ナバホ族と一緒に恐竜の足跡を探し、ホピ族の伝統料理までいただいてみた
アメリカ

アメリカのアリゾナ州テューバ・シティ(Tuba City)近郊は、ナバホ族とホピ族が住むネイティブアメリカン居住区です。ネイティブアメリカン居住地はアメリカ政府から大幅な自治権を与えられており、独立国に近い扱いとなっています。

そこには、アメリカ国内で最大級と言われる「モエンコピ恐竜足跡地」があります。早速ご紹介します。

ナバホ族とホピ族が暮らすインディアンの町テューパ・シティ


ナバホ族の田舎町モエンコピにある恐竜の足跡現場(Moenkopi Dinosaur Tracks)はテューバ・シティからUS-160 W/Navajo Trail 経由で6マイル、車で10分ほどの場所にあります。

モエンコピ恐竜足跡地は、アメリカ国内でも最大級の恐竜足跡地だと言われており、ニューヨークにあるアメリカ自然史博物館に展示されている恐竜の足跡も、この場所から切り取られ運ばれたものです。

案内役はナバホ族


モエンコピ恐竜足跡地への道しるべは、国道沿いに建てられているナバホ族手作りの質素な看板です。

敷地に入るとナバホ族の案内人が待っていて、車の駐車する場所を指示します。ここは彼らの自治区なので勝手に立ち入ることは許されません。

彼らの指示で車を駐車すると、すぐそばに屋台のようなスタンドが立ち並んでいます。

掘り出し物を探そう! ナバホ族の売店


スタンド売店では、ナバホ族手作りのアクセサリーや伝統工芸品・骨董品・ブランケットなどが購入できます。値段は交渉次第なので、何点かまとめて購入し、値引きをしてもらうとよいでしょう。

ナバホ族居住区内にはこのようなスタンドがたくさんありますが、彼らが売りだす骨董品の中には、時々びっくりするようなものが紛れています。西部開拓時代の1800年代の陶磁器などが紛れているのです。

「ひい婆さんの時代から大事にしていたものだけど、ずっと使ったことないから売る」掘り出し物はこうして放出されます。

戦闘的だったことで有名なナバホ族。手作り矢じりのインディアン武器なども一緒に売られているのが興味深いです。金箔を施した年代ものの陶器などは、開拓時代に白人から略奪した品ではないのかと想像を掻き立てられます。

面白い掘り出しもの満載のナバホのスタンド売店です。

ダイナミックな恐竜の足跡


「恐竜の足跡はこっちだよ」案内役の声が響き渡ります。「爪の後もはっきり見えるだろ」驚く事に……爪の後までしっかり残っています。

ここには1,000個以上もの穴があります。直径約2.5㎝から約50cmの足跡や穴が広さ3,000平方mの岩盤の上に点在しており、なかには、しっぽを引きずったような珍しい跡などもあります。

発見当初は風雨による浸食作用でできた穴と考えられていましたが、大型動物が歩いたような間隔の足跡や卵の化石などが発見され、現在では恐竜によるものとして世界中の大学などで研究が進んでいます。

この場所で発見された恐竜の種類は残念ながらまだ特定できていません。ティラノサウルスより小さめで、体長6mの二足歩行の恐竜や、体長1m以下の3本指の足を持つ恐竜ではないかと言われています。

ここの岩盤はジュラ紀初期のものと推測されており、恐竜の時代においてこの場所は砂漠地帯の中のオアシスだったと思われます。

大きな足跡とその上に見える小さな丸い穴のような足跡。これは小さな恐竜が大きな恐竜に襲われ、逃げる時についた足跡ではないかと言われています。

こちらは、恐竜の卵の化石ではないかと言われているものです。

地球の驚く歴史・恐竜絶滅!

6,500万年前、恐竜は忽然と地球上から姿を消してしまいました。絶滅に関しては色々な説がありますが、1980年にカリフォルニア大学で発表された小惑星衝突説が有力とされています。

直径10㎞、重さ1兆トンの隕石が地球に衝突し、核兵器数千個分にもあたる衝撃で恐竜が絶滅したというのです。地球の何千万年という歴史の中で私達人間の一生は、ほんの一瞬に過ぎないという驚愕の事実をこの恐竜たちは教えてくれます。

モエンコピ恐竜足跡地(Moenkopi Dinosaur Tracks)

ナバホ族のとなり町にあるホピ族の町

モエンコピ恐竜足跡地はナバホ族の自治区ですが、そこから東へ5.3マイル(車で10分)の所にTuuviという観光案内所があります。

「ホピ族の予言」で有名な平和主義・ホピ族が住むエリアです。彼らの住むエリアは、とても小さくナバホ族居住地に周囲を囲まれるようにひっそりとしています。

Tuuviは、ホピ族が運営しているホテル・レストラン・カルチャーセンターなのです。

ここでは、ホピの手づくりジュエリーをはじめ、ホピの予言書、ホピ絵画など彼らの伝統品を販売しています。ナバホ族とは違う趣向の手作り品です。

ホピ族が信仰するカチーナをモチーフにした人形もあり、これらの商品は、ナバホ族のようにスタンド販売はされていませんので、このお店でしか購入できません。


レストランでは、誰でも気軽に食事をすることが出来ます。ここでのお勧めはホピ族の伝統料理です。世界中探しても、ここでしか出されていないメニューで、ホピ族の伝統家庭料理です。

ホピ族は彼らの聖なる食べ物とされるトウモロコシを中心に農業を営んでおり、トウモロコシを使った料理が彼らの主食です。

トウモロコシの粉で作られたパンの上にコーンスターチを練って作ったものをのせて食べるこの料理は遥か昔から現代まで続くホピ族の家庭料理です。味は、実にシンプルで、日本でも昔食べられていた、澱粉にお湯と砂糖を加えたものと同じ味です。

ところで、ネイティブアメリカンの人達は、日本人と同じように生まれたとき蒙古斑があるのをご存知ですか? 2,000年以上もの間、この秘境の地で太古から伝わる予言「ホピ族の予言」を守ってきた彼らですが、日本人の祖先とDNAで繋がっているのかもしれませんね。

街の中に野生馬?!


都会の華やかさとは無縁の場所・ネイティブアメリカン居住区。なんと……野生馬が街を闊歩しています。ネイティブアメリカンが住む場所は本当に辺鄙です。

ナバホ族の案内で地球の歴史を感じる事の出来る恐竜の足跡を見る。ホピ族の伝統料理を食するなど、日本では絶対に体験できない未知の経験が待っている場所なのです。

Tuuvi Travel Center

ネイティブアメリカン居住区は独立国家

アメリカ政府から大幅な自治権を与えられているネイティブアメリカン居住区。その居住区にある恐竜跡地の案内をしてもらった場合、少しばかりの心付けとしてチップを渡すとよいでしょう。

ドライブしているとナバホ族独特の伝統住居ホーガンを見る時があります。とても興味深いのですが……勝手に敷地に入り、中をのぞいたりしないでくださいね。
ネイティブアメリカン居住区は独立国家

この記事を書いた人

ホップキンズ江美

ホップキンズ江美アメリカ・アウトロー史研究家、アメリカ西部秘境ライター

アメリカ開拓時代のアウトロー、マット・ワーナーがサインした壁画を偶然発見した事から、西部アウトロー史に興味を持ち調査をしています。日焼けイヤ!虫嫌いなのに…荒野の中を元気に探検!! 自分の目で見た事、経験した事のみが真実だ!!との信条から、気になる事は自分自身で確かめるを実践。好奇心旺盛でワクワクする事が大好きです。

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