北海道の余市にはリンゴを始め果物狩りができる場所が多くあり、地元の人や観光客が楽しめるようになっています。
今回、シンガポールから北海道に友達が遊びに来たので一緒に余市のリンゴ狩りに行きました。すると私たちが思っていた以上に大興奮でした! シンガポール人とリンゴ狩りに行って感じたことを、お伝えします。
余市の果物狩りとリンゴ
余市はドラマでも有名になったニッカウイスキー工場が有名ですが、果物狩りができる施設もたくさんあります。ブドウ狩りやさくらんぼ狩り、リンゴ狩りと季節の果物を楽しめるので人気のようです。
シンガポール人が北海道に遊びに来た時「果物狩りに連れて行ってあげよう」と地元の友達が提案してくれました。さすが! 地元の人は楽しみ方を知っています。
ちょうどリンゴとブドウが旬の時期でした。特に余市のリンゴは有名です。ニッカウイスキーの創作者竹鶴政孝が、ウイスキー作りが軌道に乗るまでの間、余市のリンゴを利用してワインやジュースを製造販売したことでも知られます。
そんなおいしい余市のリンゴ狩りができるシーズンにたまたま引っかかることができました。
シンガポール人は大喜び!
果物狩りをしたいかどうかシンガポール人の友達に聞いてみたところ、大喜び。なんと彼らにとって果物狩りは初めてとのこと。考えてみるとシンガポールには第1産業がありません(水産業と観光用の農家はわずかに存在するようですが)。
基本的に、食べ物は全て海外からの輸入によって成り立っています。栽培した野菜や果物を収穫するという経験はもちろんのこと、農家や農場を見る機会は殆どないようです。
そうであればなおのこと、連れて行ってあげたくなります。早速、地元の友人が調査してくれ、山本観光果樹園という所に行くことになりました。行く途中、目の前に広がる農園や農家の景色に、すでに友達は大興奮していました。
山本観光果樹園へ到着し、受付をします。食べ放題のコース、食べ放題+持ち帰りができるコースなど様々なコースがあり、希望に合わせて選びます。私たちは食べ放題+持ち帰りができるコースを選びました。
初めてのブドウ狩り
早速中に入りまずはブドウ畑のコーナーへ。ブドウ畑を見ること自体初めてだったと思われる友達は、ブドウ畑に入る前にまず記念写真をしていました。日本人の私でも、ブドウ畑が広がっている様子は絶景だと思いました。
色々な角度から何枚もアングルを変えて写真を撮っている様子を見ていると、彼らの感動が伝わって来ます。ブドウ園に入ってまた大興奮。ブドウを味見しては美味しい美味しいと連発していました。
初めてのリンゴ狩り
ブドウを山ほど食べブドウ狩りを終えると、今度はリンゴ菜園のコーナーへ。色々な種類のリンゴの木があり、木には真っ赤なリンゴが実っていました。
その日はちょうど快晴でした。それで、赤と緑のコントラストが綺麗なリンゴの木と、青空がとてもよく生えて、本当に絶景でした。
写真を撮り終えると、今度は景色どころではありません。リンゴを選び食べるのに夢中になっていました。大きくて赤いリンゴを選んでは、お借りした果物ナイフでその場で切って味わいます。
できるだけたくさん味見できるように、リンゴを4等分にし4人で味わって食べました。そしてここでも、美味しい美味しいを連発していました。
食べるにつれて、木によってリンゴの味が違うのはもちろんですが、同じ木のリンゴでも微妙に味が違うことが分かり、興味深かったです。
だからこそ、リンゴ選びに更に慎重になります。特に友達が気に入ったのは蜜がたっぷりと入ったリンゴです。大きくて蜜がたっぷりと入ったリンゴはシンガポールではとても高額なのだそうです。喜んで食べていました。
だんだんと慣れてくると、ハシゴを使って木の上の方になっているリンゴを採っていました。そして、目当てのリンゴを収穫できたときには、子供のようにはしゃいでいたのも印象的でした。
楽しい思い出に
「リンゴ狩りやブドウ狩りに一緒に行ったら喜ぶんじゃない?」という友人の提案から始まった、シンガポール人との果物狩りでしたが、思った以上に喜んでいました。
実際、北海道の旅行で思い出に残ったことは?と聞くと「果物狩り」が上位に上がって来ていました。それほどに彼らにとって興味深い体験になったのだと思います。
大都会のシンガポールにはない、農家の景色
私の実家は福岡の田舎にあります。家から少し離れたところには田畑が広がっていたので、農家の光景を当たり前のように見ていました。
田植えの時期から稲刈りの時期まで、田んぼを見ては子供ながらに季節を感じていました。季節になると牛舎から漂ってくる、独特な牛糞の匂いも、当たり前のことでした。
そんな環境の中で育ったので、今回シンガポール人と行った果物狩りは、私にとって興味深い経験になりました。彼らが農家の景色を見た時の喜び方、果物狩りをしている時の喜び方、味わっている時の喜び方を見て、大都会のシンガポールにはない何かが、農家の景色にはあるのだと考えさせられました。
日本人の私でも楽しいと思った果物狩り。果物狩りをする機会がないシンガポール人には特別の思い出になったようでした。