ようやく観光客に開放されたミャンマーの遺跡は、風鈴の音が美しい場所でした
ミャンマー

カックー遺跡

ミャンマー南東部に位置する「カックー遺跡(カックー・パゴダ)」は、2000年に観光客に開放されたパゴダ。

細い仏塔が林のように立ち並ぶ景観と仏塔の風鈴が風に吹かれて奏でる音は、日本から遠い道のりを経てやってくる価値あり。

カックー遺跡へ行くには

パオ族のガイドさん
カックー遺跡のあるエリアは内戦が続いていた微妙な地域なので、ここに立ち入るにはパオ族のガイドさんの同行が必要です。

そのため、遺跡の手前にある大きな町タウンジーなどの旅行会社で、事前に手配しておくとスムーズ。※上の写真に写っているのが、パオ族の民族衣装を着たガイドさん。

いざ、カックー遺跡へ!

カックー遺跡
山道とオフロードのガタガタ道を通りやっと辿り着くカックー遺跡の周辺は、新しいレストランなどが建設中で、これからますます観光客が増える予感。

まだ静かな時期に来られて良かったと思いつつ、遺跡の入口に向かいます。私にとってこのカックー遺跡は、ミャンマー旅行の中でも一番訪れたかった場所なので否応なしにテンションアップ。

見晴らしのいい荒野に続く一本道の先には、つんつんと尖った仏塔が連なる遺跡の全容が見えていて、知らず知らず早足になっていました。
カックー遺跡
入り口の門のところで裸足になり中へ入ります(ミャンマーのパゴダに入るときは裸足になるのがルール)。すぐ脇の建物に、カックー遺跡全体の地図があるので最初に見ておくといいでしょう。

さらに、その建物の向こう側に小さな池があり、水面に映る遺跡の景色が素晴らしいため写真スポットになっています。
カックー遺跡
まずは、遺跡の中央をまっすぐに貫く通りを奥まで歩いて行きます。

カックー遺跡は、約1平方キロメートル四方の狭い敷地に約2,400以上の仏塔が密集しているため、まさに林の中を歩いている感じ。

そして風が吹くと、その仏塔の先端に取り付けられた風鈴が一斉にシャラシャラと美しい音を鳴り響かせ、なんとも言えない不思議な空間を生み出します。

これには本当に感動し、写真だけでなく音も録音できる動画で撮影してしまいました。
カックー遺跡
それぞれの仏塔は、現地の少数民族の各家庭が寄進したものでデザインも様々。見事なレリーフには意味があり、主なものはガイドさんが説明してくれます。

平和を願うものなどもあり、どこの国でも民間人の思いは一緒なのだな~としみじみ実感。
カックー遺跡
敷地の最奥まで行くとお寺があります。そこにはカックーオリジナルの仏像などの他に、カックー遺跡に貢献したイノシシの像も鎮座。

パッと見豚に見えますが、牙もちゃんとあることからイノシシだとのこと。「カックー」はもともとは「ワックー」と呼ばれていて、「イノシシに助けられた」という意味だそうです。
州境の川
そのお寺から敷地の外に出ると州境になっている川が見えます。高台になったこの場所からの見晴らしがとてもいいのでぜひ立ち寄ってみてください。
カックー遺跡
一通りメインのところを見たら、迷路のようになっている仏塔の林の中へ入ってみました。奥まで行くと人の姿もなく鈴の音だけが響きとても心地よい。

しばらくここで聞き入っていたくなるような心に沁みる音色に包まれ、ほんの一時ですが癒しの時間を過ごすことができました。日頃ストレスで疲れている人におすすめの場所です。

カックー遺跡
Kyaing Tong, Myanmar

この記事を書いた人

Kaycom

Kaycom絶景・秘境ライター

旅行記サイト「異国情緒あふれる写真と旅行記|KaycomDESIGN」の管理者。今まで、ヒマラヤ周辺の南アジア、シルクロードで栄えた中央アジア他、中東、南米、北アフリカなど訪問。カナダとニュージーランドのワーホリも経験し、養蜂やフルーツピッキングなどで旅行代を捻出。日本の温泉も大好き。

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