北海道 豊富温泉、知る人ぞ知る国内から殺到の効能豊かな秘湯とは?
日本

なぜだか温泉と聞くと、ついつい気になってしまう私。北海道は温泉地が数多く、とっても魅力的な土地です。登別・湯の川・層雲峡などの有名どころから山奥や海辺の秘湯まで、様々なタイプの温泉がありますが、今回は中でも効能豊かで特別な泉質と名高い『豊富温泉』をご紹介したいと思います。

最北の温泉郷

まず場所は、稚内から南へ50kmほど、車で約1時間の距離になります。札幌からだと長距離バスやJRで5時間もかかるような北の果て。サロベツ湿原や、日本海側のオロロンラインといった見所もあり、北海道では普通にどこでも販売されている『豊富牛乳』の生産地でもある酪農地帯です。ちょっとレトロな雰囲気が漂う温泉街は、町の中心から少し東のはずれに位置していて、スキー場に隣接しています。
温泉街
さて、この温泉が有名なのは何故かと言うと、「油分を含んだアルカリ性のお湯」という泉質にあります。効能は色々とあるものの、特にアトピーなどの皮膚炎に良く効くと評判になり、湯治場として全国から注目されるようになったからです。実際、湯治に来て、そのまま移住という方も増えてきているらしく、療養のための長期滞在施設なども作られています。温泉街には旅館やホテルが数件並んでいて、日帰り入浴可能な所もありますが、今回は町営の入浴施設「ふれあいセンター」へ。ここには源泉かけ流しの湯治用と一般用の二つの浴場があるので、最近、手のひび割れや肌荒れが辛かった私は、湯治用に期待をかけてみました!

エゾ鹿がジンギスカンに!

その前に、少し腹ごしらえです。ここに来るといつも気になっていた食堂。タイミングが合わず、食事をとったことがありませんでしたが、ようやく念願叶って、名物と思われるジンギスカンを食べることに。いや…『エゾ鹿ジンギスカン』というのが目にとまってしまって、そちらをオーダーしてみました。
鹿肉ジンギスカン
▲これは食材の一部分、一人前の量はもう少し多い
780円(まもなく値上がりする予定との案内あり)で鹿肉と鹿肉ソーセージ、野菜付き。カセットコンロで各々焼いて食べるというシステム。ちょっと暑い時期には向いてなかったかなぁ…と思いつつ、なかなか美味しく頂きました。羊のジンギスカンより、臭みは少ないかも。低カロリーで鉄分が豊富というヘルシーな食材なんだそうです。大自然の中で見かける鹿をこんな形で口にする機会があるとは思ってもみませんでした。みなさんも、ぜひ一度お試しあれ。

噂どおりの独特な温泉

のんびり食事をした後に、いよいよメインの温泉です。自動販売機で入浴券を購入。タオルなども販売されています。浴室には備え付けのリンスインシャンプーとボディーソープがあり、手ぶらでふらっと立ち寄っても充分。湯治用の浴場の方が、少し小さめです。混雑してはいなかったけど、数名の先客がいました。
湯治ゆ
実は、豊富温泉のお湯は独特の石油臭があります。この油臭さは風呂上りの体や衣服にも残るほど強いものです。(臭いの苦手な人は、ふれあいセンターではなく、一般のホテルがオススメ)私自身は、入ってみたら、臭いは割と平気。ぬるめでトロリとした肌触り、オイリーな感じのする緑がかった濁り湯です。いかにも効き目のありそうな雰囲気。ところどころ、水面に油分が浮いていてビックリでした。
img_tojiyuphoto by 豊富温泉 ミライノトウジ
一度入るだけでは、効能は実感できませんが、アトピーや皮膚疾患の方々の相談にものってくれるコンシェルジュデスクも用意されているほど。その力の入れ具合に、信憑性を感じます。Facebookやmixi、Twitterなどの情報発信もしているようなので、チェックしてみてはいかがでしょうか。
温泉情報
色紙
▲結構 有名人も訪れている
帰りに駐車場で、周りの車を見渡すと…他府県ナンバーがいっぱい!知っている人は遠方からでも、集まって来ているんですね。唯一無二の豊富温泉は、疲れを癒やすスポットとしてイチオシ。どんなお湯か確かめてみる価値ありです。

豊富温泉ふれあいセンター
■住所:北海道天塩郡豊富町字温泉
■TEL:0162-82-1777
■営業時間:8:30〜21:00(受付/20:30まで)
元日・整備日(毎年4月10日前後の4日間)は休み
※年末年始は短縮営業
■料金:大人:510円 子供:250円 小学生未満:無料
■泉質:ナトリウム-塩化物泉(高張性弱アルカリ性低温泉)(旧泉質名:食塩泉)
■効能:慢性皮膚病、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進、きりきず、やけど、病弱児童、慢性婦人病

詳しい情報はコチラでもどうぞ
豊富温泉 ミライノトウジ

この記事を書いた人

birch

birch

愛知県出身、北海道の道北在住。長年旅行業の世界に身を置き、ツアコン時代には国内・海外へと忙しく飛び回っていた。刺激のあり過ぎる毎日を経て、その反動か今では超のつくほどの田舎暮らし。平和で穏やかな生活に感謝しつつ、家族旅行を楽しみの一つにしている。内に秘めた好奇心の旺盛さは、まだまだ消えていない。

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