■ライター情報 川野歩美 国際貨物輸送代理店で3年勤めた後退職、一念発起し協力隊として新たな道を行く。バングラデシュにコミュニティ開発隊員として派遣。農村地域の生活向上の為、住民組織の結成や組織での活動、会議の促進などを目指す。現地の人と一緒になって活動することをモットーに、体当たりでバングラ文化に飛び込んで行く。 Webサイト:walker’s time in Bangladesh~ |
バングラデシュには、ダワットという、家に人を招く文化が浸透している。
結婚式や誕生日などのイベント事だけでなく、何かと人を家に招き、ご飯をご馳走する。
特に、外国人は恰好の標的となる。普通に家に遊びに行くだけでも、必ず「ごはん食べて行きなさい」、とご飯を食べるまで帰してくれない。
バングラデシュでは、米と一緒にトルカリと言われるカレーが主に食べられている。
種類は豊富だが、日本人の私にとっては、具が魚だろうと卵だろうと、カレーはカレーである。飽きて食べる気がしないときもあるが、しばらく食べていないと、急にものすごく食べたくなる中毒性がある食べ物である。
お気に入りは、オクラのトルカリと、未熟マンゴーのトルカリ、里芋の葉の部分のトルカリ。
それらを右手で米と一緒によく練って混ぜて、ひとまとめにして口に放り込む。
ベンガル人の一口は、でかい。
しかし、とても上手に手でカレーを食べるので、見とれてしまうほどだ。
ダワットで呼ばれた時は、張り切って牛肉や魚のトルカリを出してくれる。
そして、これが厄介なのだが、食べている最中に、米やトルカリを追加で盛ってくるのだ。本気で拒否しないと、永遠に盛られ続けることになる。しかし、ベンガル人はお客様をもてなすことに喜びを感じているようだ。
ご飯食べ終わった後、もれなく「ベッドで横になって休みなさい」と言われる。初めは抵抗があったが、最近はすっかり人の家で食べて寝ることに慣れてしまった。
ちなみに私はバングラに来て5キロ太った。たぶん、ダワットのせいだと思う。