食べられる世界遺産がポーランドにある。
ポーランド

食べられる世界遺産がポーランドにある事はご存知でしたでしょうか。

それは世界最初の世界遺産のひとつでもある、ヴィエリチカ岩塩坑。世界中から年間110万人もの観光客が訪れる、ヨーロッパ屈指の必見ポイントでもあります。

ヴィエリチカ岩塩坑に行ってみよう


ヴィエリチカ岩塩坑は、ツアーで巡る形式となっています。13世紀から掘り進められている岩塩坑は全長300kmにも及び、我々が足を踏み入れる事が出来るのはそのわずか5パーセント弱に過ぎないのだとか。

道を誤ったら永遠に出て来れないかも知れませんから、さっそくツアーに参加しましょう。

通常、予約は必要ありませんが、特に観光シーズンである夏場のお昼12時~14時頃は大大大混雑。ツアー客が多いと、2~3時間待ちと言う事も。

この時間帯は避ける事が一番ですが、どうしてもいう時には公式HP上で事前に予約しておくと安心です。ツアーは各国言語で行われており、希望の言語のツアーの列で待ちます。回転が速いのはポーランド語と英語です。

塩を味わう為には、まずは運動から


ガイドさんに率いられて岩塩坑に入ると……無限に続く下り階段。歩きやすい靴で来ましたか?

一体いつ終わるのか? 終わりはあるのか? もう30階分ぐらい下っていないか?と不安になる程長い階段を下り続けます。おおよそ15分程階段を下り続ければ、ここから先は塩の世界です。

健康的でしょっぱい芸術めぐりの旅


坑内には見所がたくさん。それらは全て塩で作られています。

かつて岩塩坑内で労働していた人々や偉人、歴史、神話を象った像……ガイドさんの説明を聞きながらゆっくりと巡りましょう。ツアーはおおよそ3時間程度の行程です。

疲れて来たらその辺の壁を舐めましょう。しょっぱいです。

岩塩職人の本気! 全てが塩でできた礼拝堂


ヴィエリチカ岩塩坑の最大の見所がこちら、礼拝堂。かつて坑道で働いている人々の祈りの場だった礼拝堂ですが、年々パワーアップを遂げ、今や祭壇もシャンデリアも十字架まで全て塩で作られています。

ぼんやり光を透かす、岩塩で作られた装飾品は美しいの一言。このヴィエリチカ岩塩坑の一番の見所でもあります。

増え続ける塩スポット


全長300kmを超す岩塩坑は、現在も鋭意整備中。岩塩坑内の空気が呼吸器の治療に有効な事を活かした宿泊体験や、坑内でヨガが出来るツアーなども始まりました。

そして直近開放された、観光客向け新スポットがこちら、光る塩湖です。ショパンの音楽に合わせて、光のショーが開演されます。なんとも独特な塩湖の色に照明が映え、幻想的な空気を味わえます。

ちなみにこちらの塩湖、その塩分濃度は死海にも等しく、人が落ちると浮くそうです。

歩くだけじゃ物足りない! 肉体派向け本格労働ツアー


ところで、坑道内には、ヘルメットを被り、作業服を着た人々がちらほらと歩いています。坑内での塩の採掘は既に営業を終了している筈ですが……?

実はヴィエリチカ岩塩坑には2種類のツアーがあり、今しがたご紹介したのは一般向けツアー(Tourist Route)。そしてもう1つのツアーは、実際に塩を掘り出し、運搬する事が出来る、肉体派向け本格ツアー(Miners Route)なのです。

Miners Routeは着替えて全力で身体を動かす、3時間の体力勝負。こちらも予約は不要との事ですから、体力に自信のある方、いかがでしょうか。

進化する塩の世界へようこそ!


かつてポーランド王国の数多の富を稼ぎ出したヴィエリチカ岩塩坑の価値は、今でも現役。

そして現代においては、中世には黄金と同等の価値があったと言う岩塩を舐め放題、そしてお土産に買い放題。現代人で良かった!

ポーランドが誇る世界初の世界遺産、是非一度はご賞味下さい。

ヴィエリチカ岩塩坑公式サイト
Daniłowicza 10, 32-020 Wieliczka, ポーランド
公式HPはこちら

閉所恐怖症の方へのススメ

まさか閉所恐怖症の方はヴィエリチカ岩塩坑を観光先には選ばないと思いますが、もし訪れる事になってしまってもご安心下さい。

坑内は予想外に広く、天井の高いドームが連なっています。また、レストランや購買、勿論トイレもあります。その上、宿泊施設まであるのです。閉じ込められても安心です!

そしてこれが一番重要な情報かも知れませんが、帰りはエレベーターが使えます。

この記事を書いた人

華酉

華酉ライター/中世マニア

北海道生まれドイツ暮らし。大学では歯学と宗教学を修めた為、いつ中世ヨーロッパに飛ばされても活躍できる逸材です。その特性を活かし、日系企業ドイツ支店のお堅い正社員として貿易に励んでいます。 訪れた国は30ヵ国以上、時の権力者に城を陥落されて北海道に逃げ延びたご先祖様の無念を晴らす為、より強い城を求めて各国を放浪中。いつ剣と弓の時代が訪れても良いように、皆様にも選りすぐりの歴史情報をお届けします。

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