伊勢志摩と聞けば、行きたい旅行先の一つにあげる人も多いことでしょう。2016年には、サミット・主要国の首脳会議が、伊勢・志摩で開催されることが決定し、益々脚光を浴びるエリアになってきそうです。そんな、伊勢・志摩の魅力、私の視点で、ちょっとだけ紹介させて戴きます。
伊勢の夫婦岩
伊勢神宮参拝の前に、二見浦で禊(みそぎ)を行って、身を清めて参拝することを「浜参宮」といい、江戸時代では浜参宮を行って、伊勢神宮、外宮・内宮へと参拝を行っていたと言われます。現在でも式年遷宮のお木曳行事や、お白石持ち行事などのさいは、浜参宮を行います。
浜参宮を行うために、江戸時代皆が訪れた地が、「二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ)」です。「伊勢の夫婦岩があるところ」と、言えば「ああ、知っている」っていう人の方が多いでしょうか。その夫婦岩。この季節、ここからの眺望が何よりの観光スポットであることをご存知でしょうか。
男岩は高さ9メートル、女岩は高さ4メートルで、二つの岩を結ぶ、大きなしめ縄は、「結界の縄」と呼ばれ、神様が立ち寄る神聖な場所として、俗世と区別されてきました。その真ん中から日が昇る。それが見られるのが、1年で今の時期だけなのです。
photo by Travis
神秘的な御来光
ここ、夫婦岩の眺望が最も美しいのが、夏の日の出と、冬の月夜です。まさに、日の出が美しい時期である現在。夏至祭では、伊勢参宮を前に人々が身を清める行事も行われました。太陽のエネルギーが、最も溢れる夏至の前後2週間は、最も御来光の眺望が美しく、天候が良ければ、富士山の背からの、日の出の瞬間に立ち会えます。
沖合約700メートルのところには、祭神である猿田彦大神ゆかりの興玉神石が鎮まり、天孫降臨する神々の依り代である聖地があります。夫婦岩は、この興玉神石と、日の出を拝める鳥居とみなされています。
午前4時40分前後、夫婦岩には多くのカメラマンが御来光を待ちわびています。あれよあれよと周囲が明るくなってきたら、方々で歓喜の声が上がります。
自然と気持ちが上向きに
美しい光景にシャッターチャンスを逃さないよう、しばし皆、夢中でシャッターをきります。感動的な光景。こんな景色を目の当たりにしてしまうと、「早起きは三文の徳だ」とか、「小さいことで、くよくよしている方が馬鹿らしい」とか、気持ちがポジティブになっていきます。
JR二見浦駅下車徒歩約15分。伊勢自動車道・伊勢インターより車で約10分。この時期に伊勢旅行に出掛けるなら、是非とも経験したい、日の出の眺望。
の気持ちが洗われる体験してみませんか。次回は、二見浦に鎮座する、二見興玉神社のご紹介を致します。