みなさん、「ピーターラビット」ってご存知ですか? そう、あの青いジャケットを着た愛らしいウサギです。
話は知らないけど名前は知っている! キャラクターは見たことある! という人も多いのではないでしょうか。
ピーターラビットはもともと、イギリスの絵本の主人公なんです。
ピーターラビットの絵本作者・ビアトリクス・ポターは、今年で生誕150周年。それを記念して、ピーターラビット展が各地で開催されています。
10月28日から福岡で開催中! 今回はその福岡展の様子をご紹介します。
福岡展に行ってみました!
福岡県立美術館で開催中、入り口のポスターが目印です。
会場は3階の展示室。階段でもポスターがお出迎えしてくれました。「日本初の大規模な原画展」とのこと、ワクワクしますね!
受付の横には、ピーターラビットの世界への入り口が!
ここから中は撮影禁止のため、残念ながら写真はありません。
見どころ1 原画の数がすごい!
私家版『ピーターラビットのおはなし』
1901年に出版された「私家版ピーターラビットのおはなし」の、44枚の直筆インク画がすべて公開されています。私家版というのは、今で言う自費出版のことです。経費削減のためモノクロ! 手のひらサイズの原画が壁にずらっと並べてあり、歩きながら絵本が読めるスタイル。
お話を知っている人も知らない人も、原画を眺めながらじっくりすべての中身を読むことができます!
そしてさすがの原画展、実際には使われなかった挿絵も公開されていました。
マグレガーさんとの追いかけっこ、ウサギの家族の暮らしぶり、ピーターラビットたち兄弟の様子が細かい筆致で書かれていて、とても愛らしいです。
約30年間に渡る、20以上の絵本たち
彼女が書いた絵本は『ピーターラビットのおはなし』だけではありません。ここではビアトリクス・ポターの30年に渡る出版人生における作品、その数20以上もの絵本の挿絵原画が展示されています!
どの絵本を見ても驚くのは、その緻密さです。リス・猫・ねずみなど小動物を主人公にした話の多いビアトリクス・ポターですが、デフォルメは最小限にとどめてあります。まるで本物の小動物たちが、ふっと2本足で立ち上がったかのような印象。
見どころ2 作者ビアトリクス・ポターの人生に思いを馳せる
『ピーターラビット展』では、作者ビアトリクス・ポターについて詳しく知ることができます。産業革命の時代に学校に行かなかった少女が、ペットを友人と考えていたこと。15歳の頃から、自分だけが読める暗号で日記を書き続けていたこと。絵本出版までの厳しい道のり、その中で出会った人々。両親に反対された結婚と、婚約者の病死……。
彼女が幼少期から愛した湖水地方のスケッチは、どこまでも精巧に描き込まれていて、見る人を圧倒します。
後年に湖水地方に移り住んだ彼女は、キャラクタービジネスの先駆者でもあったようです。また広い土地を手に入れて結婚後は幸せに過ごし、羊の品種改良や自然保護活動に精を出していたと言われています。
ここではビアトリクス・ポターが愛用していた品々の展示も。人形やドレスやメガネ、机などがありました。ビアトリクス・ポターの肖像画と愛用の品を一緒に見ることができて、作者をよりいっそう身近に感じることができる展示でした。
音声ガイド
また『ビアトリクス・ポター生誕150周年』の特別企画として、音声ガイドも凝っています。ガイドの声を務めているのは、俳優で映画監督のディーン・フジオカさん。本展のオフィシャルサポーターでもあります。彼が実際にビアトリクス・ポターが過ごした湖水地方を訪れて、その空気を伝えてくれます。
音声ガイドは520円で貸し出しされていて、約30分間の解説が聴けます。
見どころ3 150周年オリジナルグッズが見逃せない!
売店で漏れ聞こえてきた声をご紹介します。「ヤバい、全部可愛い! 全部ほしい!」
まったくもって同意でした! 絵本やハンカチ・キーホルダーといった小物から150周年限定グッズまで、とにかく種類がたくさん!
150周年限定グッズには、こういった印刷がされています。
お気に入りのグッズを見つけてくださいね!
ピーターラビット展がこれから開催されるのは?
- 福岡 2016年10月28日~12月11日 福岡県立美術館
- 仙台 2016年12月~2017年2月 TFUギャラリー ミニ モリ 東北福祉大学仙台駅東口キャンパス
- 大阪 2017年2月11日~4月2日 グランフロント大阪
- 広島 2017年4月15日~6月4日 ひろしま美術館
- 名古屋 2017年9月~11月
これらの展示は、約1年かけて全国を周ります。お近くに来た際は、ぜひお出かけください。ピーターラビットの原画がこれだけの量をいっぺんに見られるのは、日本初です。
詳しくは公式サイトをご覧ください!
ピーターラビット展