こんにちは、ライターの新田浩之です。今回はバルカン半島の国、ボスニア・ヘルツェゴビナを取り上げます。
ボスニア・ヘルツェゴビナと言えば、1992年から1995年まで続いたボスニア紛争が記憶に新しいですね。
現在は落ち着いており、ヨーロッパを中心に人気のある観光スポットになりつつあります。
それでも、ボスニア・ヘルツェゴビナ特有の注意点はあります。それでは早速見ていきましょう。
国の現状を頭の中に入れておきましょう
photo by wikipedia
青色:ボスニア・ヘルツェゴビナ連邦 赤色:スルプスカ共和国
ボスニア・ヘルツェゴビナは3民族によって構成される国です。
イスラーム教を信仰するボスニア人、セルビア正教を信仰するセルビア人、カトリックを信仰するクロアチア人です。
これら3民族を外見だけで見分けるのは不可能です。言葉もボスニア語、セルビア語、クロアチア語と分かれていますが、互いに意思疎通ができます。しかし、宗教が異なるので文化もまた異なります。
ボスニア・ヘルツェゴビナは2つの自治組織によって成り立っています。
一つ目は国土の西側51%を支配するボスニア・ヘルツェゴビナ連邦(ボスニア人+クロアチア人)、二つ目は国土の東側49%を支配するスルプスカ共和国(セルビア人)です。
事実上、民族の住み分けがなされています。所属民族をストレートに聞くことは失礼に当たるのでやめましょう。
少しずつ、お互いの敵対心は下がっていますが、軽々しく相手の民族を聞くことは危険です。
あらかじめ、現状を知った上でボスニアの人々と接したいですね。
単独でピクニックに行くのは危険! 地雷に注意
ボスニア・ヘルツェゴビナは山がちな国土です。山を見ると登山に挑戦したくなる人もいるでしょう。
ですが、絶対にボスニア・ヘルツェゴビナにおいて、単独で登山をしてはいけません。なぜなら、紛争で埋められた地雷がまだ残っているからです。
さすがに、町中や舗装道路では地雷の除去は済んでいます。しかし、山では地雷の除去が追いついていません。
地雷のマーク以外の箇所でも地雷があることは考えられます。ボスニア・ヘルツェゴビナでアウトドアを楽しみたい方は現地ツアーに参加しましょう。
東サラエボバスターミナルに着いたら
セルビアのベオグラードからサラエボ行きのバスに乗ると、サラエボのセルビア人地区にある東サラエボバスターミナルに着きます。
東サラエボバスターミナルはサラエボ中心地から離れています。バスターミナルに着いても、中心地に行くためのトロリーバスのバス停が見つからず焦ることでしょう。
まずはバスターミナルを背にして、大きな道路(Srpskih vladara)に出てください。そして、右手側に真っ直ぐ歩いてください。しばらく歩くと、右手側にサラエボ中心地行きのトロリーバス103系統のバスターミナルが見えます。
そこで、トロリーバスに乗り、終点で下車。すぐにブルバニャ橋に出られます。
最後に
ボスニア・ヘルツェゴビナは旅人を惹きつける要素が満載の国です。
しかし、美しい国土で約20年前に悲しい出来事が起きたのも事実です。
あらかじめ、少しでもいいので予習をすれば、よりボスニア・ヘルツェゴビナの素晴らしさを感じることができるはずです。