異国情緒あふれる港町横浜。横浜の海はオシャレなイメージですよね。でも、横浜にも市場があって、安くておいしい市場グルメがあるんです。今回はそんな横浜の市場グルメの中でも、海鮮丼のおいしいお店をセレクトして紹介します。
横浜中央市場
正式名称は横浜中央卸売市場本場。JR横浜駅からは徒歩20分、京浜急行の仲木戸駅または神奈川駅からなら徒歩15分ほどです。取り扱っているのは、水産物や青果、鶏肉・鶏卵、調理器具など。畜産は鶴見区にある横浜市中央卸売市場食肉市場となっています。
食堂は市場西側の棟に10店舗ほど並んだ飲食街があります。喫茶店や沖縄料理、中華、定食屋とバラエティに富んでいますが、やはり多いのは海鮮料理のお店。私のおすすめは「大黒家」。現在のご主人は3代目。市場でも老舗の食堂です。
どんぶりは、うに丼(3,000円)、鉄火丼、いくら丼、二色丼、三色丼(各1,200円)とありますが、ここではわがまま丼(1,050円)をオーダーしましょう。名前の通り、いろんなお魚をたくさん食べたいというわがままに応えてくれる丼です。
丼に小鉢3つお漬物、お味噌汁までついています。カボチャの煮物、大根の和え物、そして定番の小鉢は秋刀魚の煮物。
圧力なべを使わず、弱火でことこと長時間煮込んだ秋刀魚は、箸で持てるくらい身はしっかりしているのに、口に入れるとほろりと身が崩れ、骨まで食べることができます。
実は私、骨がダメで軟骨も食べられないのですが、この秋刀魚の骨はまったく気になりませんでした。そのくらい、口の中でホロホロホロ……と崩れていくんです。この秋刀魚の煮物目当てに通う人がいるというのも納得です。
この日のわがまま丼のネタはまぐろ、甘エビ、鯖、数の子、蒸し海老、ホタテ、タコ、鯛、蟹、玉子焼き、いくらでした。
ワカメと豆腐入りのお味噌汁は、海老の頭で出汁をとった本格派。1,050円でこんな豪華な海鮮丼が食べられるのは、やはり市場の中の食堂だからでしょうね。
神奈川県横浜市神奈川区山内町1-1-140 関連棟 1F
営業時間 5:00~14:00 無休
横浜南部市場
金沢シーサイドラインで南部市場駅下車。階段を下りると目の前に南部市場の入り口があります。
以前は横浜市中央卸売市場 南部市場として運営されていましたが、2015年に中央卸売市場としては廃止となり、以降民営化され横浜南部市場と名称も変わりました。
こちらには食堂が6店舗ありますが、人気は門をくぐってすぐ左手にある「横濱屋本舗食堂」。行列必須のお店なので、時間に余裕をもって出かけましょう。
市場の中の食堂とは思えないきれいで清潔感のある店内は、カウンターとテーブル席にわかれています。カウンターはお寿司屋さんのように目の前にネタの入ったケースがあるので、にぎり寿司などはこちらで食べると楽しめそうです。
メニューは、ブリ大根定食(1,500円)、特選お刺身上盛定食(2,500円)と若干高め。
こちらは特選海鮮丼(1,680円)。ご飯は白米か酢飯を選べるようになっています。
鯛、まぐろ、ほたて、海老、ネギトロ。お刺身の分厚さに感動!! 小鉢のそぼろもご飯がすすみます。おかわり自由のお味噌汁も、こだわりのお出汁で大満足です。
店内には横浜ブランドの商品も多く販売されています。ケチャップが横浜発祥って知ってましたか? 日本で一番古いケチャップ清水屋さんのケチャップもこちらで購入することができるで、お土産におすすめです。
北部市場
正式名称は川崎市中央卸売市場北部市場。住所は川崎市宮前区で横浜ではないのですが、横浜市青葉区のたまプラーザと美しが丘の間にあります。
最寄り駅は田園都市線のたまプラーザ駅。徒歩20分ほどですがバスも出ています。毎週土曜日には「土曜朝市」が開催され、多くの一般客が訪れています。
1階で乾物や調味料などを販売している関連商品売り場棟の3階に、食堂が並んだ食堂街があります。
市場だけあって海鮮を中心とした店舗が9つほどあります。お寿司屋さんもありますが、海鮮丼のおすすめは「キッチンシェット」。
フライや生姜焼き、スパゲッティ、ステーキといったメニューがショーケースに並ぶ洋食屋さんですが、実は海鮮もおいしいのです。
海鮮丼は雲丹も含めて8品乗っています。それでいて900円。つい数年前までは850円でした。50円値上げしましたが、それでも安い!! 北部市場の食堂の海鮮丼は、ほぼ食べつくしましたが、ここが一番おしかったです。
フライもオススメ! 牡蠣のシーズンは絶対牡蠣フライを食べるべし! 単品でもオーダーできますよ。
神奈川県川崎市宮前区水沢1-1-1 川崎市中央卸売市場北部市場 関連棟3F食堂街
営業時間 7:00~13:45(LO)日曜日・祝日・市場休場日休み
次に海鮮丼目当てで出かけるとしたら「そば処 さか本」。お蕎麦屋さんですが、海鮮丼のメニューが豊富なのです。
オーソドックスな海鮮丼は、マグロ、ネギトロ、イクラ、イカ、サーモン、赤えび、白身、玉子焼きが乗って880円。ご飯は白米か酢飯が選べます。他には天然本鮪の海鮮丼(1,850円)、湯引き金目の海鮮丼(1,500円)など、どれもそそられるメニューが並びます。
せっかくなので奮発して季節限定スペシャル海鮮丼を。北の幸と弥生の旬、丼のネーミングもシャレています。
本マグロ中トロ、ウニ、イクラ、サーモン、赤海老、金目鯛、鰤、帆立、玉子焼き!
赤海老の頭はカラリと揚げてあり、パリパリした食感が海鮮丼のよいアクセントになります。口の中で蕩ける中トロは、脳まで蕩けさせるおいしさ。これで1,500円は絶対お得!!
毎週土曜日の朝市には、食堂街でもサービスメニューが出るそうなので、そちらも見逃せません。
神奈川県川崎市宮前区水沢1-1-1 川崎市中央卸売市場北部市場 関連棟3F食堂街
日曜日・祝日・市場休場日休み
荒井市場
横浜市旭区にある私設業務用食品市場「荒井食品市場」。横浜市民でも知っている人は少ない、荒井商事が運営している私設の市場でした。
はい、“でした”。過去形です。惜しまれながら2016年の年末で市場は営業を終了してしまいました。生鮮食品から業務用食品、雑貨など10店舗が営業しており、同じ敷地内にパチンコ屋があったり、社員寮とおぼしきものも建っていたりと、カオスな感じが好きだったので残念です。
こちらには食堂が4軒入っている「市場食堂」という建物があります。こちらは、まだ営業中とのことだったので紹介します。建物の真ん中のテーブルを囲むように店舗があり、それぞれ好きなものを買ってきて食べる、フードコートのようなスタイルです。
海鮮丼は「市場寿し」でいただけます。
こちらの海鮮丼は2段になっていて、下がイクラののったご飯、上に海鮮が入っています。
中トロが3枚、ホタテ、赤身、穴子、鰺、カンパチ、いか、かまぼこ、卵焼き、これだけ充実してて1,380円!!
中トロ好きにはたまらない中トロにぎりも1,380円です。
出かけるとしたら車が一番便利。公共機関を利用する場合は、戸塚駅からバスを利用するのが良いでしょう。若干不便な場所にありますが、一度は食べに行きたい海鮮丼です。
和製コストコといった感じだった荒井市場の閉店は本当に残念ですが、市場食堂は元気に営業中ということで、雰囲気だけでも味わいに行ってみて下さい。
横浜市栄区金井町467
営業時間 10:00~14:00 土日祝休み