マレーシアのボルネオ島、サバ州、コタキナバルにちょっと変わった家があります。なんと、全てが逆さまになっている家なんです!
コタキナバル旅行をした際、そこに行きたい!という友達がいたので一緒に行ってみました。全てが逆さまになっている家についてのレポートです。
マレー半島とボルネオ島は違う国?
ボルネオ島はインドネシア、ボルネオ、マレーシアの3つの国から成り立っています。ボルネオ島には、オランウータンを始め独特の動物が生息していたり、熱帯雨林が残されていたりするので、有名な観光地になっています。
マレーシアはマレー半島とボルネオ島の2つから成り立っているのですが、多くのマレーシア人は「マレー半島とボルネオ島は違う国だ」と言っています。
というのも、マレー半島ではマレー系・中国系・インド系の人々が中心なのに対し、ボルネオ島は様々な言葉や文化を持った原住民たちが暮らし、マレー半島とはまた違った雰囲気だからです。
また、マレー半島に住むマレーシア国民は、ボルネオ島にあるマレーシアのサバ州・サラワク州に入る時にパスポートが必要で、しかも3ヶ月しか滞在できないという規定になっています。
つまり私たち外国人と変わらない扱いです。このようなところから「マレー半島とボルネオ半島は全く違う国だ」と言われるのだと思います。
逆さまになっている家?
そんなボルネオ島サバ州の州都コタキナバルに観光に行った際、友達が勧めてくれたスポットがあります。それがこの「Rumah Terbalik(マレー語で”逆さまの家”)」。そのままの名前です。
私たちは早速行ってみることに……。コタキナバルの中心地から車で1時間ほどの郊外にありました。受付に行くと、そこは天井が高く広々とした空間でした。まだ比較的新しいせいか、結構小ぎれいです。
これには少しびっくりしました。マレーシアの観光地では、あまり綺麗とは言えない受付も珍しくないからです。受付が綺麗というだけで期待も膨らみます。
ちなみに受付をしてくれたのは地元の原住民の人でした。笑顔が素敵でフレンドリーだったのが印象に残っています。その日は人も少なく、すぐに入ることができました。
ドラえもんの世界?
受付を済ませて進んで行くと、そこにはお待ちかねの家が建っていました。もちろん逆さまの状態です。家の周辺にある植木や自転車まで忠実に逆さまです。
家の中は撮影禁止だったので中の写真はないのですが、ドアを開けるとテーブルと椅子が置かれていました。そこがリビング兼客間となります。これはマレーシアで一般的な間取りです。お客さんをすぐリビングにお通しでき、家のプライバシーも保てるので便利です。
リビングの奥にはキッチン。そこにある調理器具もマレーシアでよく見かけるものでした。さらに奥は寝室。間取りから家具、道具まで本当にマレーシアで一般的なものでした。
ただ1つ違うのが、それらが全て逆さまになっているということ。
ふと、ドラえもんの道具「重力ペンキ」を思い出しました。ペンキを塗った場所に重力がかかり、壁でも天井でも歩けるようになるものです。この家にいると、まるで重力ペンキを塗った天井を歩いているかのような気持ちになりました。
外に出ても不思議な世界は続きます。駐車場に止まっている車も逆さまですし、トイレも逆さまでした。外は撮影可能なので、友達と面白い写真を撮って遊びました。
お土産コーナーで
売店ではコタキナバルやマレーシアにちなんだお土産が売られていました。特にマレーシアのお土産として人気な、なまこ石鹸などの石鹸コーナー、特徴的な表情をしたオランウータンのぬいぐるみ(ブレてしまいましたが……)が印象に残っています。
お土産コーナーを抜けると、そこはカフェコーナーになっていました。
種類は多くないものの写真映えしそうな可愛らしいスイーツが並んでいました。私たちは利用しなかったので味は保証できませんが、リラックスできそうです。
特にここは郊外なので、周辺にゆっくりと休憩できる場所が見つからない可能性もあります。ちょっと休憩に利用し次の目的地に向かうというのもいいと思いまます。
ただ逆さま……それだけです。
「ただ逆さまになっているだけの家」と言ってしまえば本当にその通りです。ただそれだけです。1時間もあれば十分に見終わることができます。人によってはもっと短いと思います。
でも、普段見るチャンスが少ないマレーシアの家の光景を見ることができるという点で、興味深い施設だと思いました。個人的には全てが逆さまになっていて、ドラえもんの世界を味わえたのも楽しかったです。