東京浜松町駅からほど近い、竹芝桟橋から高速船に乗って3時間。
▲東海汽船の高速船
式根島は、伊豆7島の中でもこじんまりとした、のどかな島。
5月上旬、triproの、仲良し魚突き3人組で、式根島を訪れました。
天気は、晴天。
そこは、都心とはまるで別世界!
ごつごつとした岩と岩の間を通り抜けていく。
その中に、いくつもの温泉が点在している。
大自然を、肌で感じられる式根島で、
まるで三蔵法師ご一行のような私たちの、楽しい旅をお伝えします。
まず飛び込んできたのは、なんといっても海の青さ。
海の色が、さっき竹芝で見たものと全然違う。
島の桟橋付近の海は、水深5〜6mはあるが、上から覗くと、底まで綺麗に見えた。
小さな魚が数百匹の群れで動いている。
「うわー、気持ちいいー!」と思わず全員から声が出ました。
島の親父さん
まず、この日お世話になる民宿『げんべい』さんへ。
桟橋に迎えに来てくれた“女将さん”の車に乗って、5分もすると民宿に到着。
すると、いかにも「海の男!」といった豪快な風貌の“親父さん”が迎えてくれる。
島のオススメをと聞いてみると、
「今日は天気もいいからね、原付借りて海に行くといいよ。こっからすぐだよ。この島は小さいからすぐ一周しちゃうけどね。あとは温泉かな。島の温泉は全部無料で入れるよ。」
と教えてくれました。
天気がよければ、海に潜って魚突きをしようと一式用意してきた私たちは、それを持って、早速外へ出る。
すると、さっきの親父さん。
「なんだ、兄ちゃん達、潜るの?」
「俺もさ、最近はあんまりやらないけど、よく銛(もり)で魚突いてるよ。見せてやるよ。」と民宿裏の自宅スペースに連れて行ってくれた。
見せてくれたのは、4mはありそうな巨大な銛。
銛先は完全に錆びていて、いかにも年季の入った代物。
それを「どーん」と豪快に地面に置くと「これでヒラメとかな、ブダイなんかを突くんだよ。」と嬉しそうに話してくれた。
テレビで見た事のある、芸能人なんかがチャレンジしてる「獲ったどー!」とは次元の違う感じ。
初級者の私たちが「すげー、すげー!」と言いながら興奮していたら、
「だったらオススメのポイント教えてやるよ。ついてきなよ。」
と言って、バイクを出してきた。
私たちも、乗り物を調達。
悟空とサゴジョウは原付をレンタルし、のこるチョハッカイは電動自転車といった具合です。
到着したのは、式根島漁港付近のポイント。
なるほど、海は透き通っていて、深さもそんなには無さそう。
「いい時は、でっかいヒラメがいたりするよ。じゃあ頑張ってな!」
そう言って、親父さんは戻っていった。
かっこいい。
最高の海で、魚突き
早速、私たちはウェットスーツに着替え、海へ飛び込みました。
▲うひょーーーーー!!!
天気も良好で、気温も高かったが、海の温度は少し低め。
目の前にはただ、透き通った海、魚たちの楽園が広がる。
なんて美しい海!と目を奪われた。
よーく目をこらすと、水面付近に、数千匹はいそうな小魚の群れが見えた。
人差し指くらいの大きさの魚たちもいる。
底の方には、30cmを超える大物もチラホラ見えた。
あまりの気持ち良さに、しばらくの間そこに居ました。
すると、嬉しい事に、いくつか成果も上がる。
ヘトヘトになるまで海で遊び、早く温泉に入りたい!と、一番近くの温泉へ向かう。
松が下雅湯
▲黄土色のお湯とぬるっとした触感の松が下雅湯。
急いで水着に着替え、何の注意もせずに、かけ湯を浴びる。
信じられない程熱く、“またやってしまった”と反省する。
地元の方々もいる温泉に、すっぽりとおじゃまをしていると、
おばさま方の会話が耳に入ってくる。
どうやら、ちょっと先に自然の温泉があるようだ。
温泉にちょっと浸かり、元気になった私たちは、そっちにも挑戦しようと挑む。
ちょっと行ってみるくらいの乗りだった2人は、素足でとことこと歩いて行く。
50歩ほど歩いた時に、果たして本当にこっちでいいのだろうかと不安になる。
いつもどおり、着く前に若干もめ始める。
だんだんと道も無くなり、岩場、砂利道になり、裸足だった2人が、足が痛いと根を上げる。
自然の温泉に着く。
▲目の前は海!(足付温泉)
一見どこが温泉なのか分からない程だが、やはり暖かく、とても気持ちいい。
疲れきった体の芯まで温まり、心もすっかり休まりました。
それから、またバイクに乗って、島の景色を見に東へ。
式根島の景色を独り占め
式根島漁港から、『与謝野晶子記念碑』を横目に見ながら、島の道をかけていく。
▲与謝野晶子記念碑
『このくち公園』に到着。
眼前には“新島”、そして無人島の“早島”が眺望できる抜群のビューポイント。
ちょうど地元の子供たちが遊んでいた。
子供のはしゃぐ声を聞きながら小休止していると時間を忘れてしまいそう。
そこから、一行は北へ。
『泊海水浴場』に到着する。
島で一番人気のあるビーチです。
ビーチの背後にある、小高い丘から眺ると、まるで地中海のプライベートビーチにいるような気分になった。
円形の湾内は、自然にできた港として、昔、人々に使われていたと言います。
砂の白い色と、海の青色のコントラストが非常に美しい。
ゆったりと過ごしていると、日が傾いてきました。
続いて、ダイバーに人気の『中の浦海水浴場』を訪れてから。
一行は、2度目の温泉タイムと称し、南へ。
地鉈温泉
島の道は、少々アップダウンがあるものの、原付なら20分程で一周できてしまう。
電動自転車でも充分です。
駐車場から海辺までの道は、崖を下りていったりして、大自然を実感する。
海辺にたどり着いて、岩場の道をたどれば、そこには“温泉の池”がいくつもある。
▲地鉈温泉へ向かう道
それ以外は何もない。
3人で談笑しながら、温泉に入る。
温度のちょうど良いところを求めて、池をはしご。
どろどろしたお湯に浸かり、海の波が押し寄せてくる。
わぁーとか、文句を言いながらも、3人とも完全にリラックスしている。
この豪快な環境にも慣れてきたなぁと笑う。
日本中見渡しても、こんな温泉はないと思う。
宿へ
民宿へ戻った頃には、あたりは暗くなってきていた。
温泉のおかげで、すっかり身体は軽い。
民宿の食事は、島で獲れた魚や、親父さんがその日獲ってきたというイカなど、新鮮な食材を使ったボリュームたっぷりのメニュー。
▲ボリューム満点!
親父さんは、昼間私たちを漁港に連れて行った後、舟でイカを釣りに出かけ、何十匹という赤イカを獲ってきたそうです、さすが島の男!
おいしい島の料理を味わい、親父さんとワイワイ話をしながら、楽しい式根島の一日は過ぎていきました。
次回は、式根島から船にのり、お隣りの新島へ向かった話です!
綺麗な景色と、ロマンティックな露天風呂もありました。
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