10月8日(土)から12月18日(日)まで東京都美術館で開催されている「ゴッホとゴーギャン展」では、生い立ちや性格・絵画表現など全く違うゴッホとゴーギャンの深い関係を表す作品が展示されています。
その他、ふたりが影響を受けた画家・ミレー、ピサロ、モネなどの作品も見られる貴重な展覧会になっており、ゴッホとゴーギャンの初期から晩年への作風の変化も楽しめます。
二大巨匠にスポットを当てた日本初となる展覧会
今まで日本では「ゴッホ展」「ゴーギャン展」と別々で開催されてきましたが、今回はゴッホとゴーギャンというふたりの画家の関係性に焦点を当てた展覧会となっており、この二大巨匠を一度に楽しめる珍しい機会になっています。
本記事では展示されていた作品の一部を紹介します。
展覧会は全五章で構成されており、第一章から順に初期から晩年へと展開されています。
第一章:近代絵画のパイオニア誕生
第二章:新しい絵画、新たな刺激と仲間との出会い
第三章:ポン=タヴェンのゴーギャン、アルルのファン・ゴッホ、そして共同生活へ
第四章:共同生活後のファン・ゴッホとゴーギャン
第五章:タヒチのゴーギャン
フィンセント・ファン・ゴッホ(1853-1890)
ひまわりで有名なゴッホですが、その作風は様々な画家からの影響を受けており、パリで描かれた自画像は数ヶ月のうちに表現方法が変化しています。本展ではパリで描かれた自画像3点が展示されており、作品の違いを比べてみることができます。
ポール・ゴーギャン(1848-1903)
ゴーギャンもゴッホと同じく多くの自画像を描いています。今回展示されている自画像は家族に理解されることなく肩身の狭い環境でも絵を描き続ける自身の姿が描かれています。
ゴッホがゴーギャンのために用意した椅子
ゴッホはゴーギャンと共同生活をする際にゴーギャンのために椅子を用意しました。それがこの椅子です。椅子の上に置いてある本はゴーギャンの制作アプローチである想像の世界を示しているとされ、灯されたろうそくとガス灯が夕方から夜の時間を表しています。
ゴーギャンが描いたひまわり
ゴッホが死んだ11年後にゴーギャンが描いた作品です。ゴッホにとって特別な花であるひまわりと肘掛け椅子はアルルでの共同生活を思い出させます。
映像で見るふたりの関係
本展は全3フロアに分かれており、2フロア目にはゴッホとゴーギャンの馴れ初めを説明した映像が上映されています。とても分かりやすくふたりの関係が説明されているのでぜひ見てみてください。映像を見るブースは座れるようになっているのでちょっとした休憩にも。
ゴッホとゴーギャンの椅子を再現
ふたりがアルルで共同生活をした際に使用していた椅子が再現されています。こちらはフォトスポットになっているようで多くの方が写真を撮っていました。美術館内は撮影不可ですが、こちらは大丈夫なようで係員の方に写真を撮ってもらっている方もいました。
【会場】東京都美術館 企画展示室
【開室時間】9:30〜17:30(金曜日、11月2日(水)、11月3日(木)、11月5日(土)は20:00まで)※入室は閉室の30分前まで
【休室日】月曜
【チケット】一般:1,600円、大学生/専門学校生:1,300円、高校生:800円、65歳以上:1,000円
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