泉、一度入場すれば夜20時まで浸かり放題、豪華絢爛なオスマントルコ式温泉の入場料は、週末料金で20ユーロ(5,900フォリント=約2,500円)です。スーパー温泉並みのお値段。

平日や、ロッカー利用であればもっと値下がりします。ハンガリーはEU所属国ですが、まだ独自通貨フォリントを使用している為、物価がお安いのもありがたい限りです。

必要なのは水着とサンダルだけ。タオルは有料でレンタル出来ます。お手軽価格で1日中、古のハーレム気分を堪能させてくれるゲッレールト温泉。旅の疲れを癒しながら旅情を増幅させる、オススメのスポットです。

ゲッレールト温泉公式サイト
Budapest, Kelenhegyi ut 4, 1118
公式HPはこちら

”スープになっちゃうんですけど”

ドイツにも温泉が沸いている場所も少なくありません。が、ドイツ人には温泉に浸かる習慣がありません。

「ウィスバーデン」「バーデンバーデン」など、”Baden”は温泉を意味するドイツ語。温泉施設もあるのですが、ことごとくぬるま湯(35~38度くらい)です。アスパラも茹で上がらない温度です。

ゲッレールト温泉の40度区域に浸かっていると、”煮られる” ”スープになる” ”無理無理無理”と足を浸けてから悲鳴を上げるドイツ人をよく見かけるのでした。40度のお湯はドイツ人には限界温度なのです。日本人的には、40度は無いと浸かった気がしないんですけどねえ。

この記事を書いた人

華酉

華酉ライター/中世マニア

北海道生まれドイツ暮らし。大学では歯学と宗教学を修めた為、いつ中世ヨーロッパに飛ばされても活躍できる逸材です。その特性を活かし、日系企業ドイツ支店のお堅い正社員として貿易に励んでいます。 訪れた国は30ヵ国以上、時の権力者に城を陥落されて北海道に逃げ延びたご先祖様の無念を晴らす為、より強い城を求めて各国を放浪中。いつ剣と弓の時代が訪れても良いように、皆様にも選りすぐりの歴史情報をお届けします。

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