北海道新冠町のとある美術館
あいにくの雨。そんな日はインドアで楽しもう、というわけで、やってきたのは北海道新冠町にある美術館。
美術やら芸術に無頓着なぼくが、なぜこの選択をしたのか。
それは、「世界最大の油彩画がある」という情報を耳にしたからです。
最大。その言葉には弱いもので、ウキウキしながら向かったわけでございました。
外にはいろいろなオブジェがありました。雨に打たれながら空気椅子ならぬ空気机を実践する天使たち。
正直言うとよくわからない部分もありますが、メルヘンですねー。
さあ、それでは中へ入っていきましょう。
ちなみに営業時間は4月15日~8月31日までは10:00~17:00。9月1日~11月6日までは10:00~16:00だそうです。
冬季は休館。入場料は大人1,100円です。
ホラーテイストの作品群
入って早々、スタッフの方に「写真撮ってもいいですか?」と尋ねたところ「ガンガン撮って宣伝して」とのことでした。
ホールにはシャンデリアとステンドグラス。
最後の晩餐? 絶対座っちゃいけない感満載のダイニングテーブル。壁には人物画が飾ってありました。
一角にあった粘土人形。ディマシオさんはフランスの方らしく、この人形は開館記念として作ったものなんでしょうか? それともスタッフの手作りなのでしょうか。
美味いものはさきに食べるタイプです。なので早速、世界最大の油彩画を見に行きます。しかしね、どうして真っ暗です。しかも不協和音のような、不気味な音楽が流れてきてます。
どうやら定時的にプロジェクションマッピングのようなものを上映しているらしいんですけど、この雰囲気に怯えまして強行突破はできません。
それならば、先に某油彩画の裏にあるギャラリーを見に行こうじゃないかと。こっちなら怖くないよね。不気味な音楽漏れてるけど。
はい、怖いです。不気味な音楽も相まって怖いです。これがジェラール・ディマシオワールドのようです。
幻想画というものらしいんですけど、背後にもびっしり奴らが居ます。
ファンタジーとカオス、みたいな、人間のようで人間じゃない生物がお好きなようです。
微妙に立体感のあるお猿さんを横目に、またホールへと戻ります。
2階へ行くこともできます。
なんと人慣れした猫ちゃんが2匹おりました。
雨天だったためヒーターに寄り添って過ごしていましたが、外に出ていることもあるそうです。
猫を撫でたり何やらしていると油彩画の上映が終わったみたいですね。
行ってみましょう。
ディマシオ美術館は校舎を利用しているらしく、ここはどうやら元体育館だったようです。
たしかにそれだけの規模がなければ幅27mの絵画はとても飾れません。
これは油彩画の縮小版なんですけれども、実際に見てみると……
とてつもなくでかいです。
広角レンズを持っていきましたが全くおさまりません。上下左右は鏡張りになっており、奥行き感があります。
この1枚でディマシオの描きたいものがすべて詰まっているかのような大スケール。
誰が見ても圧倒されるでしょう。入館料1,100円は、これを見たときに「元は取れた」と思いました。
他にも数々のギャラリーが各部屋に点在しており、美術館自体が、もしくはこの世界観が好きなら僕の数倍楽しめることでしょう。
「君も私のギャラリーにならないか」とディマシオさんが手斧を持って出てきそう、などと愉快な妄想を繰り広げつつディマシオ美術館を後にしたのでした。