石畳に風情のある木の格子戸と白壁の街並み。今回は、思わず写真におさめたくなる素敵な街並みが残る富山県越中八尾のご紹介です。
越中八尾はどんなところ?
まず、街の名前の読み方ですが「やつお」といいます。大阪にも同じ町の名前があるので注意してくださいね。飛騨の山々から富山にのびる8つの尾根が合流するということに由来しています。飛騨の山々から流れる多くの川が集まり昔は水害に悩まされてきた地域ですが、今では石垣の上に街が作られ「エンナカ」と呼ばれる水路を流れる水の音が八尾の街の名物にもなっています。
散策の始まりは「八尾曳山展示館」。ここには観光会館も入っているので地図をもらうことができます。町の歴史を知るにもおすすめの場所です。
八尾町は江戸時代から養蚕業が栄え、特にカイコの卵の生産、販売で発展し豊かな町人文化を育んできました。
栄華を極めた町人文化の象徴でもあるのが曳山祭。毎年5月3日に行われます。
絢爛豪華な曳山は職人が手がける彫刻、彫金、金箔の技術の高さがうかがえ富山県の文化財にも指定されています。曳山は八尾商人の栄華の象徴でもあります。
土日祝日は電動キックボードで散策することもできます。貸し出しに関しては変更もあるので事前にご確認ください。
●一般社団法人 越中八尾観光協会
富山県富山市八尾町上新町2898-1
TEL:076-454-5138
風情が残る街中を散策
八尾曳山展示館から諏訪町通りへ向かう路地も雰囲気があります。
こちらが「日本の道百選」にも選ばれている「諏訪町通り」。ゆるやかな石畳の坂道の両側に風情ある建物が並び水路(エンナカ)を流れる水の音は「残したい日本の音百選」に選ばれました。
町の一番奥にあるお味噌を販売する水上芳一商店。130年の歴史があり八つの尾根から湧き出るミネラル豊富な名水を使ったお味噌が有名です。
昔ながらの店内には手作りのお味噌や甘酒などが販売されています。
代々引き継がれている木桶でじっくり1年熟成させて作られるお味噌。
富山県産のコシヒカリから作られる糀と厳選された国産大豆を使い、じっくり発酵させて作る完全無添加で糀が生きている風味豊かなお味噌です。塩味もまろやかでどんな料理にも合います。
こちらは富山の郷土料理でもある「あんばやし」。生姜の入った甘口の田楽味噌です。薄く切ったこんにゃくや里芋、茄子などにつけて食べても美味しいです。試食させていただきましたが生姜がきいてそのままでも美味しい優しい甘さでした!
こちらは糀の甘酒「おわら酔芙蓉(すいふよう)」。このまま飲める甘酒で後味のよい甘さの甘酒です。
こちらは和菓子の小蔵亀寿堂。
八尾を訪れたらぜひ食べて頂きたいのが「玉衣」という和菓子。
9月に行われる有名な「おわら風の盆」の踊り子が描かれた郷土菓子です。
卵を使った甘いお菓子で食感はマシュマロ。散策をしながら食べるにもピッタリですね。
富山市から30分ほどで訪れることができる越中八尾。ぜひノスタルジックな雰囲気を楽しみながら散策してみてはいかがでしょうか?
●八尾曳山展示館
富山市八尾町上新町2898-1
●水上芳一商店
富山県富山市八尾町西新町3949
●小蔵亀寿堂
富山県富山市八尾町上新町2714