• コソボ旅行を検討中のあなたに。読めば行きたくなるとは限らないコソボまる裸旅行ガイド | TRIP'S(トリップス)

    コソボ旅行を検討中のあなたに。読めば行きたくなるとは限らないコソボまる裸旅行ガイド
    コソボ

    pepper

    近所の世話焼き仲人おばさんよろしく、日本全国のみなさんに今までコソボの魅力を吹聴してきたわけですが、「なかなかいいじゃない。ちょっと行ってみようかナ」と気持ちが傾いてしまった人の好いあなた。ありがとうございます。そんなあなたのために、実際に旅行に行く際にお役立ちする情報を、コソボの実情を交えながらご紹介します。これがあなたの背中を押すのか思い留まらせるのか……は読み終わってからのお楽しみ。

    入国は、よその国から

    よほど強いこだわりがない限り、飛行機でコソボに行く時はコソボに行かないのがベターです。
    あれ? 一休さんのトンチ話かな?
    つまり、コソボの空港は市内までのアクセスが不便ですし(タクシーしかない。最安値でも15ユーロかかる)、人気のない路線なのでチケット代も下がりません。
    飛行機で行くときはLCCも乗り入れている隣国(マケドニアかセルビア)で降りて、陸路でコソボに入国するのをおすすめします。
    その方が値段が安いことがほとんどです。

    アクセス情報
    ■マケドニアから
    スコピエ国際空港から市内までは路線バスが運行。スコピエ市内からプリシュティナ(コソボの首都)にはバスで2時間(5ユーロ)。プリズレンまでは3.5時間(9ユーロ)
    ■セルビアから
    ベオグラード国際空港にはLCCの他、カタール航空がたまに格安で運行している(往復5万円くらい)。空港から市内までは空港バスが運行
    ベオグラードからプリシュティナまで7時間(15ユーロ)。プリズレンまで8時間(15ユーロ)

    なお、セルビアのコソボ承認問題にかかるコソボ入国の注意点については、こちらを参考にしてください(コソボ⇔セルビア国境越えは複雑?!コソボスタンプとバルカン半島旅行にまつわる事情)。

    コソボのアデム・ヤシャリ国際空港は最近新しくなった空港です。
    ちなみに超余談ですが、コソボ国際空港の名前は、コソボが独立を果たすきっかけを作った人物の名前。
    アデム・ヤシャリさんとその仲間たちはコソボ中部の村に住み、コソボ独立を求めてセルビアへゲリラ戦をするため訓練に励んでいた。それが当局にばれ、アデムさんの家が攻撃の的に。アデムさんが倒れるまで三日三晩(!)総攻撃が続き、アデムさん一族のほとんども同時に亡くなった(58名)。
    そのニュースを受けコソボ中に独立の機運が高まり、一気に独立紛争へと発展した。
    ……というのがコソボで受け継がれている話です。

    この人の名前を知っていると、コソボの人と話が弾むことが多いので、もしそういう話をする機会があれば役立つかもしれません(あくまでもアルバニア系コソボ人は。セルビアなんかでは口にしない方がいいと思われます)。
    adem
    ▲こちらが噂のアデムさん(真ん中の男性)。ちなみにここはスーパーマーケット

    ないものはないけど買いたくないものは大いにある

    shop2
    コソボに来た人たちの感想で、「思った以上にものがある」というのをよく耳にします。
    貧しい国という印象を拭い切れないコソボ。
    おまけにどこにあるのかも定かでないけどアフリカにありそう、という謎のイメージも手伝って、「コソボ=ものがない説」絶賛一人歩き中。
    確かに日本や欧米のようにものが溢れているわけではありませんが、必要最低限のものはちゃんと揃っています。
    drug store
    ▲こちらは薬局。町にたくさんあるので体調を崩しても大丈夫

    町なかにある個人商店は日本のコンビニの間隔と同じくらいで存在しています(ただし24時間営業ではない)。
    besimi
    ▲どの店もほとんど同じラインナップなのでどこにするか迷わなくていいのがいい

    大型ショッピングセンターもあります。
    abi
    週末には家族連れで大いににぎわいます。日本家族のオアシス・イオンみたいな立ち位置。
    全ての商品に値段が書いてあるので、コソボの物価に不案内でもここなら自信をもって買い物ができます。
    supermarket
    ▲店内。意外と几帳面に物を並べます

    こちらは青空マーケット。
    outside
    全て量り売りで英語が通じないことがほとんどですが、なぜかよくタダにしてくれたりおまけしてくれたりするので、スーパーで買うより安く上がることが多いです。近郊の村の人が毎日野菜を卸しに来るので、ものはとても新鮮。

    気になる?コソボの物価
    水500ml:25セント~(水道水も飲めます) 煙草1パケット:1.5ユーロ~ ビール2L :2ユーロ
    歯磨き粉:1ユーロ~ シャンプー:安いのは1ユーロ以下、国際ブランドは2ユーロ~
    チョコレート:1ユーロ~ ポテトチップス:1ユーロくらい パスタ500g:60セント~
    ※野菜・果物はいつも適当な量を買っているので、一つ一つの正確な値段はわかりませんがかなり安いです。

    bank
    スーパーマーケットではカード払いができますし、銀行ATMも町の至るところにあります。
    ただATMでお金をおろすと、わたしは手数料が毎回5ユーロかかります。事前にご自分のカード会社の手数料を調べられておくことをおすすめします。
    cloth
    このように、ものはあります。
    ただ、特に衣類やスイーツの質とセンスは限りなく無に近いので、ショッピングを「楽しみたい」という欲求が満たされることはないでしょう。
    「ものはあるけど欲しいものがない」という贅沢の極みは、コソボ旅行をするうえで欠かせない体験になること間違いなしです。
    shop
    ダサい服
    ▲このラインナップの中で欲しいものを見つけたあなたはコソボ適応スペック高過ぎです

    ひったくりぼったくり? いえいえコソボは車が一番危険

    意外に思われるかもしれませんが、コソボの治安はかなり安全。
    人々の生活は決して豊かではありませんが、家族制度と地域交流が維持されているので、お互いに助け合う社会が機能しています。
    そのため、「人から物を盗んでやろう」とか、「騙してやろう」という心は働かないみたいです。
    工事中
    しかし、ぼうっと道を歩くのは危険です。
    実はコソボはかなりの車社会。
    道を歩けば洗車屋に当たる……よりも先に自分が車に当てられます。
    それくらい人々の運転は荒く、交通ルールもあるようでないのが実情。
    信号があまりないので、道を渡る時は地元の人について渡るか、やってくるドライバーさんに目配せをしつつ慎重に足を踏み出してください。歩行者の立場はかなり弱く、特に守られてもいません。
    car
    ルールがあってないと言えば、喫煙に関しても同じです。
    まぁこれはコソボに限った話ではなく、バルカン全土共通の悪しき習慣ですが…。なんとしてもヨーロッパに認めてほしいこちらのみなさん(苦笑)、ヨーロッパに倣って「店内禁煙」ポリシーを徹底させるべく涙ぐましい努力を続けています。
    が、我慢できず、最後には店員さん自らルールを破って室内で喫煙……なんてことは日常茶飯事。
    smoking
    ▲禁煙サインをバックに堂々と煙草をくゆらせるこちらのみなさん

    カフェ、バー、レストラン、おまけにバスの車内でも! 基本的にどこでも喫煙。煙草の煙が苦手、という方は相当つらいと思うので覚悟してください。

    トイレの神様は日本にしかいない

    もうこれは日本以外の場所に行くときはある程度諦めなければいけない問題ですが、コソボのトイレ事情も例にもれず期待できません。
    紙がないのは予想の範疇ですが、人の家に行って洋式トイレの便座がない、なんてこともしばしばありました。
    「中腰でするのですか」と聞くと、「いや、腰かけてする」と言っていました。
    まぁお尻の大きいコソボの人にとっては屁でもないのでしょうが、日本人の私たちがすると……便器にお尻が落ちてしまうのでは……?
    紙は常に持ち歩き、中腰で用を足せるよう、常日頃からスクワット等で足腰を鍛えておく、というのがポイントかと思われます。
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    いかがでしたか。
    闇が深い方が輝きも強いというと大げさですが、コソボを魅力的な場所としているのは、このようなちょっとアレレな部分の存在が一役買っている、というのが私の印象です。
    今回の情報がきっかけで「ちょっとコソボに行ってみようかナ」と思っていただけましたら、これ幸いです。

    目が覚めた後に見えるコソボ

    先日、コソボを中抜けして1週間ほどポーランドに行ってきました。見慣れた看板(KFCやマクドナルド)、紙があって便座に座れるトイレ、暖房のきいて暖かい部屋、テイクアウトできるコーヒー……そんなものに久しぶりにアクセスでき、終始興奮しっぱなしでした。まさかポーランドで、自分の感覚が「コソボ・スタンダード」になっていると気づかされるとは……。そしてコソボに帰国してあたりを見回すと、改めてコソボっていろいろ「コソボ流」なんだな、ということに気が付きました。今回は、いま一度目が覚めた感覚で、「コソボってこんな場所なんです」ということをご紹介したいと思って書いてみたのですが、どうでしょう?
    目が覚めた後に見えるコソボ

    この記事を書いた人

    y s

    y sコソボ定点観察人

    バルカン半島好きが高じて2015年夏よりコソボを拠点に生活中。でも実際はラブ&ヘイト。過去6年間で中央アジア、ロシア、キューバ、イスラエル、バルト三国などにも訪問。ステイタスは I’m busy with being lazy。
    コソボ(とバルカン半島)の魅力の啓蒙!なんて大義名分を掲げた結果、ただの個人趣味全開になったウェブサイト・「ほんとうは楽しいコソボ」をひっそりと展開中。

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