今や世界遺産のマレーシアの温泉は、元々は日本人が掘った温泉です
マレーシア

マレーシアのボルネオ島にあるサバ州は、自然の宝庫です。オランウータンやテングザルなど、ボルネオ島だけに生息していると言われる動物を見ることもできます。

州都コタキナバルから車で2時間半ほど行ったところには、2000年に世界遺産に登録されたキナバル公園があります。そこにはなんと温泉があるのです!

日本人である私たち夫婦はマレーシアの温泉に興味津々。早速行ってみることにしました。

キナバル公園って?

キナバル公園は、キナバル山周辺に広がる自然を保護するために指定された、マレーシアの国立公園です。マレーシアのジャングルはアフリカやアマゾンのジャングルよりさらに古く、貴重な植物や動物が多く生息しています。

多くの人は、キナバル山を登ったり周辺の自然を見るツアーに参加したりして、ボルネオ島の自然を満喫します。そして、キナバル公園を訪れる人たちの保養地になっているのが、公園の中にあるポーリン温泉です。

ポーリン温泉は日本人と深い関係が!


ポーリン温泉はもともと日本人が掘り当てた温泉です。太平洋戦争中、その周辺を占領していた日本軍が発掘し、掘り当てました。

終戦後しばらく放置されていたポーリン温泉でしたが、今では多くの人が訪れる保養施設に生まれ変わりました。ポーリン温泉にはユネスコのマークがあります。

ポーリン温泉へ!

私たちは、マレーシア人の2家族と一緒にコタキナバルへ旅行しました。世界遺産に登録されているポーリン温泉に、日本人としてぜひ行ってみたい!とお願いして、旅程に組み込んでもらったのです。

もともとマレーシアでは温泉に浸かる習慣がありません。マレーシア人の友達は、ポーリン温泉にそれほど魅力を感じていないようでしたが、私たちが温泉温泉とはしゃいでいたので、少し興味を持ったようです。

ポーリン温泉の入り口では


ポーリン温泉に行くと、まずは入り口で使用料金を払います。マレーシア人料金と外国人料金は違い、外国人の方が高めの設定になっていました。

あとで調べたところによると、無料で入れるスペースもあったようです。

料金を払い奥へと進んで行きます。ポーリンとはドゥスン族(ボルネオ島に住む原住民族の1つ)の言語で「竹」という意味があるそうですが、まさに竹藪の中の道を進んで行きます。

途中、川も流れていました。本当に自然が溢れていて、温泉にたどり着くまでの間も癒されました。

いざ温泉へ!


中に入ると日本人が普通にイメージする温泉とは違う施設がそこにありました。温泉というより温水プールと言った方がイメージしやすいと思います。

まず、更衣室で水着に着替えます。それから温泉に入ります。温泉は男女共同ですが、水着を着ているので問題ありません。

足湯のコーナーや、それこそプールのようなコーナーもありました。頑張れば3人入れそうな大きさのバスタブのコーナーもありました。私たちは、このバスタブのコーナーで温泉を楽しむことにしました。

お湯をためて温泉に浸かります


そこは2つの蛇口がありました。1つは温泉、もう1つは水が出る蛇口です。温泉のほうからは熱い源泉が出てくるので、水で自分の好みに調節しながら温泉に浸かるというシステムです。

温泉からあがる時には栓を抜き、バスタブを空にします。そうすると次の人も自分好みの温度で温泉を楽しめるというわけです。面白いシステムですが、なかなか効率的です。感心しながら早速お湯を溜め始めます。

蛇口をひねると、少し硫黄の匂いがしました。蛇口のあたりがお湯の成分で変色しており、それが本当の温泉であることの裏付けのような気がして嬉しくなります。

温泉で起こった出来事とは?

温泉はもちろんのこと、お湯にゆっくり浸かるなんて久しぶりです。暑いマレーシアですが、そんなことはかまわず、熱めのお湯加減でためていきます。

しかし私たちとは反対に、マレーシア人たちは「熱い、熱い!」とほぼ水のようなお湯加減。温泉の成分はほとんど入っていないのでは、というくらいに水を入れていきます! これで本当に温泉の効果があるのだろうかとさえ思います。

「そんなの温泉じゃない!」と自分たちのバスタブに入るように勧めると、彼らは足を少し入れただけで「熱い!!!」とバスタブの中に入れませんでした。

そして「なんでこんな中に入っていられるんだ!」とびっくりしていました。反対に私たちが彼らのバスタブに入ると「ヌルい! 冷たい! 温泉じゃない!」となりました。

考えてみると、マレーシア人は普段からお湯に浸かるという習慣があまりないようです。シャワーにしても、暑い日に体を冷やすために水シャワーを浴びることもあるようです。

そんなわけで、熱い温泉にゆっくり浸かるというのはマレーシア人にとって慣れないことだったようです。

マレーシアで楽しむポーリン温泉


周りを見渡すと、欧米人もいました。隣の韓国人は足湯に浸かっていました。マレーシアの地で色々な国籍の人が、温泉を楽しんでいるのだと思うと興味深かったです。

マレーシア人と旅行に行くと、びっくりすることも多いですが新しい発見できるので楽しいです。温泉で文化の違いがはっきりと現れ面白い体験ができました。温度の差はあったとはいえ、それぞれ温泉を満喫することができました。

説明によると、日本式の露天風呂とありましたが、日本式の露天風呂とは全く違い、温泉プールのような施設でした。それでも、温泉の硫黄の匂いも楽しめましたし、温かい温泉にゆっくりと浸かれたので嬉しかったです。

ポーリン温泉(Poring Hot Spring)

ポーリン温泉と日本人

現地に行って初めてポーリン温泉のルーツを知りました。今でも日本軍の影響を受けたという高齢者の方と会うことがあります。ポーリン温泉の施設自体には戦争の跡は見当たりませんでしたし、温泉は楽しかったですが、事実を知った時、複雑な気持ちになりました。

この記事を書いた人

yazu

yazu

九州出身です。 今はマレーシアに住んで数年になります。旅行も大好きでマレーシアを拠点に、東南アジア周辺の旅行にもよく出かけます。 マレーシアで、夫と共に、発展途上国ならではの思いがけないハプニング満載の生活を送っています。そんなことをしていたら、段々たくましくなってきました。東南アジア旅行では、いろいろな文化の違い、食事、地元の人との出会いを楽しんでいます。 そんな中で、自分たちが経験したこと、感じたことを記事にしたいと思います。だれかに楽しんでもらえたら嬉しいです。

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