パキスタンにデコトラが!?「カラコルム・ハイウェイ」の悪路とは
パキスタン

カラコルムハイウェイ

パキスタン北部のフンザに行くために通った「カラコルム・ハイウェイ」は、中国との国境を結ぶ主要な道路ですが、その行程はなかなかハード。今にも大きな岩が落ちてきそうな断崖絶壁の山道を数日かけて走っていきます。しかし、道中で出会う絶景や人々との交流は、一生の思い出となるほど素敵なものでした。

パキスタンに初挑戦

パキスタン航空
日本からパキスタンの首都イスラマバードまでは、そうそう乗る機会のないパキスタン航空で向かいました。パキスタン航空のコードは「PIA」なのですが、時間通りに飛ばないことが多いので「Perhaps I Arrive」などと呼ばれたりもしています。

パキスタン航空
そして案の定、このときも定刻より遅れて出発。
離陸前にはコーランが流れ、無事に着きますようにとみんなで祈ります。機内では、隣の席のパキスタンのおじさんと一緒に記念撮影したり、機内食のカレーを食べたりしながらつつがなく過ごしていましたが、イスラマバードが悪天候のため大幅に時間を過ぎての到着となってしまいました。

上陸!

イスラマバード
長い間飛行機に閉じ込められていたのでちょっとぐったりでしたが、空港を出ると一気にイスラムの世界に引き込まれ(機内でもけっこうなイスラム具合でしたが)眠気もスッキリ。ちょうどお祈りの時間で街中にアザーンが響き渡り、建物の外には、白やベージュの民族衣装を纏った現地の男性たちが群がっています。

この、突然デコピンをくらわされたようなパンチある光景は、気付かないうちに顔が笑ってしまうくらいの強烈なインパクトで、私にとっては「異国情緒」という奥ゆかしい言葉などではなく、まさに「異世界」と言った方がしっくりくる第一印象でした。これはこの先、かなり楽しみです!
イスラマバード
イスラマバード近郊
イスラマバード近郊
天気が良ければ、イスラマバードから途中のギルギットという街まで飛行機で移動するはずでしたが、天候の関係でフライトがキャンセルになったため、陸路で向かうことになりました。現地のドライバーさんが運転する車の屋根に荷物を載せ出発です。

イスラマバードは、さすがに首都というだけあり道路も綺麗でドライブも快適。中心地から郊外へ向かっていくと、壁のない家なども現れ始めましたが、まだまだ余裕です。
イスラマバード近郊
外を歩いているのはほとんどが男性で、女性は家の中で仕事をしているそう。同じイスラムの世界でも、国や地域によっていろいろなスタイルがあるのは興味深い。途中立ち寄った果物屋さんでも、お客さんも店員さんもみんな男性でした。

デコトラ
デコトラ
もうひとつ、パキスタン名物の「デコトラ」も見逃せないポイント。パキスタンのトラック野郎たちは、自分のトラックをデコレーションするのが大好き。給料の多くをこのデコレーションにつぎ込み、運転の合間のお手入れも念入りに行っています。そして、その「デコ振り」がかなり盛大でレベルが高い。もう一種の芸術の域に達していると言っても過言ではありません。

いざ山道へ

カラコルムハイウェイ
カラコルムハイウェイ
しばらくすると、だんだん建物もなくなり山道に入ってきました。岩肌がむき出しの絶壁が続き、上の方を見ると今にも崩れ落ちそうな塊がいくつもあります。実際、あちこちで崖崩れが起きていて、道を塞いでいる箇所もありました。

さらに谷側は、道のすぐ脇から深い谷底まで切れ落ちているので、ちょっと運転を誤ったら一巻の終わり。上から落ちてきた岩に潰されたり、崖の下に転がっていく自分の姿がリアルに想像でき、「ここで死ぬかも」と思ったことも1度や2度ではありません。
ナンガパルバット
ジャンクション
しかし、常に恐怖と隣り合わせの道ですが、その分、日本では見られない壮大な絶景が広がっています。険しい山の間からは、ナンガパルバット(8,126m)など世界の高峰もお目見えしたり、3つの山脈(ヒマラヤ山脈・カラコルム山脈・ヒンドゥクシ山脈)と2つの河(インダス川とギルギット川)が合流するジャンクションでは、異なる水の色が入り混じる様子などが見られます。

道は基本的にほとんどが悪路で、むち打ちになりそうなほど揺れますが、陸路で行くからこそ出会える風景を満喫できました。
カラコルムハイウェイ
カラコルムハイウェイ
また、途中の休憩ポイントでは、同じ険しい道を走るドライバーたちや地元の人たちとの交流も楽めます。こんなところを通るアジア人が珍しいのか、近所からもたくさんの子供たちが集まってきて、いつの間にか大勢の人だかり。

デコトラの中を見せてもらったり、写真を撮ってあげたりして、とても楽しい時間を過ごすことができました。

カラコルムハイウェイ

ハードでも陸路ならではの楽しみがある

道は険しいですが、陸路でしか見られない絶景や地元の人たちとの交流も楽しめるので、往復するなら片道は陸路で行ってみるのもおすすめ。パキスタンの人たちはとても人懐こくて、デコトラを運転するいかついドライバーたちも、すれ違いざまにとびきりの笑顔で挨拶してくれます。こんなハードな道のりにも関わらず、ずっと笑顔でいられたのは、そんな気さくな彼らのお陰だったことは間違いありません。ぜひ腕のいいドライバーさんの運転で訪れてみてください。

この記事を書いた人

Kaycom

Kaycom絶景・秘境ライター

旅行記サイト「異国情緒あふれる写真と旅行記|KaycomDESIGN」の管理者。今まで、ヒマラヤ周辺の南アジア、シルクロードで栄えた中央アジア他、中東、南米、北アフリカなど訪問。カナダとニュージーランドのワーホリも経験し、養蜂やフルーツピッキングなどで旅行代を捻出。日本の温泉も大好き。

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