効きすぎた?台湾の健康法「刮莎(かっさ)」を本場で体験、びっくりするほど真っ赤に
台湾

夏が暑くて長い台湾では、「中暑(ジョンシュー)」という言葉をよく耳にします。暑さに中(あた)る、夏の暑さで調子が悪くなるという意味です。いわゆる夏バテや熱中症のような状態になるということですね。
暑くて元気がでなかったり、夜眠れなくなったりしたら、それはひょっとして中暑かも? 台湾にはそんな中暑に対する昔からの治療法に「刮痧(グゥヮーシャー:日本語で言うとかっさ)」というものがあります。刮痧板という石のプレートを使ってするマッサージのようなものです。
今回はそんな台湾の伝統的な治療法、刮痧と、やったらどんな感じがするのか? なんてお話をしたいと思います。

ソクたびソクたび

刮痧ってどうやるの?


さて、刮痧というと台湾の伝統的な治療法、と書きましたが、伝統的というだけあって、ご家庭によっては調子が悪いと感じると家族同士で刮痧をしたりもするそうです。中暑のほか、なんか体の調子が悪い……とか、風邪をひいた……なんて時にもやるのだとか。
台北駅周辺の地下街を歩いていると時折刮痧板を売っているのを見かけますし、道具は比較的簡単に手に入れることができちゃうんですよね。また刮痧板がない時には、れんげやら硬貨(!)を使ったりもするそうな。
さすが、生活に健康志向が根付いている国、台湾……
ただ、そんな簡単にできるものなのかというと、そういうわけではありません。刮痧は、経絡という気血の通り道やその流れに沿って行う必要があります。
経絡とは一体なんぞや?と思って調べてみても、一朝一夕に理解できそうなものではないですよね?
ですから無理に自分でやろうとせず、専門家の先生のところへ行ってお願いしてしまった方が良いのです。

刮痧ってどんな効果があるの?

私が刮痧を経験するきっかけなったのは、2017年の秋口、夏バテがいつまでも残ったような感じで、ずっと体調がすぐれず眠れなくなってしまった時のことでした。
私はそういうきっかけでしたが、上記した通り夏バテ以外にも、風邪をひいた時(熱や咳がある時)や、めまいがする時などに刮痧をしたりもします。不調の内容によって刮痧を行う部位が異なるんですって!
療法の原理としては、刮痧板で体をこすることにより血管を刺激、血行を良くしたり、経絡の流れをスムーズにしたりするものなのだそうです。
また刮痧を行うと、赤くポツポツとした痣のようなものが浮き出てきます。これは体内に潜んでいた悪いもので、これを「痧」と呼びます。この痧を「刮(こする)」によって皮膚の方へ浮かび上がらせ、皮膚から発散させてしまおうという療法が「刮痧」です。
体内の気を整え、血行を良くし、かつ血液中の老廃物や毒素を排出することで、老化の防止にもつながるんだそうですよ!

実際に刮痧を体験してみました!


今回は知人からご紹介を頂き、MRT桃園機場線(パープルライン)は林口駅の近くにある、「金葉無痛手療整復所」様にお世話になってまいりました。


林口は機場第一航廈(桃園国際空港第一ターミナルビル)駅の三つ手前の駅。駅の近くに日系の三井アウトレットがあって、結構おしゃれに栄えている駅です。金葉無痛手療整復所は駅から5分ほど歩いたところにあります。
以前営業していたところから2017年にこちらにお引越しされたそうで、とても綺麗です。

今回使用していただいた刮痧板はこちら。
板という何というか……なんだか体の悪いところという悪いところを全てとっぱらってくれそうないかつい形をしています。

肌を傷つけないために、マッサージオイルも塗っていただきます。
マッサージオイルを塗っていただいてから、さあ刮痧開始!
感覚としては、「イタ気持ちいい(痛い<<<気持ちいい)」です。
剣の形の刮痧版の、腹の方を使って刮痧していただいたのですが、思ったよりも尖ったもので擦られているような感覚でした。終わった後で思わず「あのう、切っ先の方でやってましたか? 」と聞いてしまったくらいです(もちろんそんなやりづらい方法でやるわけがない)。
正しい方法できちんと刮痧して頂いたので、経絡の流れをドンピシャで刺激していただいたというわけですね。やっぱりプロは違うなと思いますし、また安心してお願いできるなと思いました。

で、結果がこの写真です。(ボサボサの頭で失礼しております)。
痛いというほどではなく、むしろ気持ちいいぐらいだったのに、結果この赤さ! 自分の体が超優良健康体でないということは薄々分かっていましたが、この結果とは……衝撃でした。
この赤いつぶつぶですが、悪ければ悪いほど良く浮かび上がるらしいです。以前大学の先生が、欧米で刮痧をやるとDVと間違われる、という話をしてくれたことがありますが、無理もない話ですわ……。
繰り返しになりますが、本当、そんなに痛くはないです。そしてこんなに真っ赤なのに、二日後くらいにはきれいさっぱり跡が消えてしまいました(赤みが残る期間は個人の体質によるようです)。
またこれも私個人の感想ですが、その日の晩以降、割と眠れるようにもなったと思います。
人によってはですが、刮痧をしている最中にどんどん体が楽になっていくと感じる方もいるそうです。いつかそんな体験をしてみたいような、やっぱりしてみたくないような(笑)。しないに越したことはないんですけどね。
ちなみにお値段ですが、金葉無痛手療整復所では、1回300元で刮痧をやっていただくことができます。せっかくですから、安くて信頼できる治療を受けに行ってみてください!

金葉無痛手療整復所
244新北市林口區文化二路一段20巷
9:00〜21:00までの営業。日曜日は定休日です。

自分の体にあった方法を選びましょう!

以上が私の刮痧体験ですが、刮痧をするにあたり、注意しなければならないことがいくつかあります。
皮膚の状態が良くない方(ニキビや怪我など)、妊娠されている方、糖尿病、心臓病、血友病などを患われている方、過度に疲れている方などは、刮痧を受けるのには適さないそうです。またお酒を飲んでいる場合や、食事後1時間以内も、刮痧(というか、おおよそのマッサージ)を控えた方がいいそうです。

台湾の伝統的な療法といえば、刮痧の他、推拿(マッサージ)、拔罐(カッピング)、腳底按摩(足裏マッサージ)など様々です。どうしてそんなにたくさん種類があるのかというと、人それぞれに体にあう治療方が異なるからに他なりません。
ちなみに、一つだけの療法しかやっていない診療所の方が珍しいです。私がお世話になっている金葉無痛手療整復所様も、上に列記した療法は全部行ってくれますよ! 整復師の陳さんも、とっても優しくて親切な方ですし、相談に乗ってくださいます。
無理にこれ、と決めつけずに自分の体質にあった方法を専門家の先生と相談しながら選ぶ、というのも、旅行の楽しい思い出になるんじゃないかと思います(ただしコミュニケーション能力が必須ですが……)。

この記事を書いた人

ほず

ほずライター/日本語教師

神奈川生まれの神奈川県育ち。大学の頃から中国語が好きで、2017年とうとう台湾に移住しました。新北市にある大学の言語センターで1年間中国語を勉強したのち、台湾で日本語の教師として就職を果たしました。
趣味は旅行と登山と古い建物巡り。交通手段がないなら歩けばいいじゃない、をモットーに、苦行のように歩き続けるタイプの観光をよくしています。主な燃料はコーヒーとミントです。

チャンネル

チャンネルをもっと見る