女川の”いま”。美しくもはかない震災復興の象徴で静かなひとときを過ごしてみた
日本

普段の旅行では少し疲れてしまうくらいにいろんな場所を一日中忙しく回っている、そこのあなた。

たまには日々の忙しさから解放されるような、ゆったりした旅をしてみませんか?

今回は「女川町」を舞台に、心が休まる、そんな旅を提案したいと思います。

ソクたびソクたび

「女川町」ってどんな町?

女川町について、ご存知でしょうか?

女川町は宮城県の北東部に位置する小さな町。海沿いにあるその町は、例に漏れずあの3.11で大きな被害を受けました。町にある家屋の66%は全壊、死者574名、死亡認定者は253名。震災前は1万人以上だった町の人口も、約6, 500人と大きく減少しました(女川町HPより)。

 

震災後に復興のためのまちづくりが始まり、震災から4年後の2015年3月、新たな女川駅が開業し、続けて駅周辺に商業施設や宿泊施設がオープンしました。

駅周辺から少しずつ活気を取り戻しつつある、そんな町です。

 

女川町に来たら……

①女川駅をじっくり見るべし・温泉を楽しむべし

まず一つ目は、JR女川駅。

「なんで駅?」と思う方もいるかもしれませんが、この駅、日本を代表する建築家である坂茂さんの作品なんです。

こちらがその建築。背後の山と呼応した形状になっています。

そして実はこの建物、駅と温泉施設が併設されたものになっているんです。その温泉施設の名前は「ゆぽっぽ」。なんとも可愛らしい名前ですね。

ゆぽっぽのロゴはこんな感じ。

この写真は、ゆぽっぽの内部。天井面や棚としての機能を持った筒たちは、実は「紙」なんです。

坂さんの作品で多く使われているもので、地震で半壊してしまったニュージーランドのクライストチャーチを仮設させたことでも有名です。坂さんは、世界各国の被災地で仮設住宅などを建設していることでも有名な建築家なんです。

 

残念ながら温泉の内部の写真をあげることはできないので、実際に行って確かめてみてくださいね!

 

②女川駅から海へと続く街並みを楽しむべし

先ほど紹介した女川駅からは、海への道が開けていて、とっても綺麗なんです。

この道は復興計画によって生まれたもの。広めにとった道幅と低い軒高の建物によって、開放的な空間になっています。

 

③女川の海の幸を堪能すべし

海沿いの町ということで、海の幸はもちろん美味しいに決まっている! 食べなきゃもったいない!!

こちらは先ほど紹介した道沿いのお店にある、「女川丼」。

女川の海の幸をたっぷり乗せたものになっています。どのネタも新鮮で、普段の生活で食べている海鮮の何十倍も美味しい……!!!

行った際には是非食べてみてくださいね。

 

どうせなら泊まって、もっとじっくり楽しもう!

これまで紹介してきたものは、日帰り旅行でもできそうなことですね。

でもどうせなら一泊して、もっとじっくりと女川の魅力に触れてもらいたい……!

 

ということで、ここからは宿泊した場合に楽しむことができることを紹介していきたいと思います。

まず宿泊先ですが、駅の隣に「ホテル・エルファロ」があります。

一部屋一部屋が分かれていて、まるで「小さなまち」をつくっているみたい。建物の色味もキュートですね!

 

④夜の女川を散歩してみる

さて、ホテルにチェックインした後は、夜の女川を散歩してみましょう。

ゆぽっぽ、夜バージョン。ぼんやりと照らす灯りが綺麗ですね。

先ほど紹介した道沿いでは、季節によっては紅葉を楽しむこともできます。

また、町は都会に比べてそれほど明るくないので、天気が良ければ綺麗な星空を眺めることもできますよ。

 

⑤ホテルの焚き火で温まる

ホテル・エルファロでは、時期によっては焚き火をして温まることもできます。

こちらがその焚き火「スウェーデン・トーチ」。丸太に十字に切り込みを入れたもので、日本の焚き火とはちょっとイメージが違いますね。

温まりながら、トーチの火でソーセージやマシュマロを焼いて食べることもできますよ。

 

⑥女川の朝焼けを見るべし

ホテルで眠った後は、ちょっと早起きして、女川の朝の景色を楽しんでみましょう。

静かな朝。朝を知らせる鳥の鳴き声が、爽やかに女川の空に響き渡ります。

穏やかな気持ちになれるひとときです。

 

帰る頃には、きっと心が元気になっているはず。

あっという間に帰る時間。小さな電車に乗り込んで、女川町に別れを告げます。

綺麗な景色を見て、穏やかな町の人の優しさにも触れて。帰る頃には、日常で少し疲れた心が癒されて、元気になっているはず。

 

駅と、そこから海へと続く道。まだ狭い範囲でしかできていない女川の復興は、決して満足できるものではないかもしれません。でも、女川が大好きな町の人たちは、この町に帰ってきて、もう一度頑張ろうとしています。

そんな町の様子を一目でもいいから、見てみませんか?

 

この町に来れば、あなたも「また頑張ろう」と思えるようなひと時を過ごせるはずです。

町の人たちの、女川への思い

今回の取材で初めて女川に行ったのですが、この旅で一番印象に残ったのは、町の方との会話でした。その方とは、女川から帰る電車を待っているときに出会いました。観光客のような格好をしていた私に、「遊びに来てくれたの?」と話しかけてくれました。「そうです」と答えると、「来てくれてありがとう。この町は何にもないけどね、私はこの町が大好きだから、戻ってきたのよ。またいつでも帰ってきてね。」と、温かい言葉をかけてくださいました。そこに、女川への愛と女川町民の優しさを感じました。人同士の関係が希薄になってしまいがちの都会とは違って、そこには本来の人間同士の、温かい「一期一会」がありました。

この記事を書いた人

mona

mona

建築マニア。建築とカフェとスイーツとお散歩の専門家。
明日ふらっと出かけたくなるような場所を紹介していきます。

チャンネル

チャンネルをもっと見る