こんにちは! ボリビア在住のZICです。
ボリビアといえば一生に一度は行ってみたい絶景スポット、ウユニ塩湖で有名です。一面に広がる塩の平原で、雨が降り水がたまった時には空が映し出される鏡張りの光景はTVやCMで見たことがあるかもしれません。
そんなウユニ塩湖ですが、実はそこにある塩は食用として生産されてボリビア国内に流通しています。
ウユニ塩湖の知られざる一面についてご紹介します。
屈指の観光資源かつ貴重な天然資源を持つウユニ塩湖
ボリビアのウユニ塩湖は世界中からたくさんの観光客やバックパッカーが押し寄せる屈指の観光スポットです。
近年では日本でも知名度が急上昇しており、日本の旅人も多く訪れます。
そんなウユニ塩湖はボリビアナンバーワンの観光資源でありながら、貴重な天然資源を有する場所でもあります。
ひとつは莫大な塩です。もちろん、塩湖ですのでこの平原はすべて塩でできています。もしウユニ塩湖を実際に訪れたなら、地面を指で触って少し舐めてください。本当にしょっぱいです。
このウユニ塩湖で塩が採掘されて加工されボリビア中に流通しています。
また、採掘された塩がレンガの形に加工されて、塩で建てられたホテルがウユニ塩湖の中にあります。塩にもたくさん使い道があるんだと感心します。
そして、なによりこのウユニ塩湖が持つ最大のポテンシャルとしては埋蔵されているリチウムです。
電子機器に幅広く用いられるリチウムイオン電池の原料となるリチウム。
これからの私たちの生活に大きく影響を与えるであろうこの貴重な資源がウユニ塩湖の下に眠っています。
しかも、その埋蔵量が全世界のリチウムの50パーセントを占めるほど。外資系企業がその採掘と生産をボリビア政府に交渉しています。
残念ですが、これほどの貴重な資源を持っていながらそれを生産する技術がボリビアにはありません。
もし、このリチウム産業がボリビアで活性化するなら莫大な経済効果が得られるでしょう。
恐ろしいポテンシャルを持つ観光資源かつ天然資源のウユニ塩湖なのです。
塩は採掘され、製造工場へ
ウユニ塩湖で採掘された塩はウユニの町の塩の製造工場へと運ばれます。もしくは他の都市の製造工場へと運ばれてゆきます。
莫大な量の塩が眠るこのウユニ塩湖、塩の採掘も積極的に行われています。
そして、ボリビア人の食事に塩はなくてはならないもの。なぜなら、ボリビア料理の味付けはほぼ塩だけで行われているからです。
ウユニ塩湖には塩で作られたお皿やコップなども売られており、塩産業が発展しています。
ボリビアで売られている塩を見てみよう
実際にボリビア国内の市場で売られている塩を見に行きました。スーパーマーケットにもたくさんの塩が売られていて種類があります。
写真のものは市場で入手できかつ、多くのボリビア家庭で利用されているものです。大量の塩が置かれています。
こちらも塩が置かれています。しかも、大量に。
ボリビア人の生活にとって塩は決して欠かすことのできない存在です。
そして、実際に一袋手に取って写真に収めてみました。
はっきりとボリビアと書かれているので、ボリビア国内で生産されたものだということがわかります。
こちらも、ピンクの袋の塩の写真です。裏にボリビアとくっきり書かれています。
これらの塩が製造されたのは山岳地帯のオルーロだそうですが、ボリビア国内で生産されているすべての塩はウユニ塩湖から来ているのだそうです。
町の人みんながそうコメントします。ボリビアで広く知られている一般常識のようです。
なぜ、ウユニ塩湖だと言い切れるのか?他でも塩は採掘できるのではないのか?と聞いてみると、ボリビアに海はありますか?と聞き返されます。
そして、海がなければどこから塩を採掘できるでしょうか? 海のないボリビアはウユニ塩湖から塩を採掘するしかないんだよ。という返事が。
妙に、いえ、確かにと納得しました。
ボリビア国産だからこそ安い値段で塩を入手できるというメリットもあります。
ボリビア人の生活に欠かせない塩。もし、ウユニ塩湖に来られましたらウユニの町に塩工場を見学できるスポットもあるようです。
ぜひ、訪れてみてください。