日本には存在しない「アライグマカフェ」は韓国で大人気でした
韓国

猫カフェにはじまり、ウサギカフェ、ハリネズミカフェ、フクロウカフェなど、さまざまな種類があるアニマルカフェ。

お隣の国・韓国に、日本にはないタイプのアニマルカフェがあるのをご存じでしょうか。

 

それがアライグマカフェ。凶暴で飼いにくいといわれるアライグマのカフェなんて、本当に大丈夫なのでしょうか。

その実態を確かめるべく、ソウルの若者の街、弘大(ホンデ)にあるアライグマカフェに潜入しました。

いざ、アライグマカフェ「ラクーンカフェメンクン」に入店

今回筆者がやってきたのは、ソウルにおける若者の街として知られる弘大(ホンデ)にあるアライグマカフェ「ラクーンカフェメンクン」。

地下鉄弘大入口から徒歩5分ほど。ABCマートが入居する雑居ビルの4階にあります。

エレベーターを降りて店内に入ったら、まずは靴を備え付けのスリッパに履き替え、荷物をロッカーに預けましょう。

アライグマたちがいる空間に持ち込めるのは、基本的に携帯とロッカーの鍵のみ。以前は財布などの貴重品も持ち込み可だったようですが、現在は不可。

カメラも持ち込み可でしたが、カメラの首ひもなどのアクセサリーは取り外し、カメラ本体だけの状態にしなければなりません。ライターやカイロなどの持ち込みは厳禁です。

続いて、カウンターで料金を支払います。最低限かかるのが入場料の8,000ウォン。ワンドリンク付きで9,000ウォン、クレジットカードで支払う場合には10,000ウォンとなります。

(1ウォン≒0.1円/2019年1月現在)

アライグマカフェなのに犬も

「ラクーンカフェメンクン」の顔ぶれはというと、アライグマはもちろんのこと、上目づかいの太っちょコーギーや、衝撃のブサカワ度を誇るブルドッグなど、アライグマカフェにもかかわらず、なぜか犬もいます。

筆者が訪れたのは平日の午後3時ごろ。アライグマと犬がそれぞれ5匹(頭)ほど「出勤」していました。

 

驚いたのは、お客さんの大半が欧米人であること。

韓国への外国人旅行者は圧倒的にアジアからが多いにもかかわらず、お客さんの6割かそれ以上が欧米からの旅行者でした。筆者がこれまで韓国で訪れたスポットのなかでは、ここが欧米人比率ナンバーワンです。

アライグマを間近で観察してみる

アライグマを間近でじっくり眺めたことがあるという人は、あまりいないのではないでしょうか。

日本では、ペットショップにいるものではありませんし、動物園で飼育されてはいても、触れ合うような機会はありません。

 

せっかくなので、まずはアライグマたちの様子をじっと観察してみましょう。

アライグマカフェにやってきて驚いたのが、アライグマのサイズが意外に大きいことです。特筆すべきがその丸さで、ころんとしたシルエットがとっても愛らしい。

そして、身体の大きさに対して、足の小さなこと。身体に不釣り合いなほど小さな足でよちよち歩く姿がたまりません。

毛並みはどうかというと、フワフワと柔らかいわけではなく、やや硬め。

足の裏の感触は、犬に似ている印象です。

アライグマは夜行性だからなのか、日中はダラッとしている子も。

アライグマが横になるときは、前脚と後ろ脚を横に伸ばして、お腹を床につけるようです。しかも、横になりながらちょっとだけ動くときは、ほふく前進のようにそのまま動く!

寝顔やあくび顔、時折見せるせつなげな表情も胸キュンもの。普段なかなか知る機会のないアライグマだけあって、一挙手一投足がとても興味深いです。

人間馴れしているアライグマたち

「アライグマは飼育が難しい」「成長すると凶暴化する」などといわれますが、ランクーンカフェメンクンのアライグマたちはとても人に馴れています。

アライグマに対して大声を出す、強引に抱き抱えようとするなど、アライグマを驚かせるような行為は厳禁ですが、そっと撫でたりするぶんにはまったく問題ありません。

お客さんのなかには、アライグマと握手をしたり、大型犬を撫でるようにわしゃわしゃとアライグマを撫でている人もいましたが、まったく動じない様子。

アライグマの扱いに慣れている店のスタッフにいたっては、アライグマを自分の頭にのせる形で抱きながら運ぶ光景も見られました。

お客さんが席に座っていると、アライグマが膝の上を歩いて右往左往したり、お客さんの身体をくんくんしたり、服を引っ張ったり……人を怖がるどころか好奇心旺盛な様子。

人がいることなどお構いなしに、好きなように動き回っています。

ちなみに、意外と動きが早いので、動いているアライグマの写真を撮るのはけっこう大変です。筆者は、ドライブモードの連写で頑張りました。

笑えるアライグマの謎の行動

訪問中、最も印象的だったのが、壁に手を付けたまま、アライグマが繰り返しジャンプする光景。何度も何度もジャンプをして、何を目指しているのでしょうか。

アライグマのこの行動は、その場にいたお客さんに大うけ。

アライグマがジャンプをはじめると、欧米人旅行者は「ワン、ツー、スリー」とかけ声をかけてアライグマのエクササイズを応援します。一生懸命ジャンプするアライグマの身体がタプッと揺れているのもまた一興。

ドリンクは外のエリアで

「アライグマカフェ」と名がつくからには、もちろんドリンクも提供しています。ドリンクを楽しむのは、仕切られたスペースの外で。

以前は、アライグマたちがいるスペースで飲み物を飲むことができましたが、アライグマがお客さんの飲み物を倒してしまうという事件が頻繁にあったこともあって、現在はドリンクを飲むスペースと動物とふれ合うスペースが分けられています。

 

日本にはないアライグマカフェ

日本では、「アライグマカフェがある」なんて話は聞いたことがありませんよね。インターネットで検索しても、国内のアライグマカフェの情報はまったく出てきません。

その背景には、次のような事情がありました。

アライグマは、もともと北米や中米原産の動物。1970年代には、「あらいぐまラスカル」の影響でペットとしても人気が高まりましたが、飼育の難しさから野生化するアライグマが続出しました。

 

その後、日本の生態系に影響を及ぼすおそれのある「特定外来生物」に指定されたことから、現在では学術研究などの例外を除き、新たな飼育や譲渡、輸入が禁止されています。

韓国で人気のアライグマカフェが日本に存在しないのには、はっきりとした理由があったのですね。

さまざまなアニマルカフェが人気を博している日本ですが、日本ではなかなか実現できないタイプのアニマルカフェもある。いまのところ、アライグマカフェは韓国ならではのアトラクションといえそうです。

「ラクーンカフェメンクン」
住所 :ソウル特別市 麻浦区 西橋洞 358-2, 4F(서울특별시 마포구 서교동 358-2, 4F)

この記事を書いた人

はるぼぼ

はるぼぼ旅するライター・ブロガー

和歌山出身。東京での会社員時代、旅先の長野でドイツ人夫に出会う。5ヵ月間のアジア横断旅行と2年半のドイツ生活を経て、2018年7月日本に帰国。これまでの海外旅行歴は60ヵ国240都市。特に目がないのが、「旧市街」「歴史地区」と名のつく古い街並みを歩くこと。旅のリアルな「ワクワク」をお伝えします。

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