ひと月の感謝と祈念を拝しに出掛ける、それが朔日(ついたち)参り
毎月1日は「朔日(ついたち)参り」といって、神社にお参りをする風習があることを、ご存知でしょうか?旧暦では1日は新月。それを神聖な日として古くから「朔日参り」を行う風習は、日本各地に今でも残っています。
地域の氏神様にひと月の感謝と祈念を行うために出掛けるのですが、伊勢では「お参りはついでに」という人も少なくありません。むしろ、毎月「朔日」をお祭りとして楽しみにしている人もいます。そう、神宮の朔日参りは沢山の美味しい楽しみがあるからです。
神聖なパワーに触れるまえに、大きな楽しみが待っている、朔日
午前3時。漆黒の闇の中に、ほのかな灯りが見えてきたと思ったら、アッという間に賑やかな光景へ様変わりします。「えっ?こんなに盛況なの?」初めて訪れる人は驚くことでしょう。
この日にしか食べられない。いえ、1年に1回その月の朔日にしか食べられない「朔日餅」や「朔日粥」、「朔日うどん」を求める人だかりと行列に圧倒されるはずです。
それが朔日参りの日の光景です。
順番待ちをしてでも食べたい特別なもの
朔日に特別なお餅を販売するのは、伊勢名物の「赤福」本店です。本来の赤福餅とは違った毎月限定の「朔日餅」が大人気です。あまりの盛況ぶりで、前日の夕方5時に整理券のための整理券を配布し、さらに当日午前3時30分にも整理券を配って、その順番で午前4時30分から販売開始致します。テントを持参して順番待ちをする人もいるのは、当日並んでも売り切れていることも珍しくないからです。
ちなみに、大人気の8月「八朔粟餅(はっさくあわもち)」などは800番以上の行列でした。はるばる遠くから訪れ並んだにも関わらず、「売り切れ」という事態もあります。台車で「朔日餅」の入った段ボールを何箱も運んで帰る、そんな光景があるのも朔日ならではです。
でも実は…現地の人なら知っている、「並ばずに買うことが出来る」ということ。予約をすることが出来るのです。但し、予約も限りがあります。さらに、その日が消費期限のため、発送は行っていませんので、ご注意を。
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これを食べられるから、ひと月頑張ることができる
朔日参りに来た参拝客をおもてなしする為に始められた朔日粥。朔日粥元祖のすし久の「朔日粥」も行列です。何よりお得な価格で頂ける朝粥は、これもまた毎月メニューが異なるため特別感があり、さらにお得で美味しくて大人気です。赤福の行列と同じように、河原沿いには朔日粥を求める人が列をなしていて「これが一番のお目当て」と、近隣の人からも大人気の朔日粥です。
「赤福本店」や「すし久」など、「朔日参り」で楽しめるのは、伊勢神宮・内宮の「おはらい町」や「おかげ横丁」です。
早朝のため公共交通機関を利用しての移動は難しいので、お近くに宿泊されるかお車での移動がベストです。伊勢自動車道を「伊勢西IC」で下り、国道23号を内宮方面に2~3分で到着。気合いが入っている人は「テント・寝袋」持参で並んでいます。季節が良い時期であれば、夜も風情のある五十鈴川沿いを堪能出来ます。
100食限定朔日うどんや「朝市」も人気で、「これを食べられるから、ひと月頑張ることができる」という声も聞こえます。次の朔日、伊勢を訪れてみてはいかがですか?