ビリヤードっぽい「スヌーカー」ご存知ですか。道場破りに行ってきました
カンボジア

旅行嫌いの自分が旅行好きのアジア系オーストラリア人の奥さんと結婚したがために半年の世界旅行に旅立ってしまったのは2017年の2月末。

3ヶ月かけてミャンマー、カンボジア、ベトナム、ラオス、タイ、台湾を回り、6月は日本に滞在し、その後はヨーロッパへ移動し、この旅も残す所僅かです。

この旅行を計画していた今年の初め、旅行に前向きでなかった自分が奥さんに出した「これがあれば旅行に行く!」という条件は「行く国にスヌーカーがあること」でした。

趣味であるスヌーカーを1週間やらないだけでもイライラして来るほどのスヌーカーマニアの自分が半年も諦めるなんてできません。だからこの条件は絶対だったのです。

スヌーカーって何?


おっと。失礼しました。みなさんにこのスヌーカーというものをご紹介しなければいけないんでした。

このスヌーカーとは東南アジアやヨーロッパ、特に元イギリス領地では人気があるキュースポーツ(球撞き)なんです。まぁ、簡単に言うとビリヤードの親戚ですね。

日本でははっきり言って無名で、”スニーカー”の打ち間違い?とまで言われる始末。だから細かいルールの説明は割愛します。

とにかく球をたくさん入れた方が勝ちと思ってくれたらそれでOKです(笑)! でも自分にとっては生涯プレイしたいと思うし、プロの試合は何時間でも見てられるスポーツなのです。

そんなスヌーカーマニアの俺が突きつけた条件をほぼクリアした旅行計画を作ってくれた嫁に感謝しつつ、私はひそかに、世界のスヌーカーホールの道場破りをしてやろうと計画したのです。

ちなみにここでみなさんにお伝えしておきますが、自分はあくまでも”スヌーカーが好き”というだけでそんなに上手くありません。

でもこの道場破りを計画した理由は、はっきり言って「なぜ山に登るのか? それはそこに山があるから」と同じで、理由なんてないのです。そして挑戦することは誰にだってできるんです!キリッ

第1戦目スタート!

ということで記念すべき第1戦目スタートです!

今回ご紹介するバチバチのバトルの舞台はカンボジアのシエムリアプにあるBSC Snooker Clubです。ちなみにシエムリアプといえば世界遺産でもあるアンコールワット遺跡巡りの拠点となる町です。

街自体は小さいのですが、観光客に人気な為、国際空港まであるのです。さらに高級ホテルから安いゲストハウス、三ツ星レストランから屋台、イケてるクラブから路上DJまでなんでもある街です。

繁華街でBBQディナーとパブ巡りをする前にアツいバトルがしたいと思っていた自分はグーグルで見つけたこのBSC Snooker Clubにたどり着きました。

怪しい雰囲気の駐車場を抜けると看板にSnookerの文字が! かなりテンションがあがります。

なぜならカンボジアの前に行ったミャンマーではグーグルの情報はガセか古いモノばかりで何カ所も訪ねていったのに営業してる店にはたどり着けなかったからです。

店内に入ると驚きました! カンボジアにしてはキレイな店内でVIPルームもありテーブルのコンディションも目を見張るものがあります。テーブル毎に女性がついて審判件雑用係をしています。

日中にも限らず人も結構たくさんいて、それぞれ楽しんでいるようです。ただ自分が躊躇なく店の奥に入っていくと警戒して目線を送ってくる人もいました。

そんなの関係ないとずんずん進んでいき、カウンターで自分は1人だけど誰か勝負してくれる奴はいないか?と尋ねると困った顔で周りに助けを求める受付の女性。

どうやら英語ができないようなのでグーグル翻訳を使って説明するもダメで結局店内の英語ができる人が説明してくれ、自信アリという感じの男性店員さんが奥から出てきてくれました。やっと勝負開始です。

すると、どこの馬の骨かわからん奴が店員とやるとなって自然とテーブル周りにギャラリーが集まってしまうことに。ちなみに勝負のフォーマットは3ゲームで先に2勝したほうが勝利。敗者がテーブル代を払うことになりました。

気合いを入れて勝負に臨もうとしたところギャラリーのおじさんが声を掛けてきました。

「オ前ドコカラ来た? 日本人ダロ? 日本スヌーカーアルノカ?」
「あるけど全国で50台くらい。俺、国籍は日本だけどオーストラリアから来たの」
「ニールロバートソンシッテルゾ」
「俺も知ってるわ。元世界チャンピオンのオーストラリア人だろ、実物は見たことねーからな!」
「オ前ヤル相手強イカラ俺ト話シテル場合ジャナイゾ」
「お、おっさん……」

おっさんに邪魔されてるうちに相手はすでにゲームスタートのブレイクショットを終え待っていました。

通常、最初はセーフティという相手に簡単に入れられないようにするプレイが定石ですが、つまらないので難しい球を入れに行くことに。

すると運良く入ってしまいギャラリーから「OH!スゲー」の声が。自分もテンション上がるも、あくまでも運良く入っただけなのでその後は1切入らず1ゲーム目は負けてしまいました。

対戦相手に話を聞くと日本人とスヌーカーをやるのは初めてとのことでした。そりゃカンボジアに来てわざわざスヌーカーをやる日本人なんてどこ探してもいないでしょう。

さて、2ゲーム目ですが、ウォーミングアップも終わったことで自分も調子が上がってきて善戦し、なんとか僅差で1勝をもぎ取りました。

負けた対戦相手の店員さんがギャラリーのおっさんにいじられてましたが、こうゆうのは国が変わっても一緒なんですね。

引き分けからの最終ゲーム


1-1で迎えた最終ゲーム。相手が慎重になってセーフティ合戦が始まりました。

お互い我慢の時間。文字通り手に汗握る状況です。お互い場代を払いたくない、ということより負けたくない!という意地から真剣さが増します。

なんとか相手のミスを待ってコツコツ点数を稼いだ自分が優位にゲームを進めることができ、残り球が少なくなったところで相手がコンシード、つまり降参し試合終了!

世界のスヌーカー道場破りの記念すべき初勝利です。

ガッチリ握手して笑顔で挨拶してくれた彼が月イチでやってるハウストーナメントに誘ってくれましたが、旅行者であり、あと数日で旅立つことを伝えると「次カンボジアに来るのはいつだ? また遊びに来てくれ!」と言ってくれました。

やはりどんなスポーツでも真剣勝負の後は相手と仲良くなれるから不思議です。

まとめ

たいてい、海外旅行に行くと観光やグルメがメインになって観光と関係ない現地民とのふれあいはなかなかないかと思いますが、私のように超個性的な趣味を持つ方はぜひ現地の方と交流してみて下さい! 特別な思い出ができるかもしれませんよ。

スヌーカーを始めたきっかけ

スヌーカーという日本では完全無名のスポーツを始めた理由は私が高校生だったころにさかのぼります。当時高校2年生、16歳だった私は交換留学生としてオーストラリアのパースへ渡りました。

その時に仲間内で流行っていたスヌーカーに出会い、かなりハマりました。パースにいる間は毎日のようにスヌーカーをしていましたが、留学を終え日本に帰国してからは近所にないのでスヌーカーのことを完全に忘れていました。

しかし、6年前に脱サラしてオーストラリアに引越したのを機にまたスヌーカーを始めて、今ではスヌーカーのない生活は考えられないくらいスヌーカーマニアになってしまいました。

今後もスヌーカーについて書いていきますのでよろしくお願いします。

この記事を書いた人

Toshi Okuzaki

Toshi Okuzaki旅嫌いの旅人

オーストラリア在住の俳優。2016年10月に主演映画Top Knot Detectiveが現地公共放送SBS2にて公開。ちなみに現在は様々な映画祭に出品中。Now Actors所属。 趣味はスヌーカーとバイクとヒップホップ。 旅行嫌いにも関わらず旅行好きのアジア系オーストラリア人と結婚したがために世界旅行を2017年2月にスタート。

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