正体不明の人々が残した「ニューグレンジ」と「タラの丘」で時代の気迫に圧倒される
アイルランド

イギリスのストーンヘンジ、エジプトのピラミットより更に古いパワースポットが、アイルランドにあるのをご存知ですか?

その名は「ニューグレンジ」。遡る事今から5,000年前、いまだ正体不明の民族により草原の丘に建築されました。一年に一度、冬至のたった一日にだけ室内に光がまっすぐに差し込む、摩訶不思議な遺跡です。

はたまた、今は亡き名も知られぬ王国、時代の波の中に消えたケルトの民が崇めていた魔石。それもまたアイルランドに存在します。

恋とか家庭円満とかには多分効きませんが、健康や建国願望などには力を発揮するかも知れない。その場に立てば時代の気迫に圧倒されてしまう、アイルランドの見逃せないパワースポットをご紹介します!

「光」のパワースポット、ニューグレンジ


アイルランドのニューグレンジは、5,000年前に作られたと思われる、お椀の形をした遺跡です。

誰が建てたのか、何の為に建てたのかいまだに不明。小さな白い石を積み立てて作った遺跡ですが、5,000年に渡り、一度も雨漏りせず、倒壊もしていないという驚異的な建築技術を誇ります。

入り口や壁を飾る、不可思議な渦巻き模様の意味もまだ不明です。この遺跡を造った民族は文字を持たなかったらしく、彼等の衰退と共に伝承も消えてしまいました。

しかし、スペインやマルタ島など、ヨーロッパ各地にこのオーバーテクノロジーのような巨石文化と渦巻き模様は残されており、ニューグレンジを造った人々が当時大陸に散在していた事だけは分かっています。

ひと一人がようやく入れる程度の狭い小道を真っ直ぐに進んで行くと、つきあたりにほんの小さな祭壇(墓とも言われ、まだはっきりと判明していません)があります。分厚い壁に阻まれて、内部はもちろん真っ暗。

しかし、冬至のたった1日だけ、計算し尽くされた内部の道を通って、狭い入り口から日の光が差し込み、小さな祭壇を照らすのです。

冬至ではない日に参加したツアーの参加者達は、人工的に再現された冬至の光で、祭壇が照らされる様子を見学する事ができます。

さて、ニューグレンジを出ると、ガイドさんに渡されるくじ引き。

なんと、このくじに参加すると、来年の「冬至の日」にニューグレンジまで招待して貰えるのです! そう、本物の日の光を見る事が出来るニューグレンジの冬至の一日は、くじに当たったリピーター限定なのでした。

ニューグレンジ周辺には、まだまだ数多くの遺跡が埋まっており、それらは日々発掘、公開の最中です。来年ニューグレンジを訪れれば、また違った遺跡が公開されている事でしょう。

この記事をお読み下った皆様の元に、当選のはがきが届く事をお祈りします(筆者の所には来ませんでした)。

ニューグレンジ
アイルランド ミーズ Donore, ニューグレンジ
公式HPはこちら

王位継承の地、タラの丘


アイルランドの全てを見渡せるような美しい草原の丘が、「タラの丘」と呼ばれる、ケルト時代にアイルランド最大の都市があった場所だとは、とても想像できませんね。

今は牛か羊だけが暮らしているこの場所ですが、次々と貴重な宝物が発見されたため、今はパワースポットとして観光客の人気を集めています。

ヨーロッパ、アイルランドの各地に点在して暮らしていたケルト民族ですが、緩い連帯感で繋がっており、共通の文化や宗教を持っていた事が確認されています。その宗教的な意識の中心が、この「タラの丘」。かつてはここに大都市と、神殿があったと予測されています。

とはいえ、ケルト民族や歴史に興味がなければ、ここはただの眺めの良い丘(足元に牛の糞が大量に落ちている)。

パワースポットは、丘の頂上に立つ聖石、リア・ファルです。この石は復元されたもので、本物はまだ地中に埋まっている可能性が高いとされています。かつて、ケルトの王が即位する際には、このリア・ファルに触れて誓いを立てました。

尚、リア・ファルは男根を模した石だと伝えられていますが、特に子宝に恵まれるなどの伝承はありません。しかし触って願掛けすると王になれるかも知れません。

タラの丘
アイルランド ミーズ キャッスルボーイ
公式HPはこちら

失われた歴史を求めて~廃墟美の国・アイルランド~

ニューグレンジ、タラの丘ともに個人では行きにくい場所ですが、この二か所を巡るバスツアーはダブリンから頻繁に出発しています。

バスの車窓からは、どこまでも広がる緑の草原、点在する石造りの廃墟。長い歴史を感じさせる、美しくもほんのり寂しい光景を満喫する事が出来ます。数千年前の今は無き人々に愛されたパワースポットは、失われた歴史のロマンを求める人、必見です。

ドイツの住居で一番多いトラブルが、水漏れだって知ってましたか?

わたくし華酉は、ドイツで200年前に建てられた木組みの民家に暮らしています。
昨年我が家では水漏れが発生し、住人である私に目玉が飛び出るような請求書が来ました。

しかしまあ、200年前の家ですから、中世の建築物ですし、水ぐらい漏れるかな?と思っていたのですが、5,000年前の建築物であるニューグレンジで水漏れが発生してないと分かった時には流石にキレましたね。話盛ってない?

ガイドさんいわく、話も水ももってないそうです。悲しい。
ニューグレンジに引っ越したいです。

この記事を書いた人

華酉

華酉ライター/中世マニア

北海道生まれドイツ暮らし。大学では歯学と宗教学を修めた為、いつ中世ヨーロッパに飛ばされても活躍できる逸材です。その特性を活かし、日系企業ドイツ支店のお堅い正社員として貿易に励んでいます。 訪れた国は30ヵ国以上、時の権力者に城を陥落されて北海道に逃げ延びたご先祖様の無念を晴らす為、より強い城を求めて各国を放浪中。いつ剣と弓の時代が訪れても良いように、皆様にも選りすぐりの歴史情報をお届けします。

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