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    スリランカ「象の孤児院」地元民にも観光客にも愛される理由とは?
    スリランカ

    川で水浴びする象の群れ

    こんにちは、マレーシア在住のライター まこ です。
    皆さんは、雄大な自然のなかで群れをなす象たちの姿を、一度でいいから生で見てみたい!と思ったことはありませんか? そんな光景はアフリカにしか存在しないんだろうなあ、と思っていたところ、アジアにも穴場スポットがありました。

    キャンディから車で約1時間

    スリランカの古都キャンディ(Kandy)から西へ30kmほどのキャーガッラ(Kegalle)という町の郊外に、「ピンナワラの象の孤児院(Pinnawala Elephant Orphanage)」という施設があります。
    この周辺は丘陵地帯のため、キャンディからは車でおよそ1時間かかります。
    キャンディで宿泊したホテルからの眺め

    象の孤児院とは?

    ここでは、ジャングルで親を亡くしたり、はぐれてしまった子象、けがをして野生に戻れなくなった象などを保護して、できるだけ自然に近いかたちで世話をしています。
    島国スリランカには、もともと3万頭近くのアジアゾウが生息していたそうです。
    ところが、1815年に英国の植民地となって以来、1世紀近くにもおよぶ狩猟の犠牲となったり、森の破壊で住処を追われてしまいます。
    その過程で象たちが人間との間にトラブルを起こし、やむなく殺されるなどのケースが続き、1960年代には絶滅寸前にまで減ってしまいました。
    独立後のスリランカ政府は、少しでもアジアゾウの絶滅を食い止めるため、1975年に初めて「象の孤児院」を設立しました。
    傷ついた子象たちが、ストレスを感じることなくのびのびと成長できるよう、広大な敷地内ではなるべく自由に過ごせるようになっています。

    のちに、孤児院内での自然な繁殖も見られるようになり、たった4頭からスタートした施設には、現在109頭もの象たちが暮らしています。
    これは、人間の保護下にいる象の群れとしては世界最大の数だそう。

    見どころはミルクやりと大迫力の水浴び

    哺乳瓶でミルクをもらう子象
    3歳以下の子象には、係員たちが毎日、大きな哺乳瓶でミルクをあげています。愛らしい赤ちゃんがごくごくとミルクを飲む様子は来園者にも公開されています。象たちのコンディションがよければ、ミルクやりをお手伝いできるチャンスもあるとか。

    道路を渡る象たち
    圧巻はなんといっても、水浴び!

    午前10時と午後2時になると、待ちきれない象たちが次々と孤児院の門を出て、道路の反対側に渡り、地元の商店街を通りぬけ、突き当りにある大きな川へと向かいます。


    地元の家族連れにも大人気。
    象さんたちのお尻を追いかけて一番に走りだすのは、地元の子どもたちです。
     
    ここは観光客にも人気のスポットですが、土地の人たちにとっても特別な場所。
    地元のドライバーガイドさんいわく、スリランカの人たちは皆、アジアゾウを心から愛しているそうです。


    川に入った象たちは、気持ちよさそうに寝転んだり、水しぶきを上げたりして思い思いに水浴びを楽しみます。
    向こう側に広がるのは、椰子の木と広大な森。

    飼育係に洗ってもらう象さんも飼育係に洗ってもらう象さんも。

    屋根の上にも見物客がいっぱい

    地元の人たちは、土産物屋の屋根に登ったりして、見物を楽しんでいます。
    正直、かなりの暑さ……。
    マレーシアから家族旅行で訪れていた私たちは、5歳の息子が暑さでバテ気味になったため、川が見下ろせる絶好のロケーションにあるカフェのバルコニーへ移動。冷たいドリンクを飲みながら、象さんたちを眺めました。

    象のウンチを再利用した可愛い雑貨店も

    川と孤児院の間にある小さな商店街には、土産物屋が何軒か並んでいます。
    さまざまなデザインがある象さんTシャツは、スリランカの人たちも大好きでよく着ています。

    必見は、「象のウンチ」をリサイクルして文房具やアクセサリーを作っている「MAXIMUS」というお店。
    象さんペーパーの店 MAXIMUS
    植物しか食べない象のフンは、繊維がたっぷりで、紙を作るのに最適だとか。
    大きな体から毎日排出される大量のフンは、本来ならばただのゴミ。
    それを再利用して紙を作ることで、環境にやさしいビジネスが生まれ、土地の人たちの仕事を創りだしているのです。

    象のウンチから生まれた商品
    象さんペーパーは和紙のように素朴な質感と、アースカラーの自然な色味がとっても素敵。
    店内には、この紙で作ったさまざまなアイテムが並んでいました。

    いかがでしたか? ピンナワラの象の孤児院を訪れる機会があれば、ぜひ水浴びの時間に合わせて行き、象さんペーパーのお店も覗いてみてくださいね。

    Pinnawala Elephant Orphanage
    B199, Rambukkana 71100 Sri Lanka
    開園時間:8:30-18:00
    子象のミルクやり 9:15/ 13:15/ 17:00
    川での水浴び 10:00/ 14:00
    入園料金(外国人): 大人 USD16/ 子供 USD8
    公式HPはこちら

    この記事を書いた人

    Mako

    Makoライター/翻訳

    クアラルンプール在住。日本では映画配給会社等に勤務。2011年に家族でシンガポールに転居。3年半のシンガポール生活を経て、2015年よりマレーシアへ。現地のお出かけスポット、ライフスタイル、イベント情報などを伝える記事を書いています。一児の母。

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