東京から新幹線で最短約1時間。長野県東信地方に位置する軽井沢町は、日本を代表する避暑地です。
木立のあいだを抜ける風や澄んだ空気に包まれながら、日常を少し離れたような時間が、ゆるやかに流れています。
そんな時間の延長にあるのが、森の中にひらかれた学び舎「軽井沢書店 中軽井沢店」。生涯学習をテーマに選書された約1万2000冊の書籍に囲まれながら、思い思いに本と向き合う時間を過ごせます。
森の中で、本とアートに出会う
しなの鉄道線「中軽井沢」駅南口から徒歩約15分。「軽井沢コモングラウンズ」の森が見えてきました。

「軽井沢コモングラウンズ」は、カフェやショップ、コワーキングスペースやインターナショナルスクールが点在する複合施設。その中核となるのが「軽井沢書店 中軽井沢店」です。

「軽井沢書店 中軽井沢店」の建物は、青山学院女子短期大学の中軽井沢寮として使われていたものをリノベーションして創られたのだそう。壁一面に広がるガラスからはやわらかな光が差し込み、森の気配を感じながら過ごせる、ひらけた心地よさがあります。

木の温もりを感じられる店内には、児童書、食、アート、建築、デザイン、自然科学を中心とした書籍が並んでいます。



絵本コーナーの奥には、ゆったりと本を読めるキッズスペースも。同じ敷地内にインターナショナルスクールがあるため、子どもの姿も多く見られます。

ここは建物の中央部。アート関連の書籍や雑貨が並び、アーティストの展示が開かれることもある空間です。
そのほか、2階には有料のコワーキングスペースが併設されています。落ち着いて仕事や作業をしたいときに、心強い存在ですね。
森を感じながら、本とカフェ時間を

店内の一角には、栃木県那須発祥の人気カフェ「SHOZO COFEE(ショウゾウコーヒー)」があります。コーヒーやクロワッサン、スコーンを片手に、書店にある書籍を自由に楽しめるスペースです。

今回は、スコーンプレートとチャイティーを注文。外はサクッと、中はしっとりとしたスコーンに、オレンジジャムやクリームを添えていただきました。シナモンの香るチャイティーとともに、ゆっくりと味わいます。

大きくひらけた窓の向こうに広がるのは、軽井沢の森。店内にいながらも、まるでその空気に溶け込んでいるような感覚に。テラス席もあり、屋外チェアの貸し出しもしているので、天気のいい日は外の空気を感じながら読書をするのも気持ちよさそうです。
今回、私は平日の12時ごろに訪れたのですが、カフェは8割ほどが埋まるにぎわいでした。地元の方や観光客、親子連れ、ひとりで訪れる人まで、客層もさまざま。爽やかな洋楽が流れるなか、それぞれが思い思いの時間を過ごしていました。

書店から、3冊の本を選んできました。『資本主義を半分捨てる』(ちくまプリマー新書)、『新・仕事のお守り』(ミシマ社)、『小さな店をつくりたい』(家の光協会)。
訪れる土地や書店により、手に取る本のジャンルも変わる。それも旅の醍醐味です。旅先で本を読むことで、また新しい自分が形づくられていくような。そんな感覚を覚えます。
この日は2時間ほど滞在して、名残を惜しみつつも席を立ちました。
旅の終わりに、もうひとつの本屋へ

その後、軽井沢駅から徒歩10分の場所にある「軽井沢書店」にも立ち寄ってみました。
店員さんによると、本店と中軽井沢店は、ジャンルの棲み分けをしているそう。「生涯学習」にまつわる書籍が中心の中軽井沢店に対して、本店のコンセプトは「街の本屋さん」。雑誌や文庫、実用書やコミックを取り揃えていると言います。
軽井沢に訪れたときは、森と街、それぞれの空気を感じながら、心にふれる一冊に出会う時間を過ごしてみてはいかがでしょう。
●軽井沢書店 中軽井沢店
住所:長野県北佐久郡軽井沢町長倉鳥井原1690‐4
アクセス:しなの鉄道線「中軽井沢」駅南口から徒歩約15分
営業時間:9:00〜18:00
定休日:火




