日本全国、比較的どの動物園にも飼育されているキツネ。しかし、愛らしい見た目をしているにもかかわらず、パンダなど可愛くてメジャーな動物達と比べると少々脇役的な感じがします。(キツネ好きの方ごめんなさい)
宮城県白石市にある宮城蔵王キツネ村は、100匹以上のキツネが飼育されたキツネメインの動物園。間近でキツネを見ることができる、少し不思議な魅力が特徴です。
キツネが主役の動物園、その魅力と注意すべき点をお伝えしていきたいと思います。
白石駅(在来線)からバスやタクシーで行く場合の注意点
バスを利用する場合
白石駅(在来線)から宮城蔵王キツネ村までバス(きゃっするくん)が出ています。乗車時間は約1時間と長いですが、料金は200円とかなり良心的です。しかし曜日と本数がかなり……かなり限られています。
バスが運行しているのは火曜日と金曜日だけで、休日の運行は行われていません。また時刻は7時58分発(到着8時55分)と13時35分発(到着14時32分)で、1日2本しかないので、出費を抑えるためにバスを利用する場合はバスの運行に合わせた旅行プランを練る必要があります。
また、バス停には何台かのバスが止まりますが、宮城蔵王キツネ村へ向かうバスは川原子行きのバスだけなので、乗車する際はバスの行き先に注意して下さい。
そして、乗車するときに運転手さんに宮城蔵王キツネ村で下車したい旨を伝えて下さい。主に地元の方々が利用するバスだからなのか、車内アナウンスがありません。乗り慣れている地元の方々は、自分が下車するバス停が近づくと勝手にボタンを押します(笑)。もちろん、私たち旅行客は全く乗り慣れていないので、運転手さんに宮城蔵王キツネ村で止まってもらうよう事前に伝えておく必要があるのです。
タクシーを利用する場合
駅にはタクシーも止まっていて、タクシーなら乗車時間は約30分です。しかし料金はバスと比べるとやはり高いです。私は白石駅に戻る際に利用したのですが、料金は3,750円でした。ですが、駅や園内には同じようにタクシーを利用する方が少なからずいるので、その方と相乗りする手もありです。
バスを選ぶかタクシーを利用するかは、自身の都合と懐具合との相談が必要です。
入り口で従業員さんから説明を受けます
入場料1,000円(小学生以下は無料)を払い、いよいよ入場……する前に従業員さんが園内の説明をしてくださいます。園内ではキツネが放し飼いとなっているので、キツネが噛みつき怪我をする可能性があるからです。施設を正しく楽しむためにもちゃんと説明を聞きましょう。
色んな種類の動物たちが!
▲日本アナグマ
入り口を通ると広場のような空間があり、そこを囲うようにキツネ達が入った檻が置かれています。それぞれの檻には、檻に入っているキツネの名前や種類の説明書きが張ってあります。キツネ以外にも、園内にはうさぎやマーラ、モルモット、やぎ、ポニーなどの動物がいます。やぎは実際に触れますが、檻に入った動物は触ってはいけません。
▲カメラを向けるとこの子の方から近づいてくれました。可愛い。
キツネが放し飼いになっているエリアへ
数えきれないくらいのキツネがいます。キツネは夜行性なので寝ている子が多いですが、寝顔を見るチャンスです(笑)。あまり近づくと睡眠を邪魔してしまうので、カメラのズーム機能や望遠を使って撮影するのが良いでしょう。
キツネに餌を与えるときは、この小屋から与えましょう。また、小屋の外でポケットを漁ったりすると餌を貰えると勘違いしたキツネが襲ってくるので、ポケットや鞄から何かを取り出したい場合も、この中で取り出すようにしましょう。こういった注意事項は入場前に従業員さんから説明があります。
キツネの抱っこ体験
高校生以上の方から、400円でキツネの抱っこ体験ができます。飼育員さんから抱っこの仕方を教えてもらい、優しくキツネを抱っこします。
抱っこ体験は、平日は3回、休日は5回行われます。体験が行われる際、園内に放送が流れるので、抱っこ体験をしたい方は入り口近くの広場に向かって下さい。
私が抱っこした子はおとなしい子(ちょっと嫌そうな顔……)でしたが、抱っこ自体を拒んで腕の中で暴れてしまう子も中にはいます。その時は落ち着いて、飼育員さんの指示に従いましょう。
まとめ
普通の動物園と違い、動物の種類が多いわけではありません。しかしその分、それぞれの動物たちをゆっくり見てまわることができます。檻越しではないキツネを間近で見ることができるのが最大の魅力ですが、他の動物たちとの触れ合いも魅力のひとつです。
ですがその特色ゆえに、普通の動物園と違い注意すべき点が多いのも特徴です。キツネは、噛みついたり引っ掻いたりするので、特に小学生以下の子供は注意が必要です。そういった理由から、大人ひとりで小学生以下の子供をふたり以上連れて園内に入ることはできません。
注意事項を守ることは、人間と動物たちの良好な関係を維持するための大切な行為です。動物たちとの触れ合いを通して、改めて動物が人間にとって、大好きで大切な存在だと感じることができる施設だと思いました。