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クリスマスはもしや、ぼっちですか?そんなあなたをコソボが歓迎します

もしあなたが心の中で、「クリスマス当日、ひとりさみしく過ごすことになるかもしれない」と思っているなら、今すぐコソボ行きのチケットを押さえることをおすすめします。
だって、コソボはヨーロッパ内で数少ない「クリスマスって何? それってうまいの?」レベル扱いの国なのですもの!

正常な精神を保って旅行するためには、クリスマス当日どこにいるかが命運を分ける

誕生日、正月、クリスマス……ひとりは気楽な分、こういったイベントの時期には人恋しくなってしまう、という方って結構いるのではないでしょうか。
わたしもそんなひとり。

 

何年か前、ひとり長期旅行中にクリスマスがかぶったことがあったのですが、偶然にもその時は「イラン」に滞在中でした。
えぇ、あの「イスラム教政権」のイランです。
イスラム教徒にとってクリスマスは関係ないので、12月25日はそれ以外の日と変わらない「ただのいち日」。

 

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▲クリスマスなんてどこ吹く風でエクササイズに励むイランのみなさん

 

ただいつものようにイラン人とお茶を飲み、気を利かせたその中のひとりが「ハッピーニューイヤー!」と叫び、水たばこ用の炭をブンブン振り回して火の粉を散らす、という謎のお祝いを受けました。
(イランではイスラム歴を使用するので、新年の日も異なります。よって自分たちと違う新年やクリスマスを祝うカレンダーに疎く、行事がごちゃまぜになっている人も多いのです)

 

おかげで世間がクリスマス・モードの中、ひとりさみしくその日を過ごす、という事態を免れることができました。

クリスマス・モード全開のヨーロッパ

巨大なクリスマス・ツリー、光り輝くイルミネーション、楽しいクリスマス・マーケット。
この時期のヨーロッパはクリスマス・モード全開で、訪れるわたしたちも何か特別な気分になりますよね。
それを目当てにこの時期のヨーロッパに足を運ぶ人も多いと思います。

 

そういう方はいいんです。友人、恋人、ご家族と、素敵なヨーロッパのクリスマスを堪能してください。

 

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▲ブダペストのクリスマス・マーケットにあったツリー

 

でも、そうでない方。
特に、なぜか当日にヨーロッパに居合わせることになっている方、手をあげてください。
うまく旅行計画を立てられなかったのですか?
思った以上に移動に時間がかかってしまったのですか?
この際もう理由はなんでもいいです。
「なぜそこにいる!?」とも聞きませんよ。
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そんなあなたに言いたいことはひとつですから。
「早く逃げてー!!!!」

 

よほど自虐が趣味な方でない限り、一刻も早く、そのヨーロッパ・クリスマス至上主義地域からの脱出を試みてください。

 

とにかく店は閉まる。
スーパーも閉まる。
町に人がいなくなる。
公共交通機関も止まる。
観光地も閉まる。
でもみんなは家族に囲まれてごちそうを食べている。

 

あなたはクリスマス・ツリーの下にひとりぼっちで取り残されます。
それこそ誰にも開けられず忘れられたプレゼントのように……。
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▲ロンドンのクリスマス・マーケットにて完全に取り残されているわたし

 

どうですか、考えただけでもさみしくて目に涙がたまってきませんか。
そのうるんだ目でよく見てください。
「コソボ」の3文字が辛うじて見えませんか?
そうです、それがクリスマス当日、あなたを呼んでいる場所の名前です。

飲んで歌ってコソボのクリスマス

コソボにもクリスマスはあります。
首都・プリシュティナ中心地の歩行者天国にはクリスマス・マーケットが開き、コソボ各地の町の中心にはクリスマス・ツリーが立ち、教会はイルミネーションで飾られます。
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▲プリスレンのクリスマス・ツリー。毎年200万円かけて作られる

 

「え……騙された……」と思った方、ちょっと待ってください!

 

そうなんです、そういう「クリスマスらしい」演出はコソボ人だってします(日本もするのですからコソボもしたっていいじゃないですか)。
でもわたしが言いたいのは、12月24日~12月26日にかけての「クリスマス当日」についてです。
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fashion
▲コソボ人によるクリスマスの演出

 

コソボに住む民族の約90%はアルバニア系で多くはイスラム教徒なのです。
よって、彼らにとって12月25日は「普通の日」。
店はいつも通り営業、通りにはいつも通り人が溢れ、いつも通りの日常が繰り広げられています。

 

そしてコソボのイスラム教徒は宗教意識がそんなに強くないので、クリスマスというイベントにちゃっかり乗じて楽しむことも忘れません。
バーやカフェにはライブミュージックの用意があります。
飲んで歌って時には踊って、みんなでわいわいクリスマスを過ごします。

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▲クリスマスに便乗したイベントのちらし

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▲パーティーに繰り出す若者たち

 

さらに嬉しいことに、コソボのアルバニア人の中には、少なからずキリスト教徒もいるのです(わたしの個人的な知り合いの中の割合は3分の1がキリスト教徒のアルバニア人)。
町では、彼らが教会に行きミサを行う姿も同時に見ることができます。

 

わたしは去年、イスラム教の友人と教会にミサを見に行き、そこでキリスト教の友人と合流し、その後みんなで飲みに行きました。
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▲教会 へたくそな電飾もご愛敬
ミサ
▲ミサの様子
どうですか、この混ざり具合。
しっかりクリスマス気分も味わえるし、それでいてひとりぼっちで取り残されることもない。

 

クリスマス当日、ひとりぼっち予定のそこのあなた。
寒い思いは体だけで十分です。
ぜひコソボに来て、心の中があたたまるクリスマスをお過ごしになってみてはいかがですか。
ホリデー料金も存在しないので、宿の値段が跳ね上がることなく(むしろ冬の間は値下げ)、なんとも旅行者に優しいですよ。

クリスマスっていつだっけ

コソボの普通の人々に「クリスマス」が広まったのはここ最近のようです。
昨年ウキウキしてクリスマスの飾りつけをするわたしに、宿で働くお兄さんが「クリスマスは12月のいつなんだ?」と真顔で尋ねてきました。
そんなこと今まで聞かれたことがなかったので、改めて問われると「25日…だと思うよ…多分」と、こちらもこちらで妙に自信がなくなりました。
今後、コソボでクリスマスがどのような発展を遂げるのか、見守っていきたいと思います。
クリスマスっていつだっけ

この記事を書いた人

y s

y s

バルカン半島好きが高じて2015年夏よりコソボを拠点に生活中。でも実際はラブ&ヘイト。過去6年間で中央アジア、ロシア、キューバ、イスラエル、バルト三国などにも訪問。ステイタスは I'm busy with being lazy。 コソボ(とバルカン半島)の魅力の啓蒙!なんて大義名分を掲げた結果、ただの個人趣味全開になったウェブサイト・「ほんとうは楽しいコソボ」をひっそりと展開中。