茨城県鉾田市の国道51号沿いに、広大な農地を持つ「深作農園」があります。「EM自然農法」という微生物を利用した栽培方法で収穫した農作物や、その農作物を使ったバームクーヘンなども販売していて、午前中に売り切れてしまうこともあるほどの人気。そんな評判の品々を味わってみたいと思い農園を訪れました。
開店と同時に行列ができる!?
朝10時。国道から「深作農園」の看板を目印に駐車場に入ると、すでに何台もの車が停まっていました。園内には、イチゴ狩りやメロン狩りができるビニールハウスや、農作物の直売所の他、バームクーヘンの専門店、洋菓子店、カフェなどがあり、農園といっても畑や田んぼだけでなく、様々な関連施設が集まっています。
まず、モンドセレクションをはじめ、数々の賞を受賞したバームクーヘンを製造・販売する日本初の農園直営オープンキッチン型バームクーヘン専門店「ファームクーヘンフカサク」へ入店。まだ開店間もない時間でしたが、すでに小さな店内がいっぱいになるほどの行列ができていました。さらに、早くも売り切れの商品が出るなど、噂通りの人気のよう。
オープンキッチンを見学
店内には工房もあり、外から作業の様子が見学できるオープンキッチンになっています。オーブンに張り付いて焼いている職人さんの姿や、棒にくっついたまま並べられているバームクーヘンなど、なかなか普段は見れない光景が興味深い。
たまたま居合わせた強面のおじさんも感心しながら見ていました。
数々の受賞歴があるバームクーヘン!
ここのバームクーヘンは、農園でとれるいちごやメロン、卵などはもちろん、そのほかの原材料となる小麦粉や砂糖などにも徹底的にこだわり作られています。それゆえ、たくさんの賞の受賞にもつながり、このような辺鄙な場所にもかかわらず、これだけの人を集めているのでしょう。
家に帰ってさっそくいただきましたが、口の中の水分をぜんぶ持っていかれるイメージだったバームクーヘンが、しっとりと柔らかく、何層も重なった生地の独特の歯応えも心地良い! なるほど、これは受賞も納得。
お店で販売されているバームクーヘンは、数々の受賞歴を誇る「HOKOTABAUM(鉾田バーム)」や「鉾田の白いやどかり」の他、数量限定の人気商品「苺ばうむ」と「メロンバーム」、さらに、メロンやイチゴなどの形をしたプレミアムシリーズ、穴がハート型をした「ハートクーヘン」など変わり種の商品もあり、お土産や結婚式の引き出物などにも利用されるそうです。
直売所に行ってみよう!
次に、農園で収穫した野菜や果物を求めて直売所に入ってみました。所狭しと並べられた農作物は、どれもつやつやして新鮮そのもの。
今回私は、ミニトマトと卵を購入。「ミニ」とはいえかなり大玉のトマトは、一口で口に入れるとそれだけで一杯になってしまうほどの大きさ。張りのある皮をプチっとかむと、中からフルーツのような甘くて濃いジュースが飛び出してきます。トマトは苦手でもこれなら食べられるという人も多いとか。
そして、卵も負けず劣らず元気満々。張りのある黄身はぷっくりと盛り上がり、お箸でつまんでもなかなか破れません。色も味も濃厚で、卵かけごはんにしたら最高。
カフェでランチ!
最後に、「ファームクーヘンフカサク」の隣にある「ル・フカサク」のカフェでランチ。入り口を入ると、ロールケーキやスイートポテトなどの洋菓子を販売するお店になっていて、その傍らにカフェが併設されています。このカフェでは、自家農園のトマトを使ったパスタやたっぷりクリームのイチゴのパンケーキなどを食べることができます。
同行者と一緒に注文したのは、モンドセレクション受賞のお米を使用したチキンドリアとトマトのパスタ、イチゴのパンケーキ、そしてオーガニックコーヒー。
盛り付けやお皿もおしゃれで、農園の一角にあるとは思えないクオリティです。ちょっとずつシェアをして食べてみましたが、トマトのソースは程よい酸味とコクがあり、何より甘味がすごい。ドリアの方は粘りが強く歯ごたえのあるライスに、濃厚なホワイトソースがたっぷりかかってボリューム満点。
そしてデザートのパンケーキは、クリームの盛りのすごさに思わず歓声。でも、そのクリームはフワフワで軽く、見た目のわりにぺろっと完食してしまいました。特製のイチゴバターと甘酸っぱいフレッシュなイチゴが、さっぱりしたクリームと良く合い美味しかったです。