photo by Clay Gilliland
ゴッティ鉄橋とは
ゴッティ鉄橋Goteik Viaductは1903年にイギリスによって架けられた橋で、ミャンマー第2の都市マンダレーから北東方面へ伸びる鉄道の途中にあります。鉄橋としての高さが世界第2位と聞き、これはぜひ渡ってみたい!と鼻息荒く列車に乗り込んでみました。
マンダレーから約11時間。ティボーへ
マンダレーMandalayから出発し、ティボーHsipaw (Thibaw)駅の手前にゴッティ鉄橋があります。1日1本の列車は早朝4時発。時刻表上はマンダレーから11時間かかりますが、実際には13時間かかりました。
photo by Clay Gilliland
鉄橋のためだけに半日か…と思った方は、途中駅のピンウールウィンPyin Oo Lwinで一泊して翌日改めてティボーへ向かってもいいかもしれません。ピンウールウィンはイギリス植民地時代の建物や滝など見どころのある街です。
photo by Paul Arps
ピンウールウィンの滝
13時間なんてあっという間!列車の旅はやっぱり楽しい
乗車してしばらくすると朝日がのどかな田園風景を照らし始めます。
列車は全席指定。対面でしばらく一緒に時間を過ごしていると、お菓子を交換したり、荷物番を頼まれたりと、数時間もすると不思議な信頼関係が。ケガをしていた腕に謎の薬も塗ってくれました。おばちゃんありがとう。
photo by Ken Marshall
売り子さんが途中駅で色々売りに来てくれます。お昼ごはんはここで入手!
途中で焼き畑している様子が間近に見れました。
焼き畑(実は山火事だったのか!?)の炎が車内に入り込んで一時パニック。でも列車は走り続けます。
車内で起こるイロイロに一喜一憂し、車体が揺れすぎて転倒するんじゃないかという緊張感に包まれているとあっと言う間に時間が過ぎていきました。
メンテナンスとか、その、どうなってるんでしょうか…と考える恐怖
乗車して約8時間、ついにゴッティ鉄橋がお目見え。
高さも揺れもすごい。ちゃんと調べてはいないけど、おそらく定期検査とかしてないでしょう。メンテナンスや修理をしてなくて何十年もこのままで、車体の揺れで落ちないようにゆっくりゆっくりスピードを下げて進んでいく、この恐怖。「高いから怖い」というより「とりあえず電車が落ちる事故が起こるまで何の対策もしてなさそう」という、想像を膨らませて恐ろしくなるパターンの恐怖。
無邪気に顔を出す少年よ、どうか少しでも列車の重心を中心に寄せてくれと考えながらパシャリ。
13時間かけて行き着いた場所は素朴な田舎町
ゴッティ鉄橋を渡ったあとに行き着くティボーは、これといった見どころはないです。けれどミャンマーの素朴な田舎町という感じで、庶民の市場やお茶工房があり、人々の生活の一部を垣間見ることができます。トレッキングを目的に来ている人もちらほら。私は鉄道でひたすら山々の風景を見てきたのでトレッキングもせず、ティボーに着いた数時間後にはマンダレー行きのバスを捕まえて早々にマンダレーへ。ティボーの滞在時間は3時間ほど。それでも鉄橋の強烈な刺激に満足の1日でした。帰りのバスはあっという間の6時間。
本当に何もない街のメインロード。
おみやげ話になる確率100% 時間に余裕があればぜひ訪れてほしい
乗り鉄ならずともゴッティ鉄橋を渡る10時間超の列車旅は刺激的でした。何よりおみやげ話でみんな食いついてくれるのが嬉しかったです。
ミャンマーに訪れたらぜひ一度体験を。事故が起こりませんように。