チョコレートと言うと「ガーナ産」のカカオ豆をイメージする方が多いのではないでしょうか? ここ数年マダガスカル産、ペルー産など、産地毎に楽しむ方も増えてきましたが、6年前から「インドネシア産」に着目し、取り組んでいるショコラトリーが京都にあるんです。
カカオの生産量には驚きが?
日本へのカカオ豆の輸入の約75%はガーナ。しかし、世界のカカオの生産量を見ると、1番多いのはコートジボワール、2番目はガーナ、3番目はインドネシアと、実はインドネシアも生産量は多いんです。
日本では珍しいインドネシア産カカオ豆のチョコレート。どのように日本にくるようになったのでしょうか?
インドネシアのスラウェシ島で育つカカオ豆に目を付けたのは?
元(いや今も?)バックパッカーであり、Dari Kの代表取締役である吉野慶一さん(右からふたり目)。
輸入量に疑問を持った吉野さんは、現地へ行ってみると、収穫後の品質管理のひとつである「発酵」が抜けていた事を知りました。
「インドネシアの豆は質が悪い」と言われ、日本での扱いは少なかったのですが、実は豆自体は良いものだったのです。
そこで、吉野さんは猛勉強し、発酵の仕方や意図を、現地で伝授していきます。きちんと発酵した香り高いカカオ、という付加価値を付けて買い取り、カカオ本来の味を楽しめるお店を作ったのです!
それがショコラトリー「Dari K」!
当時、日本初?! となる、インドネシア産カカオ豆からチョコレートを作るショップの誕生です!!
Dari Kで使っている、愛情と手間がたっぷりと込められた、上質のカカオ
西スラウェシ州ポレワリ・マンダール県にあるカカオ農園。生産者さん達も吉野さんの想いをしっかりと感じとり、「cacao is human」と言って愛情をたっぷり注いでいる姿は印象的でした。
接木・土・日陰樹・手入れ・整備などがこまかく行き届き、カカオ(ポッド)がたわわに育っています。
収穫後、カカオポッドの中の白い実(パルプ)&カカオ豆を発酵させます。
こうすることで、香りの前駆体が作られます! 欠かせない作業なのです!
しっかりと乾燥させます。
その後、日本に到着し、美味しい美味しいチョコレートへ!
質の良いインドネシア産カカオ豆のチョコレートは、京都にある「Dari K」(祇園あきしの店・ホテルグランヴィア京都)で扱われています。
現在本店は休業中(2016/09/30現在)ですが、新本店(新大宮商店街内)が10月2日(日)にオープン!
店舗が広くなるとか? ワークショップが出来るスペースもあるとか? 乞うご期待!
世界最大のチョコレートの祭典、パリのサロンデュショコラに出店された人気商品「カカオが香るフレッシュ・チョコレート」はもちろん、
「カカオ豆からチョコレートを作る事の出来るキット」にも注目です。
自家焙煎カカオと生クリームの「生チョコクリーム」も私の好きな商品。
・牛乳に溶かしてホットチョコレート
・パンに塗るスプレッド
・冷凍してチョコレートアイスクリームと
3つの楽しみが出来るんです。
ちなみに筆者の私が参加したDari Kのカカオ農園ツアーとは?
毎年夏に、インドネシア現地で開催されているツアーは、ただの観光の旅ではありません。植樹・収穫・チョコレート作り等を生産者さんや現地の方と触れ合いながら体験するものです。上質なカカオに付加価値を付けるというフェアトレードを超えるしくみを作っているDari Kは、「現地の方にも良い刺激を受けてもらいたい」そんな想いもあるそうです。
次回は、来年の夏予定! 決まり次第、公式サイトのNEWS欄にUPされます!
吉野さんの想いは「カカオを通じて世界を変えること」。
2016年10月28日〜11月1日のパリのサロンデュショコラにも出展予定で、これからもインドネシア産カカオの世界的認知度や評価の向上に寄与していかれるそうです。
是非、インドネシア人×日本人の想いが詰まったチョコレートを味わってみませんか?