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本場フィレンツェで有名シェフの料理教室に参加してみない?その温かな「おもてなし」とは

料理教室

現在では、沢山のイタリア料理店が集中する東京。その中でも日本で最初にイタリア人オーナーシェフとなったカルミネさん。現在も東京にリストランテを経営していらっしゃるオーナーでもあります。TVや雑誌で見覚えがある方もいらっしゃるかもしれません。そんな彼の長年の夢であったラグジュアリーB&Bと料理アカデミーが、2016年にフィレンツェ郊外に実現しました。


料理教室
10年以上前から、時間と資金を惜しみなく投入して作られたVILLA LE MONACHE(ヴィッラ・レ・モナケ 修道女達の館)。その名前が示すように元々は小さな修道院だった場所だそうです。森を開墾して作られた敷地内には、プールやオーガニック野菜畑もあり、B&Bとして6室の客部屋があります。各部屋や食堂に備え付けられた愛らしい家具は、近郊のトスカーナの職人に特別オーダーして作られたもの。地元を愛するおもてなしの温かい雰囲気が感じられました。

料理教室

フィレンツェ滞在中に日帰りで参加できます

今回は、前々から気になっていた料理教室を体験してきました。こちらは、プロを目指す人達のクッキングアカデミーなのですが、料理好きな方だけでなく、初めての方、観光客、子供連れのファミリーでも気軽に1日参加できます。フィレンツェでイタリアマンマに料理を習う場所は何ヶ所かありますが、他との大きな違いは長い経験を持つプロに直接学べること。そして、約40年日本に住んでいるカルミネさんは日本語が堪能なので、日本語でも学べることです。
フィレンツェ中央駅から列車で20分、ローカル線でSIECI(シエチ)駅に到着です。静かな無人駅です。発券機はありますが、念のためフィレンツェ駅で往復切符を購入しました。

料理教室

シエチ駅から車で15分程度の丘の中腹にクッキングアカデミーがあります。バスは通っていないので、通常はスタッフが迎えに来てくれます。

フィレンツェでおもてなしを学ぶ

10人程度が学べるキッチンは、ピカピカに磨かれています。今回参加した私達数人はプロを目指しているわけではないので、料理メニューは、家庭でも簡単にできる料理とのこと。

料理教室

イタリアでの最高のおもてなしは自宅に呼ばれること。しかし、料理しているとなかなかお客様と会話も出来ません。ここでは、家にお客様を招いた際、料理を作る人があまり席を外すことなく準備して順番に出していく事も学びます。メニューを決めた時点で、作る順番を考えます。出す順番とそれぞれの料理の調理時間を考えていかなければいけません。実は簡単なようでテクニックが必要ですね。

■メニュー
・前菜 ナスのパルミジャーノチーズ風グラタン
・パスタ タリアテッレのジェノバ風ソース
・メイン タラとポテトのトマト煮
・デザート おばあちゃんのタルト

焼き上がりと冷ます時間を考えて、一番時間のかかるタルト、その後グラタンを作ります。

料理教室

窓辺で熱を取っているタルトとグラタン。美味しい香りが漂います。
手打ちの平麺パスタ、タリアテッレは、イタリアマンマが週末や家族が集まる際に作ります。しかし、近年では、手間と時間がかかるため、生パスタ屋やスーパーで買い求める人が非常に多いです。

料理教室

実際にやってみると、なかなかの力仕事。パスタマシンを使って何度も薄く伸ばして行きます。卵だけの水分で伸ばしていく手作りパスタは力が必要ですが、その分コシがある麺に仕上がるそうです。
タラはイタリア人が日常買っている冷凍を使ったのですが、冷凍とは思えないほど程よい味が付けられていました。

料理教室

使用したナスやバジルなどの野菜は、その多くが、畑で収穫されたもので新鮮です。キッチンには、オーブンを始め、機能的な器具が備わっていました。良い器具を使うという事は、料理にはとても大事なのだそうです。
スーパーなどで簡単に手に入れられる身近な材料で、完成した料理はプロの味。イタリアマンマに教わったことは何度かあるのですが、順番や食材の加減を知り尽くしたプロの違いを見せられた気がしました。

さて、実食!

料理教室

前菜と言うよりメインでも十分な、ナスのグラタン。

料理教室

畑のバジルをたっぷり使ったジェノバソース。

料理教室

タラとポテトの美味しさが引き立つ素朴な味でした。

料理教室

イタリアの菓子屋で食べるより美味なデザートでした。

料理教室

最後に調理したものを、ワインとともにランチで頂きました。サービス精神いっぱいのカルミネさんに料理の話やイタリアと日本の話などを聞くことができました。話好きなカルミネさんの人柄と腕に惹かれて、遠く日本から来る宿泊客も少なくないとか。

料理教室

宿泊客は外国人が多く、私が行ったときはドイツ人のカップルがのんびりとバカンスを楽しんでいました。夏の間はプールで楽しむことができます。日本風の親切な「おもてなし」は、こちらでは珍しく高評価を受けているようです。

インフォメーション

フィレンツェ中央駅から列車で20分。ローカル線駅シエチ下車。宿泊だけでも、料理教室だけでも可能です。日帰りの料理教室は、9時頃シエチ駅に到着、料理教室のあと1時頃に食事をして3時頃に終了します。スタッフが駅まで送迎してくれます。
冬の間はお休みを取るそうなので、ご興味のある方は公式サイトでお問い合わせをして下さい。

Villa Le Monache

料理好きな旅行者にピッタリ。

初めて料理教室に参加したのですが、料理本の上だけでは学べない料理の科学的側面を感じました。食べるのはあっという間ですが、準備して作るのは時間がかかります。計画的に時間を使えば、全てのお皿を決まった時間に作り上げられる事も学びました。おばあちゃんのタルトはフィレンツェのお菓子屋によく置かれているのですが、正直、口に合わず何年も食べていませんでした。こちらで頂いた、おばあちゃんのタルトは、自分の中では、今までのおばあちゃんタルトの中で一番の味でした。近年では、カスタードクリームを市販の粉を使って作っているところがあるそうです。実はレストランでデザートを頼んでも、市販の冷凍ケーキを解凍して出したりするところは沢山あります。手作りカスタードクリーム、家で挑戦してみたいと思いました!

この記事を書いた人

ゆきとさな

ゆきとさなフィレンツェ県公認ガイド

旅行業界で20年以上働いています。旅行の度にコロコロシステムが変わるイタリアですが、できるだけ最新の情報を心掛けます。歴史と魅力が沢山の国イタリアに来て下さいね!