北海道でひと夏の思い出を作りたい。自然に恵まれた大地に身を任せるのもいいですが、幻想的な緑の光に包まれる、そんな夏もあってよいのではないでしょうか?
今回は全国のマリモloverにお届けしたい、阿寒湖温泉主催の「夏希灯」に迫ります。
夏希灯って?
阿寒国立公園指定80周年記念として、2015年から始まったイベントのようです。簡潔に言いますと、灯篭流しを疑似マリモでやっちまおう、といった感じでしょうか。各々の願いをマリモにのせて……。その数が多ければ多いほど、夜の阿寒湖を幻想的な空間に仕立てあげることでしょう。
2016年は、7月1日から8月31日までの2か月間開催しています。船は19:50出航なので、基本的に阿寒湖温泉内のホテルに宿泊することになりますね。道外からお越しの方は、観光バスもしくは道東の空港からレンタカー、といったアクセスになるかと思います。
チケット販売場所は、あかん遊久の里鶴雅・あかん湖鶴雅ウイングス・ホテル御前水・ニュー阿寒ホテル・阿寒の森鶴雅リゾート花ゆう香・ホテル阿寒湖荘です。遊覧船乗り場での夏希灯チケット販売は行っていないので、ホテル予約時に確保しておきましょう。
阿寒湖温泉街を楽しむ
ホテルにチェックイン後、時間があればぜひ阿寒湖温泉を散策してみてください。
土産店のほか、アイヌの方々の民芸品店が数多くありました。
今回、時間の都合上行くことは叶いませんでしたが、近隣に古式舞踊や火まつりを上演するアイヌシアターという場所があり、観光客に好評のようです。
THE 観光客なこともしてみました。スワンボート。遊覧船の波に煽られながら、わりとスリリングな船旅ができます。
小さな波がくるたびに「浸水するー!」と叫ぶあたり、ぼくはボート恐怖症なのかもしれません。
いよいよ夏希灯が始まる
阿寒湖の自然を堪能していると次第に陽が暮れていきました。夕食をいただき、ビールをかっこんでいざ乗船。この段階ですでに緑です。すごいぞマリモパワー。
行ってからのお楽しみですが、夏希灯にはストーリーがあります。ひと通りのナレーションを聞いた後、願い玉セットが手渡されました。
環境保護の観点でしょう、プラスチックの球体のなかにあるのはLEDライト。ライトの下にあるのが、ぼくが書いた”願い”です。願いの内容は正直覚えていません。ぼくのことだからきっと”宝くじがあたりますように”だと思います。
しっかりと蓋をして、あとは湖に流すだけ。ここまで30分ほどかかったような気がします。
いっせいに阿寒湖へ流します。あまりに暗すぎて写真が非常に難しいのですが、伝わるでしょうかこの幻想美。
ちなみに左上の大きな願い玉は、セレブが金にものをいわせたわけではなく、ビジュアル的な問題で観光協会の方が流したものです。大玉があることで絵的にもメリハリがでますし、運営側の細かな気遣いを感じた一面でした。
遠くを見ると、まるで地平線のように緑の光が連なっていました。
湖には大小の願い玉が漂います。まるで異世界に訪れた気分。涼しい湖風も伴って日頃の疲れを吹き飛ばしてくれます。感嘆の吐息を漏らすご老人、寄り添うカップル。そんな中で、ぼくも写真を撮りながらやさしい時間に身を委ねました。
環境保護の観点から、このまま漂わせているわけにはいきません。遊覧船が願い玉を中心としてしばらく周回した後、徐々に回収船が集まってきました。
ちなみに乗った遊覧船はこんな感じ。2階建てで、室内席もあります。先ほども申し上げた通り、マリモを湖に流したあとは回旋してくれるので、どこの席に座っても大丈夫。
北海道は8月下旬になると冷え込みますから、時期によってはアウターを準備しておいたほうがよさそうですね。
今年は終了まであとわずか!
2016年の夏希灯は8月31日まで。弾丸ツアーを組まないかぎり今年は厳しいかもしれません。つまるところ、狙うは来夏です。阿寒湖温泉でアイヌの文化に触れつつ、幻想的な光に包まれる1日を体験してみてはいかがでしょうか。きっと、思い出に残る北海道旅行になるはずです。
7月1日(金)~8月31日(水)
19:50まりもの里桟橋出航 19:55幸運の森桟橋出航
20:40幸運の森桟橋到着 20:45まりもの里桟橋到着
大人1,500円 小人1,100円 ペット同伴不可
※遊覧船乗船料・メッセージカード含む。
定員 250名