「成功して裕福になる」「地位が向上する」という意味の「うだつが上がる」という言葉を聞いたことがあるかと思いますが皆様はこの「うだつ」は何かご存知ですか?
岐阜県の中央に位置する美濃市。1300年の歴史を誇る日本三大和紙のひとつ「美濃和紙」の商売で大いに栄え、今でも江戸時代の栄華の面影を残す町並みが残されています。その名は「うだつが上がる町並み」。名前からしてなんだか運気がアップしそうな町並みを今回はご紹介いたします。最後に近くの洲原神社のご紹介ものせているのでぜひご覧ください!
「うだつ」とは??

「うだつ」とはもともと家屋と家屋の間の間を隔てる防火壁のこと。隣家の火事が燃え移らないために設けられ、その後立派な装飾が施されるようになりその家の裕福さを象徴するようになりました。

「うだつ」を建てるにも多額の費用がかかりさらに立派な装飾まで施すとなるとかなりの財力がないとできないこと。美濃のうだつは鬼瓦を掲げるなど豪華な装飾が施された軒飾りがついているのが特徴的。今でも「うだつが上がる」家並みが残り江戸時代の栄華の面影が残ります。
清流に支えられた「美濃和紙」

長良川の支流、板取川では和紙の原料となる良質な楮(こうぞ)が取れ、昔は「川晒し」と言って楮の白皮を晒し、漂白と共に不純物を取り除きその後天日干しをする伝統製法で和紙が作られていました。毎年秋には「美濃和紙あかりアート展」が開催され和紙を通して柔らかな光が灯る和紙の照明の魅力などを伝えています。

長良川のおかげで多くの物資が行き交い和紙を販売する紙商や和紙の原料を扱う商人を中心に大いに栄え立派な「うだつ」を持つ町屋が建てられました。かつての商家は和紙製品のショップやカフェやホテルに再利用され古き良き趣を残しています。
●うだつの上がる町並み(美濃市観光協会)
岐阜県美濃市加治屋町1959-1
散策で訪れたい おすすめのお店3選

「紙博」や「文具女子博」などでもおなじみの古川紙工。実はここ美濃が本拠地です。手漉きの美濃和紙からかわいい紙文具まで扱う「紙遊」は昔の紙倉庫をそのまま利用した風情ある雰囲気。

ここでしか買えない美濃オリジナルのデザインの「そえぶみ箋」はお土産に最適。

マッチ箱に入ったかわいいメモ紙も遊び心があり可愛い! 毎日の暮らしの中にほっこりと心休まる文具を取り入れたいですね。
●紙遊
岐阜県美濃市常盤町2296
続いてご紹介するのは米屋さんが手がけるベーカリー 美濃町屋Mam’s(マムズ)。こぢんまりとした店内は焼きたてのパンの香りが漂うほっとする雰囲気。

自家製麹で仕込む米粉パンをはじめ、身体に優しいパンを店内奥で毎日手作りしています。

こちらは「うだつコロッケ」で有名な喜楽。ブランド豚を使用し香ばしく揚がったコロッケは定番の美味しさ。サクッと揚がったコロッケを食べながら町歩きをするのも楽しいですね。

●喜楽精肉店
岐阜県美濃市俵町2147
一足のばして風光明媚な自然の中に鎮座する洲原神社へ

美濃市から長良川を遡っていくと川に臨んで鎮座する洲原神社があります。せっかくなので1300年もの歴史を誇る由緒ある神社へ足をのばしましょう。

この辺り一帯の川辺は神域とされ長良川で禊祓いのご祈祷が行われます。清らかな長良川が流れる川辺まで下りることができ身も心も浄化できる自然の禊の場がある神社は大変珍しいとされています。

中州に鎮座する「神岩」は水神、龍神が祀られ洲原神社を象徴する大岩です。

神社の砂を田畑にまけば豊作となると言われ五穀豊穣、良縁結び、安産祈願、厄難解除などの守護神としても信仰され「お洲原まいり」として毎年多くの方が参拝に来られます。
風光明媚な自然に囲まれた神社を訪れ身も心もリフレッシュ! ぜひ訪れてみて下さい!
岐阜県美濃市須原468-1-1




